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December 17, 2010

Chain Store Ageでローカルスーパーを特集!

   Chain Store Age、2010/12/15、2011/1/1合併号でローカルスーパーマーケットの特集記事が掲載された。「新春特集、12のきら星、地域を拓く、ローカルスーパーマーケット」という見出しの記事である。気になるのは12の食品スーパーマーケットであるが、まずトップは「ジョイス三関店、食の提案型SM、新フォーマット1号店、部門の垣根壊し、総菜を徹底強化」である。特に、ここでは、小苅米社長へのインタビューも掲載されており、充実した内容である。まだ就任1年6ケ月ということであるが、食品スーパーマーケットへの専心路線を打ち出しての新フォーマット1号店とのことである。できたてつくりたてを基本にすえた総菜に力を入れた店舗であり、売場写真も総菜が重点的に掲載されており、内容も読み応えがある。

   そして、ここからが実質、1番目の店舗となるが、「ふじ、50ケ月中48ケ月で既存店前年比クリア「価格を下げたら、サービスを上げる」経営」である。ふじは北海道のアークスのグループであり、現在23店舗、297億円の年商である。2番目は「紅屋商事、販売力醸成に集中し、繁盛店を1店1店作り上げていく」、現在16店舗、331億円であるという。3番目は「伊徳、「暮らし提案」の売場実現で食卓のパートナーになる!」である。年商423億円、24店舗である。そして、4番目は、「アマノ、SuC業態に磨きをかけ、市場占有率アップを図る!」である。現在3店舗であるが、年商は122億円と、スーパーセンターであり、1店舗当たり平均約40億円と規模が大きい。売場面積約3,500坪に約15万アイテムを品揃えしているとのことで、秋田県男鹿市でのドミナント展開を行い、シェアアップをはかっているという。以上が、北海道・東北地区の注目の食品スーパーマーケットである。

   次に、関東地区からは1店舗であるが、5番目、「与野フードセンター、「提案型上質SM」めざして人心統一従業員の意識改革で勝ち残り図る」である。店舗数は21店舗、年商204億円である。ついで、東海・北陸地区であるが、6番目は「ドミー、強固なドミナントとプロセスセンターの活用で8期連続増収達成中」とのことで、現在、年商329億円、33店舗である。ドミーのドミナント地区は、愛知県三河地区であり、プロセスセンターがまさに、ドミナント展開を支える大きな武器となっているという。7番目は「山成商事、能登のどんたく、価値提案型SMで金沢へ攻め込む」とのことで、石川県に11店舗、年商118億円である。そして、8番目が福井県の「ヤスサキ、多様な業態で地元ニーズに応えるSMは圧倒的な品揃えで集客」とのことで、年商235億円、店舗数は35店舗である。多様な業態がポイントであり、食品スーパーマーケットを中心に、衣料品、HC、雑貨などの店舗も持ち、商圏をまるごと取り組むドミナト戦略が特徴であるという。以上が、関東、東海・北陸地区の注目の食品スーパーマーケットである。

  ここからは関西、西日本となるが、まずは、関西、9番目となる、滋賀県の「パリヤ、わずか1店で大手と互角に戦う独自の商品戦略で支持を獲得」であり、1店舗のみの食品スーパーマーケットであるが、年商は32億円と高い。今後、2号店を出したいとのことで、物件探しに入っているという。10番目も関西、大阪の「スーパーサンエー、機動的な仕入れで大手と差別化を図る、本拠の新店で、こだわり商品を強化」である。現在、13店舗、152億円の年商である。特に、だんじり祭りで有名な岸和田地区を中心にドミナント展開しているのが特徴である。

   そして、最後が、11番目、中国地区、広島県の「ハローズ、ローカルからリージョナルSMへ変貌、売上3000億円の長期ビジョン掲げる」であり、現在、年商681億円、店舗数45店舗であるが、この時点で、瀬戸内海商圏で3000億円構想を掲げており、成長重視の戦略を打ち出している。すべての店舗が24時間営業しており、24時間にこだわった営業戦略を掲げているのが特徴である。

   以上、ジョイス、ふじ、紅屋商事、伊徳、アマノ、与野フードセンター、ドミー、山成商事、ヤスサキ、パリヤ、スーパーサンエー、ハローズの合計12社であるが、いずれも、ローカルスーパーとしては、注目の食品スーパーマーケットであるといえ、興味深いChain Store Ageの特集記事の内容である。ページ数も52ページから89ページまでと38ページに渡っての特集であり、読み応えのある内容である。

   このように、今回は全国12社に絞ってのローカルな食品スーパーマーケットの特集であるが、様々なタイプの食品スーパーマーケットをバランスよく取り上げており、改めてローカル食品スーパーマーケットの独自性が発揮された個性豊かな企業が選ばれており、興味深い特集記事であるといえる。食品スーパーマーケットの本質は地域密着、きめ細かなドミナント展開にあるといえるが、いずれも店舗数はけっして多くはないが、ドミナント展開がしっかりしており、改めて、食品スーパーマーケットの基本戦略がドミナト戦略にあることが再認識できる特集記事であるといえる。

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