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September 29, 2010

マックスバリュ東北、2011年2月中間、減収増益!

   9/27はイオングループの中間決算が相次いだ。前回のブログでマックスバリュ西日本の中間決算を取り上げたが、この日、イオンモールなど、イオングループ10社の中間決算が公表された。イオン本体は10/6の予定であるが、食品スーパーマーケットでは先のマックスバリュ西日本に加え、マックスバリュ東北の中間決算が公表された。これで、マックスバリュは1月度決算のマックスバリュ中部、マックスリュ北海道を加え、4社目となり、残るはマックスバリュ東海のみのとなった。そこで、ここでは、マックスバリュ東北の中間決算を取り上げてみたい。まずは、結果であるが、営業収益457.79億円(-0.4%)、営業利益3.31億円(352.3%)、経常利益2.85億円(262.9%)、当期純利益-0.41億円となり、減収営業増益、当期純利益は過去の未払い残業代を特別損失に計上したため赤字となった。

   これに対し、マックスバリュ東北は、「当社が営業基盤とする北東北エリアにおいても、お客さまの生活防衛意識が高く低価格志向が強まり企業間の価格競争が一層激しくなるなど依然として厳しい状況が続いております。」とのことで、経営環境は厳しさを増しているとのことである。そこで、ここでは、まずは、営業増益となった要因を、原価、経費面から見てみたい。原価であるが、77.10%(昨年76.81%)となり、0.29ポイント上昇している。結果、売上総利益は22.90%(昨年23.19%)と減少した。これに対し、マックスバリュ東北は、「イオン東北食品商品部と連動した地域商品の仕入力向上と商品管理力の向上、「トップバリュ」の売上拡大を進め売上総利益額の改善を進めております。」とのことであるが、この時点では改善が見られず、それだけ、東北地方は、価格競争が厳しいものといえよう。

   一方、経費の方であるが、24.66%(昨年25.58%)となり、0.92ポイントと、大幅な改善となった。これについてマックスバリュ東北は、「販管費については、収益性の向上のため従前よりコスト構造改革を進めており、細部にわたり見直しを行い効率性の向上とコスト削減に努めた結果、販管費全体としては対前年同期比3.9%の削減を行いました。」とのことである。この中間期は原価は厳しかったが、経費の方は大きく改善し、結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-1.76%(昨年-2.39%)とマイナス幅が大きく縮まった。ただ、依然として、経費比率が売上総利益を上回っており、さらに、原価、経費、双方の改善が必要といえよう。

   ちなみに、2010年度本決算時の決算公開企業約50社の平均値であるが、売上総利益25.0%、経費比率25.6%であり、その差、マーチャンダイジング力は-0.6%であるが、ほぼ25.0%でトントンであるので、平均から見れば、原価改善の方がどちらかというとウェートが高いといえよう。そして、不動産収入、物流収入等のその他営業収入であるが、2.50%(昨年2.56%)となり、結果、営業利益は0.74%(昨年0.17%)と大幅な改善となった。ただ、これも決算公開企業約50社の平均を見ると、3.0%であるので、さらに、利益率を高めたいところであろう。

   さて、気になるのは新店開発であるが、今期は、「競争店との差別化の一環として、インストアベーカリーの導入や第二類・第三類の医薬品を扱うドラッグ売場の導入など5店舗の改装投資を行い既存店の活性化に努めてまいりました。」とのことで、既存店の活性化に注力したとのことである。その要因を財務面から見てみると、自己資本比率が8.2%(昨年8.2%)と、現在、マックスバリュ東北は厳しい資本不足の状況が続いており、負債に90%を追う財務構造であり、出店余力がない状況にある。その負債の中身であるが、有利子負債が114.18億円と100億円を超え、総資産281.40億円の40.57%と、重く経営にのしかかっている。これ以外でも、支払手形及び買掛金77.46億円(総資産の27.52%)、長期預かり保証金19.68億円、未払金及び未払費用23.24億円等があり、これで総資産の83.35%となり、これらの負債の圧縮が大きな経営課題といえ、新規出店に回す資金が厳しい財務状況にあるといえる。

   マックスバリュ東北の出店にかかわる資産、土地、建物、敷金保証金等の合計を店舗数で割った数字、1店舗当たりの出店にかかわる資産を前期本決算で見ると2.14億円であり、平均の4.73億円と比べると出店しやすいコスト構造にあるが、残念ながら今期の出店余力、自己資本(8.2%)-出店にかかわる資産(74.1%)は、-65.9%と厳しい状況にある。したがって、キャッシュを新店開発よりも負債の圧縮に優先して回さざるを得ない経営状況にあり、新規出店が極めて厳しい状況にあるといえる。

   このようにマックスバリュ東北の2011年2月期、中間決算は減収、営業増益となり、売上げは厳しい状況にあったが、営業利益は昨年と比べ大きく改善した。ただ、まだまだ経費、原価、特に原価が厳しい状況にあり、利益率は依然として厳しい状況にある。また、自己資本比率が8.2%と新規出店による増収を確保するのは厳しい財務状況にあり、今後、財務的にはキャッシュを負債の圧縮に回さざるをえない状況にあるといえる。これから後半に向けて営業強化をはかる一方、中長期的な経営改革をどう図ってゆくのか、マックススバリュ東北の経営戦略に注目である。

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September 29, 2010 in 経済・政治・国際 |

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