日経MJ新製品週間ランキング、10/15、チョコレート好調!
先週のPOS/RDSセミナーでも取り上げた日経MJ、新製品週間ランキングの最新データが10/15、公表された。今週の特徴は、菓子に注目である。全新製品の中で、No.1の金額PI値の新製品が登場した。先週18位からの急浮上であり、584円(カバー率78.9%)というAランク(金額PI値500円以上)の数字を叩き出したロッテ商事、ラミー2本入である。日経MJのコメントでも、「チョコレートの中にラム酒で漬けたレーズンが入った定番の人気商品だ。」と解説しており、なつかしい商品のリニューアル版である。これに続き、菓子部門では7位まですべてチョコレートが占めるという状況であり、今週はまさに猛暑が終わり、涼しくなり、チョコレートの季節の到来といえよう。
そのチョコレートの状況であるが、No.2もロッテ商事、バッカス12粒入、金額PI値320円(カバー率78.9%)と、Bランク(金額PI値300円以上)となった。No.3、No.4はネスレ日本、キットカットミニオトナの甘さ13枚、金額PI値302円(カバー率75.3%)、キットカットミニ15枚、金額PI値189円(カバー率76.5%)であった。いずれも平均単価が269円、259円と、チョコレートとしては高額商品であるが、高い金額PI値を獲得している。No.5は再びロッテ商事、これも定番中の定番、ガーナミルク58g、金額PI値162円(カバー率89.1%)と、さすがに、カバー率が高く、菓子分門ではNo.1である。平均単価は80円と低く、キットカットと対照的である。ちなみに、PI値を逆算すると、金額PI値162円/平均単価80円=0.20%となり、平均的な2,000人の食品スーパーマーケットで、1日、2,000人×0.20%=4個売れる商品である。菓子ではトップクラスといえよう。
今週は、このように菓子部門がチョコレートの季節を迎え、活気を帯びており、全新製品の中でもトップクラスの金額PI値となり、全体の新製品を牽引しはじめたといえよう。これについで、その他食品も好調であり、順位も変動が見られ、アクティブな動きである。No.1、No.2は先週16位、19位から急浮上したいずれも、日清食品、ラ王背脂濃コク醤油114g、金額PI値517円(カバー率90.3%)、ラ王旨味豚コク味噌114g、金額PI値372円(カバー率89.5%)である。平均単価が先週225円、223円からともに216円と下がったことが大きいといえ、キャンペーンが入ったものと思われるが、金額PI値が406円アップ、283円アップという異常値である。
これについで、No.3に先週1位の山崎製パン、吉野家牛肉まん1個、金額PI値360円(カバー率76.5%)が入った。依然として高い金額PI値を維持しており、8/28初登場であるので、1ケ月を優に超え、この数字であるので、初回購買からリピート購買に移りつつあるといえ、当面、この高い数字が続くのではないかと思われる。新商品は出始めはCM、イベント等のキャンペーンをはれば、初回購買が数字を押し上げ、金額PI値が急上昇するが、1ケ月目、2ケ月目となるにしたがいリピート購買につながるかどかが、ヒットするか、あるいは、ヒットしないまでも定番化できるかどうかの分かれ目となる。吉野家牛肉まんを見る限りでは、先週比76円の金額PI値ダウンはやや気になるが、依然として300円台、Bランクの金額PI値であり、高い水準を維持しているので、リート購買が発生し始めたといえ、安定に向かうのではないかと思われる。
そして、POS/RDSセミナーでも取り上げた飲料のサントリーのフリーであるが、今週もNo.1、No.2を維持している。No.1はオールフリー350ml×6本、金額PI値495円(カバー率78.5%)、No.2はオールフリー350ml、金額PI値456円(カバー率87.4%)である。この2つは6缶パックと単品販売の違いであるが、興味深いのはカバー率が微妙に違い、単品の方が約10%ほど高いことである。金額PI値は6缶パックの方が高いにも関わらず、単品のみ入れている店舗が10%ほどあるということであり、もったいないと思う。この数字を見る限りでは、単品よりも6缶パックを優先した方が良いともいえる数字であり、ここが飲料部門の難しさであろう。
同様に、500ml、1Lあるいは2Lの関係も同じであり、飲料は容量政策をどうマーチャンダイジングに活かし、キャッシュを獲得するかがポイントであり、金額PI値を優先して取り組んで欲しいところだ。ちなみに、PI値を逆算すると、6缶パックは0.07%、単品は0.36%であり、5倍の違いで数では単品が良く売れるが、平均単価の違いで6缶パックの方が金額PI値は高くなる。金額PI値=PI値×平均単価であるので、PI値、平均単価はあくまで、原因のひとつであり、結果は金額PI値でマーチャンダイジングに関しは判断したいところだ。
このように、今週の日経MJ新製品週間ランキングは菓子部門のチョコレートが絶好調であり、いよいよ菓子の季節の到来といえ、今後、注目の部門といえよう。また、それに劣らず、その他食品に動きが見られ、こちらでも、新製品が動きはじめている。飲料はさすがに、季節の変わり目であり、厳しい状況にあるが、フリーが依然として、顧客から高い支持を獲得しており、この商品を含め、すでに、市場投入されているメーカ各社のフリーも気になるところだ。来週以降も、新製品がどのように動くか注目したい。
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