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January 06, 2011

ハローズ、2011年2月期、第3四半期、増収増益!

   ハローズが12/24、2011年2月期、第3四半期決算を公表した。結果は、売上高530.95 億円(4.2 %)、営業利益18.80億円(18.9%)、経常利益17.89 億円(17.7%)、当期純利益9.68億円(15.6%)と、増収増益、好調な決算となった。売上げがやや伸び悩んだ感もあるが、利益の方はいずれの段階でも2桁の増益であり、利益の改善が際だった決算となった。この第3四半期における経営環境をハローズは「長期的には、販売価格は低水準で推移しており、競合店の出店、異業種からの参入や業態転換によるディスカウント店の増加による価格競争が激化しております。」との認識であり、価格競争が激化しているとのことである。

   そこで、このような厳しい経営環境の中にもかかわらず、ハローズの利益が好調であった要因を原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、76.73%(昨年76.95%)と、0.22ポイント改善している。激しい価格競争にもかかわらず、原価を改善しており、それだけ、売価面よりも原価面に力を入れたものといえよう。ハローズ自身も「当社プライベート・ブランド商品の「ハローズセレクション」の開発を引き続き進め、「生活応援ブランド」として展開し、売上高構成比は前事業年度末の7.6%から8.1%に増加いたしました。」とのことで、PBの売上構成比を高めたことも寄与したものと思われる。結果、売上総利益は23.27%(昨年23.05%)と改善した。

   一方、経費の方であるが、22.66%(昨年22.70%)と、-0.04ポイントとわずかではあるが減少している。ハローズは、「経費面では、ローコストオペレーション確立の一環として生産性向上対策、引き続いての電気使用量の抑制、効果的な広告による販促費抑制などに取り組みました。」に取り組んだとのことであり、ローコストオペレーションの取り組みが寄与したといえよう。

   結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は、原価、経費双方が改善したことにより、0.61%(昨年0.35%)と上昇しており、この時点で、増益となった。これにその他営業収入が2.94%(昨年2.76%) 加わり、結果、営業利益は3.55%(昨年3.11%)と増益となった。こう見ると、この第3四半期決算は、営業利益が原価、経費、その他営業収入とトリプルで改善しており、これが好決算をもたらした要因であるといえる。ただ、気になるのは、営業利益の中身はその他営業収入、すなわち、不動産収入、物流収入等に負うところが極めて大きく、マーチャンダイジング力は改善してはいるが、まだまだ低いといえ、今後、原価、経費双方の改善がなお必要といえよう。

   この好決算を受けて、この第3四半期時点でのキャッシュフローを見てみたい。まずは、営業活動によるキャッシュフローであるが、-17.89億円(昨年-8.18億円)と、昨年もマイナスではあったが、今期はさらに大きくマイナスとなっている。当期純利益、減価償却費はいずれもプラスであるにも関わらずの全体がマイナスである。その要因は仕入債務の増減額が-26.95億円(-25.39億円)と大きく減少したことによる。実際、負債の買掛金が37.05億円(本決算時64.01億円) と、本決算時と比べ大きく減少しており、昨年と比べ、ここが最大のキャッシュフローの違いである。

   したがって、営業活動によるキャッシュフローはマイナスとなり、当然、投資を補うために財務活動によるキャッシュフローで賄う必要があり、実際、有利子負債が差し引き、26.85億円(昨年38.11億円)と昨年同様、増加している。実際、負債の有利子負債は138.81億円(本決算時110.68億円)と大きく増加しており、総資産369.71億円に占める割合は37.54%と経営に重くのしかかっているといえよう。結果、自己資本比率は31.7%(昨年30.9%)と、純資産が増加したことにより、昨年よりは若干改善しているが、それでも30%強と厳しい状況にある。この有利子負債調達により、財務活動によるキャッシュフローは24.83億円(昨年36.11億円)となった。

   そして、投資活動によるキャッシュフローであるが、42.52億円(昨年40.30億円)と、昨年を超える投資である。その中身は、新規出店関連と思われる有形固定資産の取得による支出であり、-36.94億円(昨年-39.68億円)である。したがって、差し引き、フリーキャッシュフローは-58.19億円(-50.70億円)と昨年も大きくマイナスとなったが、今期はそれを上回るマイナスであり、財務活動によるキャッシュフローでカバーできず、内部留保を大きく取り崩している。実際、資産の現金及び預金は27.57億円(本決算時60.94億円)であるので、厳しいキャッシュフローであるといえよう。

   この結果を見る限り、キャッシュフローは厳しい状況にあるが、「前事業年度末日金融機関休業の影響による買掛金の減少26億95百万円、短期借入金の増加15億円などにより、・・」とのことで、かなり財務の逼迫は緩和されるが、これを考慮しても、財務改善は急務といえ、今後、好調な営業結果をいかに財務改善につなげるかが課題といえよう。

   このようにハローズの2011年2月期、第3四半期決算は売上げこそやや伸び悩んだが、利益は大きく改善、特に、原価、経費、その他営業収入と、トリプルで改善しており、好調である。ただ、キャッシュフローは金融機関休業の影響もあったこともあるが、厳しい状況であり、結果、財務面では課題を残すことになったといえよう。今期は残りわずかであるが、本決算時、財務改善がどこまで進むかその結果に注目である。

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January 6, 2011 in 経済・政治・国際 |

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