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January 23, 2011

日経新聞で食品スーパーマーケット、低PBR、好業績!

   1/22の日経新聞に気になる記事が掲載された。見出しは、「低PBRで好業績な内需株」、「スーパー・コンビニ上位」であり、サブ見出しは、「衣料好調や経費削減効果」である。記事とともに一覧表が掲載されているが、タイトルは2011年2月期が営業増益予想で割安感のある銘柄」、ベスト30である。ただし、低PBRに着目しているので、PBRを1.14倍未満の企業とし、前期が赤字の企業は除いた東証1部、2部上場(金融は除く)の全企業を対象としたという。

   PBRは記事の中での解説では、「株価を1株自己資本で割った値で、株価の割高、割安を示す」とのことであり、通常は1.00倍以下が割安と判断される指標である。計算式では時価総額を自己資本で割って算出することができる。良く似た指標でPERがあるが、これは株価を1株純利益で割った指標であり、時価総額を純利益で割って算出し、PBR同様、株価の割安感を示す指標である。株価を資産面から見るか、利益面から見るかの違いであるといえる。そして、この2つの指標の関係は、PBR(時価総額/純資産)=ROE(純利益/純資産)×PER(時価総額/純利益)となる。したがって、双方は比例関係というよりも反比例関係にあるともいえ、双方を追い求めるのではなく、そのバランスが重要といえよう。

   さて、記事にもどると、ランクは予想営業増益率であるが、ベスト10に食品スーパーマーケットが2社、コンビニエンスストアが4社入っている。当然、PBRが1.14を下回っている。その企業であるが、食品スーパーマーケットでは、No.2にオリンピック(予想営業増益率3.6倍、PBR0.51倍)、No.7にイズミヤ(47.5%、0.30倍)である。コンビニエンスストアでは、No.4にスリーエフ(2.1倍、0.73倍)、No.5にミニストップ(75.0%、0.83倍)、No.9にポプラ(41.0%、0.55倍)、No.10にCSVベイ(34.4%、0.76倍)である。また、No.8にはGMSのユニーが(43.6%、0.68倍)、No.3にはセキドが(3.2倍、0.26倍)入っており、小売業がベスト10に8社と独占状況といえる。

   それにしても、そのほとんどのPBRが0.50倍前後であり、極めて低いPBRといえる。一般に、PBRが1.00倍を下回ると、純資産よりも時価総額が下回ることになるので、株を持っているよりも、会社を解散して純資産を分配した方が単純な損得では得となるため、それだけ、株価の価値が低く見積もられているということになる。したがって、業績が上向けば、少なくとも1.00倍までは株価は上昇するのではないかという思惑が働き、株価上昇へとつながる可能性が高いということになる。

   果たして今回、ランキング上位に入った企業、特に小売業の株価が今後上昇してゆくかどうかはわからないが、PBRトップ10は0.50倍前後であるので、倍になっても理論上はおかしくない低さであるといえる。ちなみに、トップ30の中に、イオン、セブン&アイHも入っているが、そのランクを見ると、No.13にイオン(22.9%、1.01倍)、No.24にセブン&アイH(5.9%、1.11倍)であり、この2社のみがベスト30の中ではPBRが1.00倍を超えている企業である。

   さらに、ベスト11以下の食品スーパーマーケットを見てみると、No.11天満屋ストア(31.7%、0.56倍)、No.17カスミ(9.9%、0.76倍)、No.20平和堂(8.7%、0.61倍)、No.23オークワ(6.21%、0.53倍)、No.26マックスバリュ東海(5.4%、0.54倍)、No.27アークス(5.2%、0.85倍)という状況であり、6社入っており、食品スーパーマーケットの業績が好調であるといえよう。実際、現在、食品スーパーマーケット業界は第3四半期決算の公表があいついで行われているが、その結果は、営業収益はやや厳しいものがあるが、営業利益は増益の企業が多いといえ、業績がここへ来て回復しつつある状況が見受けられる。

   記事の中でも、クレディ・スイス証券のアナリスト山手剛人氏のコメントとして、「スーパはコスト管理で収益力が上向きつつあるが、・・・」とコメントしているが、実際の第3四半期決算も原価の上昇はみられるが、経費の削減が進んでいるのは事実であり、これが営業利益を押し上げ、業績の回復につながっている食品スーパーマーケットが多いといえる。また、記事の中では、PBRがそれでも1.00を下回るのは、「個人消費の先行きがなお不透明なため、・・」とのことで、個々の食品スーパーマーケットの業績よりも、デフレの消費環境の厳しさを投資家は見ているためではと解説している。

   このように、日経の記事を見ると、いかに、小売業界のPBRが低いかが鮮明であり、得に、食品スーパーマーケット、コンビニが0.50倍前後と低いのが特徴である。ただ、そのPBRが低い小売業の業績が上向きつつあるのも事実であり、今回のベスト30の中にも食品スーパーマーケットが8社、1/4以上となり、業績がここへ来て上向きつつあるといえる。実際、この第3四半期決算を見ても、それは裏付けられているといえ、今期の食品スーパーマーケット業界は堅調な決算となる企業が多いのではと予想される。このような状況を踏まえ、いよいよ、本決算の時期が近づきつつあるが、投資家が食品スーパーマーケット業界をどう評価するか、株価、特に、今回、ランクインした食品スーパーマーケットの株価に注目である。

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