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November 26, 2010

ホールフーズマーケット、株価上昇、決算好調!

   ホールフーズマーケットの株価が11/4、大商いとなり、急上昇した。前日11/3の41.07ドルが11/4、47.27ドルとなり、売買高は1,285.4万株、通常が150.0万株前後の商いであるので、約10倍弱の大商いである。過去3年間で最高値の株価であり、2008年11月には10ドルを切り、底値をつけていた状況であったが、その後、株価は上昇傾向で推移する。今年に入り40ドル付近まで上昇し、しばらく横ばいで推移していた株価であったが、11/4まさに急上昇である。その要因であるが、11/3にホールフーズマーケットの2010年度の本決算が公表され、昨年の厳しい決算とは一転、好調な決算であったことにあるといえ、ホールフーズマーケット復活の決算となった。

   その決算結果であるが、まずは、売上高であるが、9,005,794千ドル(昨年8,031,620千ドル:112.1%)と、2桁の伸びであり、大幅な増収となった。2009年度が1.0%と、わずかな伸びに留まったことと比べ、明らかに、売上高が回復している。しかも、既存店が7.1%の伸びであり、新店効果だけではなく、ホールフーズマーケット全体が回復基調にあるといえよう。さらに、四半期ベースで見ると、第1四半期7.0%、第2四半期13.4%、第3四半期15.2%、第4四半期14.7%と順調に推移しており、安定した成長を続けていることがわかる。

   ついで利益であるが、ホールフーズマーケットのP/Lは独特な利益構造となっており、日本のP/Lのように、営業利益、経常利益、当期純利益という利益がなく、まずは、店舗貢献利益が算出される。これは粗利から直接店舗にかかった費用を差し引いた利益であり、まさに店舗貢献利益である。2010年度は124.8%であり、売上高の伸び、112.1%を上回る伸び率である。ちなみに、売上高対比は8.4%であり、高い数字である。ついで、ここから一般管理費を差し引いた通常利益、ただし、開店、閉店経費前の経費を差し引く前の利益が算出される。昨対133.5%であり、好調な数字である。これも売上高対比を見ると、5.4%と高い数字である。そして、さらに、ここから開店、閉店費用を差し引いた営業利益が算出される。昨対は何と154.0%であり、絶好調である。これも売上高対比を見ると、4.8%であり、やはり、高い数字である。

   それにしても、ここまで利益を段階的に分けて公開するのは極めて異例といえ、びっくりである。いわゆる営業利益までに、店舗貢献利益、開店、閉店経費前の通常利益が段階的に開示され、それに伴い、費用がその度に、直接店舗にかかった費用、一般管理費用、そして、開店、閉店費用として計上され、まさに、小売業ならではの、独特な利益の開示方法であるといえよう。

   さて、ここで、原価、経費という観点から、2010年度のホールフーズマーケットの決算結果を改めて見てみたい。まずは、原価であるが、65.18%(昨年65.70%)であり、原価が0.52ポイント改善している。結果、売上総利益、いわゆる粗利率は、34.82%(昨年34.30%)と、粗利が改善している。それにしても、粗利率が34.82%とは、小売業としては異例の高さであるといえ、これがホールフーズマーケットの最大の特徴である。オーガニック商品を主体とする食品スーパーマーケットであるがゆえの強さであるといえよう。ちなみに、ウォルマートの2011年度の第3四半期決算時の粗利率が24.80%であるので、いかに、ホールフーズマーケットの粗利率が高いかがわかる。

   一方、経費であるが、これが、営業利益までに、3段階あるので、それぞれの段階で見てみると、まずは、Direct store expensesであるが、26.37%(昨年26.71%)と、0.34ポイント改善している。ついで、General and administrative expensesであるが、3.02%(昨年3.03%)と、0.01ポイントと、わずかではあるが、ここでも改善している。そして、Pre-opening expenses、Relocation, store closure and lease termination costsであるが、0.54%(昨年1.00%)と0.46ポイント改善している。したがって、すべての段階の経費が改善されており、利益の改善に加え、経費も改善されていることがわかる。ちなみに、この3つの経費を足すと、29.93%(昨年30.74%)という数字となり、粗利も高いが、経費も高い数字である。これもウォルマートと比較すると、ウォルマートは19.72%の経費比率であるので、何と約10%の差であり、ここにもホールフーズマーケット独特の営業構造の特徴があるといえよう。

   結果、差し引き、営業利益は4.85%(昨年3.56%)となり、大幅な増益となった。原価が改善しただけでなく、経費もすべての段階で改善しており、理想的に業績が回復したといえよう。この決算数字が公表された翌日11/4の株価が急騰するのも頷ける結果であるといえよう。

   このように、ホールフーズマーケットは、復活ともいえる鮮やかな大幅な増収増益決算であるといえる。しかも、売上高は既存店も回復しており、さらに、利益は、原価、経費双方が改善、経費はすべての段階で改善しての好決算であり、力強さを感じる決算結果といえる。これを踏まえて、2011年度であるが、売上高は10% - 12%、既存店も5.5% - 7.5%と増収予想である。また、営業利益も5.0%の増益予想である。したがって、来期も好調な決算となる可能性が高いといえ、この2010年度が異常値ではなく、今後も今年同様の好決算が期待できそうである。

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November 26, 2010 in 経済・政治・国際 |

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