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March 06, 2010

日経MJ新製品週間ランキング3/5、バーモンド登場!

   恒例の日経MJ、新製品週間ランキングが3/5、公表された。今週は新製品ラッシュである。飲料全20品中4品、菓子全20品中8品、冷凍食品全20品中12品、その他食品全20品中2品、家庭用品全10品中1品と、全新製品90品中27品、約1//3が文字通り今週初登場の新製品で占められており、まさに新製品ラッシュである。ここ最近では、これほど新製品が一斉に登場したことはなく、春へ向けて各メーカーが新製品を次々に投入しはじめたようである。しばらくは、このアクティブな状況が続きそうである。

   また、今週は、文字通り、この新製品以外にも、興味深い商品が登場している。ハウス食品の定番中の定番、ハウスバーモンドカレーである。通常、このような重厚な定番商品は新製品週間ランキングには登場しないが、ハウス食品がこの商品をリニューアルしたため、新製品として登場しており、定番の重点商品と新製品週間ランキングの数字を比較することができる。

   そこで、改めて、ハウスバーモンドカレーの状況を見てみたい。まず、初登場は2/18である。このPOSデータの集計期間が2/21から2/27の1週間であるので、まだ、登場して、1週間強であり、リニューアル後の強力な販促がかかっている時期といえる。実際、平均単価を見ると、その他食品、No.2に入ったバーモンンドカレー<中辛>238gは先週229円が今週は167円と、72.9%と価格が下がっており、強力な価格訴求がかかったといえよう。カバー率52.4%と、まだ、このリニューアルされたバーモンドカレーは、対象49チェーン、250店舗の半分にしか導入されていないが、導入後、いっせいに価格訴求がかかったものと思われる。

   金額PI値は251円であり、Cランクの200円強という結果である。Bランクの300円、Aランクの500円にまでは届かなかったが、251円はかなり高い金額PI値である。今後、カバー率も恐らく100%に近づき、価格も安定した時、どのような数字に落ち着くか気になるところである。それ以外のバーモンドカレーの状況であるが、バーモンドカレー<甘口>238gはNo.4、金額PI値209円、平均単価169円、カバー率57.6%、バーモンドカレー<辛口>238gは、No.18、金額PI値86円、平均単価157円、カバー率47.6%である。3品とも強い価格訴求がかけられており、金額PI値を押し上げている状況である。定番でもそうであるが、中辛、甘口、辛口の順で金額PI値が251円、209円、86円となっており、定番に近い傾向があらわれているといえよう。

   ちなみに、PI値を逆算してみると、ハウスバーモンドカレー<中辛>は、金額PI値=PI値×平均単価であるので、PI値=金額PI値÷平均単価=251円÷167円=1.50個(1,000人)となる。平均的な食品スーパーマーケットの客数2,000人/日では、3.00個の販売数量となる。意外に少ないように思われるが、加工食品の重点商品としては、低い数字ではなく、むしろ高い数字といえよう。

   今週は飲料も興味深い結果が見られる。飲料では新製品を発売する時、容量政策が極めて重要な戦略となるが、飲料No.1の日本コカ・コーラ、コカ・コーラゼロ1.5LとNo.2の500mlペットボトルの関係である。1.5Lと500ml、その金額PI値はどのような数字になるかである。この新製品以外にも、大容量と小容量の新製品がいくつかあるので、その関係を改めて見てみたい。

   まず、コカ・コーラゼロであるが、1.5Lの金額PI値は571円、500mlは464円とやや1.5Lが優勢である。アサヒ飲料の十六茶490mlと2Lであるが、金額PI値320円、233円で490mlが優勢である。サントリー、なっちゃんオレンジ470mlと1.5Lであるが、金額PI値249円、203円で470mlが優勢である。同じく、サントリー、胡麻麦茶1Lと350mlであるが、金額PI値175円、157円と1Lが優勢である。こう見ると、小が強い場合も、大が強い場合もあり、どちらも、圧倒的な差をつけているわけではなく、僅差といえよう。したがって、どちらも、需要があるといえ、どちらかを選ぶのは難しいといえよう。恐らく、ID-POS分析で見れば明らかになると思われるが、その背景には客層の違いがあると想定され、双方を購入する顧客は別々の顧客層であると想定される。しがたって、双方を並売し、双方独自のマーチャンダイジング政策が必要といえよう。

   今週は、このように、興味深い商品が登場していることに加え、今週初登場の新製品が27品登場しており、ここへ来て、新製品週間ランキングがアクティブに動き始めたといえよう。ちなみに、今週初登場の新製品の中で、金額PI値ベスト3を見てみると、No.1は飲料、日本コカ・コーラ、ファンタもぉ~もぉ~ホワイト500mlペットボトル、金額PI値389円、No.2は同じく、飲料、サントリー、なっちゃんオレンジ470ml、金額PI値249円、そして、No.3は菓子、不二家、カントリーマアム(バニラ&つぶつぶ苺)22枚、金額PI値219円である。また、今回は詳しく取り上げなかったが、冷凍食品は、冷凍食品の今週初登場の新製品が10品も登場しており、アイスクリームだけでなく、冷凍食品も新製品ラッシュとなっており、商品全体が興味深い動きを示しており、今後、新製品動向には注目といえよう。
    
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