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April 20, 2010

ライフコーポレーション、2010年2月決算、増収減益!

   ライフコーポレーションが4/13、2010年2月期決算を公表した。結果は、営業収益4,688.58億円(1.3%)、営業利益86.76億円(-24.1%)、経常利益84.38億円(-23.7%)、当期純利益40.62億円(-25.5%)と、増収減益となり、厳しい決算となった。営業収益が増収になった要因であるが、今期、ライフコーポレーションは、「4月に大谷田店(東京都)、5月に太平寺店(大阪府)、6月に三津屋店(大阪府)、7月に吉祥寺駅南店(東京都)、なんば店(大阪府)、9月に下寺店(大阪府)、出屋敷店(大阪府)の7店舗を出店、・・」しており、この新規出店によるところが大きかったといえよう。既存店は98.0%(客数99.9%、客単価98.2%)であり、昨年の105.3%、一昨年の105.0%と比べても、今期は厳しい経営環境であったといえよう。

   ライフコーポレーション自身も、「デフレや競争激化等による販売単価の下落により、諸施策も効果が減殺され、既存店の売上高は減少となり、・・」と、コメントしているように販売単価の下落が大きく響いたようである。さらに、「利益面につきましては、既存店の売上高減少に加え競争激化により粗利益率も圧迫され、・・」とのことで、売上高以上に利益面への影響の方が大きかったとのことである。そこで、その要因を原価、経費面から見てみたい。

   まず、原価であるが、73.80%(昨年73.65%)と、0.15ポイント上昇しており、やや原価の上昇が見られる。競争激化による販売単価の下落が、原価に影響を与えたものと思われる。結果、売上総利益は26.20%(昨年26.35%)となった。これをもとに、ライフコーポレーションの部門別の粗利率を見ると、今期、粗利率が下がった部門は食品では、農産19.5%(-0.7ポイント)、加工・日配24.1%(-0.1ポイント)である。これに加え、生活関連用品25.6%(-0.9ポイント)、衣料品37.0%(-0.1ポイント)の粗利が下がっている。ライフコーポレーションは生鮮3品の中では農産に力を入れており、食品内での構成比は14.9%であり、水産9.51%、畜産11.33%、惣菜11.64%と比べても高く、食品の戦略部門といえる。したがって、その戦略部門である農産が競争激化により、粗利ダウンとなったことが原価上昇の要因のひとつといえよう。

   一方、経費の方であるが、26.99%(昨年26.43%)と、0.56ポイントと上昇しており、やはり、既存店の売上ダウンが経費に影響を与えたといえよう。また、今期は、7店舗の新規出店に加え、「効率的、効果的業務遂行を支えるインフラの整備として、9月に基幹情報システムをオープン系の新システムへ切替えを行い、また、10月に近畿圏の物流センターを常温系、低温系に集約新設するとともに、11月には東京本社を都心部の台東区へ移転、・・」と、インフラ整備に重点をいたことも、経費増となった要因といえよう。

   結果、商品売買から得られる利益、すなわち、粗利から経費を引いたマーチャンダイジング力は-0.79%(-0.08%)となり、マイナス幅が大きくなった。原価、経費双方からの利益への圧迫があり、マーチャンダイジング力が厳しい結果となったといえよう。これに、物流センター手数料収入2.27%(昨年2.19%)、不動産賃貸収入0.42%(昨年0.41%)がのり、営業利益は1.90%(昨年2.52%)となり、減益となった。それにしても、物流センター手数料収入の利益への貢献度が極めて高いといえ、現在のライフコーポレーションにとっては、重要な収益源といえよう。

   一方、財務面であるが、自己資本比率は26.5%(昨年24.8%)と、昨年と比べ、改善しているが、依然として厳しい状況にあるといえる。昨年度の決算公開企業約50社の平均が40.7%であるので、かなり低い水準といえ、現在、取り組んでいる「第三次中期3カ年計画」における「12の課題」の改革・改善も、この自己資本比率を引き上げ、財務の健全化をいかにはかるかが課題といえよう。

   そこで、約75%弱となる負債の状況を見てみると、有利子負債が515.26億円(昨年518.49億円)と、総資産1,673.26億円の30.98%と、依然として、経営に重い負担であるといえる。これ以外では、買掛金438.97億円(昨年449.78億円)が総資産の26.23%を占め、大きい項目である。

   問題は、今後の出店余力であるが、出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金等の合計を見ると、954.19億円(昨年977.27億円)であり、ライフコーポレーションは現在208店舗であるので、1店舗当たり4.58億円となる。また、総資産に占める割合は57.02%であり、自己資本比率から差し引いた出店余力は-30.52%であり、負債に大きく依存する出店構造となっている。ほぼ、有利子負債分の比率といえ、ライフコーポレーション自身も、「継続的な企業成長を図るため、新規出店、既存店舗の改装など投資を積極的に行う計画でありますが、これらの資金は、極力、営業活動によるネット・キャッシュ・フローに依ることとし、不足分を金融機関からの借入にて調達することとしております。」との方針であり、出店余力の不足分を有利子負債で補ってゆく出店戦略といえよう。

   このように、2010年2月期のライフコーポレーションの決算は増収減益という厳しい結果となった。特に、原価、経費双方が上昇し、収益を圧迫しており、今後、特に、経費比率をいかに下げられるかが課題といえよう。また、現在、ライフコーポレーションは経営改革に取り組み、物流センター、情報システム等への積極的なインフラへの投資を行っているが、自己資本比率は依然として厳しい状況にある。今後、投資、財務改善、収益改善と、この3つのバランスをどうとってゆくか、ライフコーポレーションの動向に注目である。
   
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April 20, 2010 in 経済・政治・国際 |

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