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June 25, 2010

国会図書館、ICカード、びっくり!

   日頃、国会図書館(国立国会図書館東京本館)を利用する機会は少ないが、今回、農林水産省の大都市における直売調査事業の関係で国会図書館を利用する機会が増えた。利用してみて、改めて、実に便利なことがわかった。ただ、欲しい資料がないか、みつからないこともあり、意外に感じたこともあった。

   国会図書館を利用するには、まず、ICカードを取得するところからスタートする。また、資料の持ち出し、盗難等をさけるために入管する前にロッカーに手荷物を預けることになる。ICカードは自動発行機で即発行され、ちょうどJRのICカード、suicaのようなイメージである。その後、このICカードが大活躍することになり、国会図書館を出るまで肌身離さず持ち歩くことになる。

   はじめにICカードを使うのは、OPAC(Online Public Access Catalog)端末である。要は蔵書検索システムである。このOPACの横にICカードを添えると、画面が国会図書館の蔵書の検索画面に置き換わる。ここに検索キーワードを打ち込むことになるが、まさに、ネット検索、google、yahooと同じイメージである。国会図書館の現在の所蔵数は、図書約905万3 千冊、逐次刊行物約1,247 万4 千点、非図書資料約1,320万3 千点、合計約3,473 万点があるという。したがって、全部が検索対象ではないと思うが、膨大な蔵書からの検索となる。

   ここで、意外だったのは、今回、直売所の過去の実態調査の資料を検索してみたが、それなりに資料は提示されるが、中々、調査事業の目的にあった内容のものが出てこず、今回は1件のみ、業界誌の論文のみであったことである。同様に、地方卸売市場の過去の実態調査の検索をしてみたが、かなり、古い資料だったり、本来、都道府県別にあるはずのものが、欠けているなど残念だった。

   あとで、その理由がわかったが、都道府県別の調査資料は都道府県内に留まっていることが多く、中々、国会図書館でも収集することが難しいようで、何でもかんでも国会図書館にあるわけではないという。直売所に関しても同様であり、都道府県内に留まっており、国会図書館にもないことがわかった。実は、この2つの関係資料は農林水産省でも探してみたが、ここでも十分でなく、国会図書館に来てみたわけであるが、残念ながら、どうも一部のみの蔵書であることがわかった。

   さて、今回、唯一の資料、直売関連の業界誌であるが、これを画面上で閲覧申し込みをすると、到着カウンターに資料が届くことになる。ICカードの番号が大きな掲示板に流れ、自分の番号が提示されると資料が届いた合図となる。その間、20分から30分ぐらいであったと思う。資料を受け取ると、中身をチェックし、必要な個所のコピーを依頼することになるが、ここでもICカードが活躍する。今度はコピー申し込み専用の端末があり、そこにICカードを入れると、画面に、閲覧状況にある本が出てくる。そこで、その画面にコピーの必要なページ数を入力すると、この情報がICカードに書き込まれることになる。

   そして、その資料のコピー箇所にしおりを入れ、申込書に必要事項を記入し、カウンターへゆけば、ICカードを読み取り、コピー受付が終了する。あとは、コピーができるまで10分から20分ぐらいあるが、その間、別の資料の検索をOPACで検索するなど、次の資料を探すこともできる。OPACはいろいろなフローにたくさん置かれており、いつでも、自由にICカードさへあれば、閲覧可能である。

   コピーができると資料の貸出しの時と同じようにICカードの番号が掲示版にでる。約10分から20分ぐらいであるが、複写が完了し、コピーの受取となる。これで一連のICカードのループが完成することになる。入館からはじまり、図書の検索、借入、複写、そして、返却と一連の流れがすべてICカードで管理されており、しかも、かなりスピーディに作業が行われているのにはびっくりである。

   このように図書館の機能は膨大な蔵書から必要な図書を探し出し、その図書の中から必要な個所をコピーするなどし、資料化することであるといえるが、ここに、ICカードとパソコンを連動させ、この機能を一度に多数の顧客でも可能にしており、改めてICカードの実務的な活用方法の可能性を垣間見ることができた。ちなみに、ここ最近(平成19年度)の国会図書館、東京本館の年間入館者数は432,431 人(1 日当たりの平均利用者数約1,544 人)であるという。奇しくも、食品スーパーマーケット1店舗当たりの顧客数とほぼ同じ客数であり、国会の真横に食品スーパーマーケットが1店舗できた顧客のボリュームであるといえる。

   こう見ると、ICカードはまだまだ実務的な活用方法があるといえ、食品スーパーマーケットでも将来、入店から買い物をし、必要に応じて様々なサービスを受け、レジで精算し、店舗を出るまで、工夫次第では単にポイントカードとして利用するよりも、もっと顧客の様々なニーズにこたえ、新たなサービスを付加できるように思う。国会図書館もネットサービスをはじめているが、これも、食品スーパーマーケットでも同様に可能であり、資料収集を通じて、ICカードの実務的な様々な活用方法を改めて考えさせられた1日であった。

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