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December 07, 2010

食品スーパーマーケット、首都圏新規出店激化!

   12/6、日経MJに食品スーパーマーケットの首都圏の出店激化の記事が掲載された。見出しは、「食品スーパー、首都圏5社、出店拡大」、「来年度50店、地下下落が追い風」であり、ライフコーポレーション、マルエツ、サミット、ヤオコー、いなげやの出店計画をまとめたものである。首都圏では、すでに、セブン&アイH傘下のイトーヨーカ堂が阿佐が谷に小型食品スーパーマーケット1号店をオープンし、今後、数年で首都圏を中心に100店舗の出店計画を掲げている。したがって、今後、数年間、首都圏では食品スーパーマーケットの出店ラッシュが繰り広げられる可能性が高まったといえよう。

   日経MJの記事の中では、上記5社の2010年度の出店見通し、2011年度の出店計画が一覧表で掲載されているが、これを見ると、ライフコーポレーション(2010年9店舗、2011年度13店舗)、マルエツ(15店舗、15前後)、サミット(4店舗、6~7店舗)、ヤオコー(8店舗、9店舗)、いなげや(3~4店舗、5店舗)という数字が並んでいる。合計2010年度40店舗、2011年度は49店舗となり、これは5社だけの集計であるので、その他の首都圏での食品スーパーマーケットの展開を考慮すると、まさに、首都圏での激しい出店競争が予想されるといえよう。

   記事の内容を見ると、その要因にはライフコーポレーションは10年ぶりの2桁出店であるといい、地下下落に加え、工場跡地など出店用地の供給が増えているとのことである。マルエツはスーパー空白地帯の需要の開拓であるとのことで、サミットは競合他社の出店増への対抗であるという。そして、記事の最後では、「10年度第2四半期の既存店売上高は各社とも前年割れした。新規出店によって売り上げ増を目指す。」と結んでおり、新規出店が増収確保のための戦略となっていることが大きいとのことである。

   そこで、まず、この5社の内、上場している4社、ライフコーポレーション、マルエツ、ヤオコー、いなげやの2010年度の本決算から、出店意欲を見てみたい。出店意欲とは、決算時において、キャッシュフローを新規出店にどのくらい割り当てているかを示す指標である。計算式は投資キャッシュフローの中の出店関連と思われる有形固定資産への投資、敷金・保証金等への投資の合計を算出し、これを1店舗当たりの出店にかかわる資産で割る。これにより、現時点での新規出店が可能な店舗数がわかる。これを現状の店舗数で割れば、どのくらいいの新規出店による成長を目指しているかが、数字で判断できるという指標である。出店余力が自己資本(純資産)との関係で、財務余力を表すのに対し、出店意欲はキャッシュフローを組み込むことにより、経営者の意思、まさに、出店意欲を数値化したものである。

   その出店意欲であるが、2010年度本決算時はライフコーポレーション10.0%(208店舗)、マルエツ11.7%(249店舗)、ヤオコー17.8%(104店舗)、いなげや11.9%(125店舗)という結果であり、いずれも110%を超え、100店舗以上の食品スーパーマーケットであるので10店舗以上の新規出店を計画し、投資キャッシュフローにおいて、実際キャッシュを配分しているといえる。日経MJの記事の内容が財務戦略的にも裏付けられたといえよう。

   ちなみに、首都圏での他の上場食品スーパーマーケットの出店意欲であるが、九九プラス18.8%(989店舗)、オーケー18.5%(62店舗)、ベルク11.6%(63店舗)、カスミ11.0%(138店舗)、東武ストア10.2%(55店舗)、Olympic4.0%(49店舗、等である。大半が10%以上の出店意欲の食品スーパーマーケットであり、日経MJの記事の5社以外でも首都圏の食品スーパーマーケットは出店意欲が旺盛であることがわかる。

   また、上記首都圏の食品スーパーマーケットを含め、決算公開企業約50社の10%以上の出店意欲の食品スーパーマーケットは、マックスバリュ東海35.8%、マックスバリュ西日本28.7%、アオキスーパー23.6%、九九プラス18.8%、オーケー18.5%、マックスバリュ東北18.1%、ヤオコー17.8%、ハローズ17.7%、大黒天物産15.2%、ユニバース12.4%、マックスバリュ中部12.3%、関西スーパーマーケット12.3%、いなげや11.9%、マルエツ11.7%、ベルク11.6%、カスミ11.0%、マックスバリュ北海道10.5%、東武ストア10.2%、ライフコーポレーション10.0%という状況であり、2010年度以降の新規出店への意欲は各社旺盛であり、首都圏だけではないことがわかる。特に、イオングループのマックスバリュ各社は異常値ともいえる数字となっており、際だっているのが特徴である。

   このように、日経MJ、12/6の記事において、首都圏5社の出店拡大が取り上げられたが、首都圏では、この5社以外でも、ほぼ各社、新規出店への意欲が強いといえる。今回取り上げた出店意欲は投資キャッシュフローを根拠にしての数値化であるので、かなり確度の高い経営者の意思、経営判断が働いているといえ、まさに、日経MJの記事を裏づける結果となっている。また、首都圏に限らず、全国的に食品スーパーマーケットの出店意欲は高いといえ、今後、食品スーパーマーケットが各地で新規出店を果たしてゆくのではないか思われる。消費環境はデフレ基調が続くと思われるが、食品スーパーマーケット業界は新規出店で活路を開こうという強い意志が感じられる。

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