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August 04, 2010

コメリー、1,000店舗達成、7月度売上げも好調!

   コメリーがホームセンター業界ではじめて、7/23、ハード&グリーン古志店(島根県出雲市)をもって、1,000店舗を達成した。コメリーによれば、「当社は、1977年にホームセンターの1号店を新潟県三条市に開店し、地域の皆さまのご支持をいただきながら成長させていただきました。そしてホームセンター参入から33年、・・」とのことであり、33年目にしての快挙である。その内訳は、ホームセンター140店舗、ハード&グリーン860店舗であり、ハード&グリーンの貢献が極めて大きかったといえよう。また、この7月度の売上速報は、全体が112.84%(HC111.01%、H&G112.43%)であり、既存店も109.98%(HC110.40%、H&G109.61%)と好調な推移である。

   ただ、7/29に公表された2011年3月期の第1四半期決算が営業収益は798.84億円(1.9%)と堅調な推移であったが、営業利益60.29億円(-0.6%)、経常利益58.69億円(0.6%)、当期純利益28.13億円(-15.4%)と、利益は伸び悩んでおり、気になるところである。そこで、コメリーの利益が伸び悩んだ要因を原価、経費面から見てみたい。

   まずは、原価であるが、69.10%(昨年69.61%)と0.51ポイント減少している。したがって、原価は下がっており、結果、売上総利益は30.90%(昨年30.39%)と上昇した。それにしても、食品スーパーマーケットの数字と比較すると30.90%は極めて高い数字である。2010年度、決算公開企業約50社の平均がちょうど25.0%であるので、いかに、コメリーの粗利が高いかがわかる。一方、経費の方であるが、26.37%(昨年25.80%)と、0.57ポイント上昇している。特に、今期は1,000店舗達成もあり、「長崎県時津町に売場面積が約2,800坪のパワー(以下、「PW」)を1店舗、ハードアンドグリーン(以下、「HG」)を7県に11店舗出店、・・」とのことで積極的な新店開発を実施しており、その経費も大きかったものと思われる。

   結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は4.53%(昨年4.59%)と若干減少した。これに営業収入が3.26%(昨年3.41%)のり、営業利益は7.79%(昨年8.00%)となり、減益となった。原価は改善されたが、経費が上昇、営業収入が伸び悩むという結果となり、営業利益が減少したといえる。ただ、営業利益率7.79%は高い数字であり、特に、食品スーパーマーケットの2010年度決算公開企業約50社の平均2.4%と比べても極めて高い数字であり、依然として高収益を維持しているといえよう。

   ここで、コメリーの営業構造を見てみると、コメリーはH&G(ハード&グリーン)が経営の中核であり、その商品構成比も金物・資材・建材などのハード25.6%、園芸・農業用品などのグリーン31.1%と、H&Gで56.7%と約60%弱となり、文字通りH&Gが強いホームセンターといえる。その他は家庭用品21.6%、オフィス・レジャー用品13.6%、そして、雪国が地元とあってか、灯油他が3.2%、その他となる。したがって、コメリーの高収益の要因はこの商品構成がH&G、しかも、小型店多店舗展開に経営資源を絞り込んだところにあるといえ、まさに、ホームセンター業界のセブンイレブンともいえるビジネスモデルを作り上げたことにあるといえよう。現在、コメリーは46都道府県に1,000店舗を展開しており、年商も2,854億79百万円(2010年3月期)、今期の1,000店舗達成で日本全国で成り立つホームセンターの新たなビジネスモデルを作り上げたといえよう。

   では、この大量出店を支える財務基盤であるが、自己資本比率は44.4%(昨年43.8%)であり、負債が50%強とやや高い状況である。その負債の中身であるが、リース等を含めた有利子負債が546.35億円となり、総資産2,410.45億円の22.67%(昨年25.61%)である。したがって、これ以外にも大きな負債があるが、これがホームセンター特有といって良い支払手形及び買掛金447.29億円である。総資産対比18.55%となり、有利子負債を足すと、合計41.22%となり、負債の大半を占める。当然、この支払手形及び買掛金に対応する資産項目は在庫であり、これもホームセンター特有といえ、今期は821.44億円となり、総資産の34.1% にもなる。食品スーパーマーケットでは考えられない在庫であり、びっくりである。しかも、土地の239.28億円、敷金及び保証金の77.67億円よりも遥かに大きく、建物の831.07億円とほぼ同じ数字であり、いかに、在庫がホームセンターの資産において重い負担になっているかがわかる。

   したがって、出店関連の資産はこの在庫も重要な資産となり、在庫を加えた出店関連の資産は81.73%にもなり、食品スーパーマーケットとは全く財務構造が違い、対極の小売業といえよう。食品スーパーマーケットの在庫は2010年決算公開企業約50社の数字が8.1%であるので、コメリーの34.1%はこれを見ても極端に高い数字であり、在庫管理がホームセンターの生命線であるといえる。

   このように、コメリーがホームセンター業界初の1,000店舗という快挙を達成したが、残念ながら、財務状況は経費が上昇、営業収入が減少し、営業利益は減益となるやや厳しい結果となった。ただ、営業利益率は7.79%と極めて高い数字であり、高収益を維持しているといえ、しかも、この7月度は全体、既存店ともに好調な売上げである。それにしても、ハード&グリーンの小型ホームセンターを集中展開し、ホームセンター業界の中では軽装備なように見えるが、在庫を見ると、食品スーパーマーケットでは考えられないような重い負担であり、改めて、ホームセンターとは在庫との戦いであることがわかる。次回、中間決算でどこまで収益改善をはかるか、コメリーの動向に注目である。

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August 4, 2010 |

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