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August 31, 2010

地図ソフトと電動自転車、商圏をじっくり走り回る!

   最近、地図ソフトをほぼマスターした。これまで、商圏分析をする時は、市販の地図を購入し、それに様々な情報を書き込み、分析していた。さらに深く分析する時は、ゼンリン住宅地図を購入し、それをコピーし、つなぎ合わせ、商圏の全体図を作成し、分析をしていた。地図を作製するだけで一苦労であり、それだけで優に数日はかかってしまう大仕事であった。過去、最高の切り貼りは、もう20年ぐらい昔になるが、船井総研時代に、ゼンリンの住宅地図を500枚以上貼り合わせたことがあるが、なつかしい思い出である。

   今回、たまたま地図ソフトを入手することができ、ここ数日、マニュアルと格闘し、じっくり読み込み、様々な地図をパソコン上で作成し、ほぼ使い方を覚えた。使えるようになると、実に便利であり、拡大、縮小はもちろん、白黒、カラーも可能であり、特に、カラーで出力すると、町丁目の境界線も分かり安く、便利である。また、人口、世帯数、男女別の情報をCSV形式で取り入れ、それを地図上に棒グラフで落とし込むこともできびっくりである。ただ、切り貼りが全くなくなったわけではなく、原則、A4で地図が出力されるため、縮尺を拡大すると、当然、A4、1枚では入らないため、それらをつなぎ合わせる必要がある。

   食品スーパーマーケットの商圏はほぼ半径1kmが1次商圏となるので、ちょうど、1kmの円を地図に書くと、縮尺200mの場合は、A4で9枚必要となる。したがって、この9枚を切り貼りしなければならないが、以前の作業に比べると全然楽であり、しかも、ほぼ、つなぎ目もくずれず、ぴったりくっつくために、便利である。ちなみに、円を書くのも当然、地図ソフトは簡単であり、Shiftキーを押して円を書けばきれいな円となる。これも、実際に大きな地図で円を書くにはコンパスでは足りず、以前は画鋲と糸で書いたものであり、今回、これひとつでも感動ものである。

   ちょうどA4、9枚を切り貼りすると新聞紙大の大きさとなり、これが縮尺200mだとちょうど中心から1kmがぴったり入る大きさであり、自店を真ん中にもってくれば、まさに、自店を中心にした商圏の鳥瞰図ができあがる。地図ソフトは、レイアヤー機能もあるので、様々な地図を作ることが可能である。たとえば、道路を強調した地図、境界線を強調した地図、鉄道を強調した地図、さらには、白紙の地図など、自由自在であり、すぐに印刷することももちろんできる。

   実際、今回、様々な地図を作製し、実際の自店の商圏に行く前に、この地図ソフトを駆使し、あらゆる角度から検討してみた。特に、商圏を見る時には、重要な分断条件、大きな道路、鉄道、一方通行など、事前に様々な地図を見ておくと、かなりのところまで、判断できるので、便利である。ちなみに、最近のソフトは3D機能もあるので、立体面からの検討も可能であり、これをみながら、パソコン上で地図を動かすと、住宅、ビルディングが浮かび上がり、しかも、境界線も明確になる。先に描いた半径1kmの円もビルとビルの間にあり、ここが、そこかと平面の地図ではわからないことがイメージでき、それなり便利である。


   ここまで、事前に地図ソフトで商圏状況を把握してしまえば、あとは現地での実際の商圏の確認となる。今回、ここでも発見したことがある。以前は商圏を把握するに、車か徒歩を中心に行っていた。今回、事前に様々な商圏地図を作製し、あらゆる角度から分析していたため、もっと密度の濃い分析がしたくなった。また、以前の調査は競合店を意識しすぎたきらいもあり、競合店調査に時間と労力を費やすことも多かった。今回は、競合店も重要であるが、もっと、商圏の全体像、自店を取り巻く商圏構造を肌で感じたいと思い、自転車で自由自在に商圏内を回りたいと思い、検討してみた。その結果、レンタル電動自転車があることがわかり、これを借り、商圏内をほぼくまなく回ってみた。

   その結果、地図ではわからないことが多々みつかり、事前に商圏地図でイメージしていたことがかなり修正され、まるで地図に命がふき込まれたように、商圏地図がより、リアルに見え、まさに、自店をとりまく、商圏構造の全体像が鮮明になった。ほぼ3、4時間ぐらい商圏内を電動自転車で回り、すべての競合店に立ち寄り、分断条件となる鉄道、道路、川なども確認でき、さらに、集落、一戸建て、アパート、工場、公共施設、外食等の場所も確認でき、これまでの商圏調査がいかに机上の空論であったかを実感した。

   地図ソフトとレンタル電動自転車、この組み合わせが今後の商圏調査の流れを変えるのではないかと思う。実は、今回、地図ソフトもそうであるが、電動自転車もはじめて乗ってみたが、中々の乗り心地であった。商圏内には起伏の激しいところもあり、通常の自転車では疲れ果ててしまうところも、電動自転車であれば、びっくりするくらいスイスイいける。まさに、商圏調査にはぴったりの道具である。それにしても、20年前にこの2つの武器があれば、いまごろは日本中の食品スーパーマーケットの商圏調査を終え、日本一の商圏調査マンになっていたのではないかと、なぜか、残念な気持ちにもなった1日でもあった。

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