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May 25, 2010

ウォルマート2011年度、第1四半期決算、増収増益!

   5/18、ウォルマートが2011年度、第1四半期の決算を公表した。公表の冒頭の数字は0.88ドルという数字である。日本の決算発表では、冒頭ではまず見られない数字である。この0.88ドルは1株当たりの利益であり、しかも、この数字の発表にあたって、直近に予想した数字を上回ったという言葉を付け加えている。それだけ、株主に対しての責任を重視しているといえ、改めて、株式会社は株主に対しての責任が決算では問われ、決算に当たっては最初に報告すべき数字が株主の利益が確保できたかどうかであるということが再認識されるウォルマートの決算報告である。まさに、資本主義のメッカ、アメリカの決算発表である。

   これについで、ウォルマートの決算発表数字は売上高である。「Net sales for the quarter were $99.1 billion, an increase of 6 percent.」とのことで、106%の増収であったという。金額は99.1ビリオンドルであり、ビリオンが10億円であるので、991億ドル、現在、1ドル90円ぐらいであるので、日本円では約8兆9,000億円となる。アメリカでは、桁が3桁づつ繰り上がるので、この10億の下がミリオン、100万となり、その下が千、サウザンドとなる。ここも日本と違うところである。結果、106%の売上であるので、堅調な数字といえる。

   そこで、その中身を見てみると、ウォルマートは売上げを3つに分けて管理している。ひとつは文字通りウォルマート、これは全米のウォルマート、スーパーセンター、ネバーフッドマーケット(食品スーパーマーケット)等の合計である。2つ目は海外部門であり、日本の西友もここに入る。そして、3つ目がアメリカのサムズクラブである。それぞれの売上高と伸び率、そして、全体における構成比であるが、ウォルマート62.324十億ドル(1.1%、売上構成比62.89%)、海外部門25.030十億ドル(21.4%、売上構成比25.25%)、そして、サムズクラブ11.743十億ドル(4.6%、売上構成比11.85%)という結果である。

   こう見ると、売上構成比約60%のウォルマートの伸び率は1.1%であり、プラスになったとはいえ、わずかな数字であり、厳しい結果であるといえよう。全体を押し上げたのは売上構成比25.25%の海外部門であり、何と21.4%の伸びである。昨年が極めて厳しい結果であったので、その反動もあると思われるが、この伸びはウォルマート自身も、「almost 9 percent on a constant currency basis.」といっているように、ドル安の影響が大きいといえよう。ちょうど、日本のセブンイレブンが円高でアメリカのセブンイレブンの数字が下がったのと逆のパターンであり、ドル安はウォルマートの海外の売上げを実態以上に押し上げることになる。ただ、この押し上げ効果を引いても海外の数字は高く、いまや、海外部門はウォルマートの大きな柱となったといえよう。

   もう少し、詳しく、この第1四半期決算のウォルマートの結果を見てみたい。特に、営業利益、原価、経費の状況であるが、営業利益は5.772十億ドル(売上対比5.82%)であり、昨対10.6%と好調であった。その中身であるが、まず、原価は75.38%(昨年75.30%)と、若干であるが、原価の上昇がみられる。したがって、売上総利益、すなわち、粗利は24.62%(昨年24.70%)と下がった。一方、経費比率であるが、19.54%(昨年19.93%)と、約0.4ポイント下がっており、経費の削減が進んでいる。この19.54%は日本の食品スーパーマーケットと比べると低い方であり、これがウォルマートのEDLPを支える原動力といえよう。

   したがって、ここから、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力を計算すると、5.08%(昨年4.77%)と大きく改善している。原価の上昇を経費の削減でカバーした構図であり、今期は、経費の削減が大きく利益に貢献したといえよう。そして、これに、その他営業収入が0.75%(昨年0.82%)のり、結果、営業利益が5.82%(昨年5.58%)と増益となった。

   この営業数字を見る限り、ウォルマートのこの第1四半期の決算結果は海外部門の好調さに支えられ、さらに、経費削減効果が営業利益を押し上げたといえ、ウォルマート本体が好調であった訳ではないといえる。それにしても、海外も含め、ウォルマート全体の経費比率が20%を切り、19.54%である点はすごい数字だと思う。以前の15%前後の数字と比べると、高いように感じるが、日本の食品スーパーマーケットでも経費比率が20%を切るのはわずかであり、年間約40兆円近い規模の数字の小売業としては、すごい数字である。

   このように、ウォルマートの今期、2011年度の第1四半期の決算が公表されたが、増収増益の好調な決算であった。特に、海外部門がドル安等の為替相場による貢献があったことが大きいといえる。すでに、ウォルマートの海外比率は約25%となっていることからも、海外動向はウォルマートに大きく影響するといえる。ただ、ウォルマート本体は伸び悩んでおり、気になるところである。ちなみに、この決算を受けての株価の動向であるが、5/18(53.705ドル)、5/19(53.04ドル)、5/20(51.30ドル)、5/21(51.37ドル)という状況であり、やや下げ気味である。投資家は厳しい目でウォルマートを見ているといえよう。次の第2四半期、中間決算へ向けてウォルマートがどう動くか注目である。

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