相乗積とは何か、決定版!
あけましておめでとうございます。今年も食品スーパーマーケット最新情報をよろしくお願いします。
食品スーパーマーケット最新情報を始めて丸5年が過ぎ、6年目となりました。この5年間、毎日、食品スーパーマーケットの最新情報に関するブログを書き続けてきました。その数、1,891本となり、累計アクセスも290万件を超えました。今年前半にはブログ本数2,000本、累計アクセス300万件を超えるものと思います。今年もさらに内容の充実をはかり、様々な角度から食品スーパーマーケットの最新情報を発信してゆきたいと思います。
さて、今年、2011年1月1日、はじめのブログは、「相乗積とは何か、決定版!」というタイトルを選びました。このタイトルを選んだ理由は、これまでの食品スーパーマーケット最新情報のすべてのブログ(1,891件)の中で「January 01, 2008、相乗積とは何か、その活用方法、粗利率を改善せよ!」がNo.1のアクセスであることがわかったためです。これほど、相乗積に関心が高いとは思っていなかったので、びっくりです。ためしに、Googleで相乗積を検索してみると、約 67,300 件中、第2位となります。また、yahoo!でも66,100件中、第2位となり、相乗積をインターネット検索でチェックするにはなくてならないブログとなっており、食品スーパーマーケット最新情報のNo.1ブログとなったことが頷けます。
ちなみに、Googleの相乗積ベスト5ですが、No.1相乗積について勉強するページです。・・(http://ecokagaku.web.fc2.com/kouri/soujyouseki.htm)、No.2食品スーパーマーケット最新情報: 相乗積とは何か、その活用方法・・(https://pipi.cocolog-nifty.com/pi/2008/01/post_9db2.html)、No.3満足回答には100P差し上げます!1 相乗積に関する質問で・・(http://q.hatena.ne.jp/1146993198)、No.4相乗積 とは - コトバンク・・(http://kotobank.jp/word/%E7%9B%B8%E4%B9%97%E7%A9%8D)、No.5相乗積 - UR都市機構・・(http://www.ur-net.go.jp/tenant/knowhow/senryaku/senryaku_8.html)となります。同様に、Yahoo!の相乗積ベスト5ですが、No.1からNo.5までgoogleと全く同じものとなります。
現在、イネターネットで相乗積を知るには、まずは、この5つを見ることが基本となっているといえ、ここまで、「January 01, 2008、相乗積とは何か、その活用方法、粗利率を改善せよ!」の検索順位が高くなっていたとは驚きです。しかも、奇しくも3年前の1月1日のブログであり、今日、2011年の1月1日に取り上げるブログとしても、相乗積はふさわしい内容ではないかと思います。
そこで、改めて相乗積とは何かですが、前回はチェーンストアの計数管理に焦点を当てた内容でしたので、今回は、相乗積そのもの、その本質にダイレクトに迫ってみたいと思います。
まずは相乗積とは何かですが、先にあげたGoogle、Yahoo!のNo.4を見ると、辞典での定義がありますが、それによると、「二つ以上の数を掛け合わせて得られる値」のこととなります。直訳すると、これが正しい定義であるといえ、2つ以上の数字を掛け合わせた結果の値のことですので、小売業特有の、独特の言葉ではないといえます。ただ、これが小売業で独自に発展して、魔法のように使われたために一気に、小売業界ではメジャーな言葉となり、独特な計数管理の技術として確立していったといえます。
どこが独特かですが、2つの数を売上構成比と粗利率に限定した点、しかも、その値を足し合わせて複数の商品あるいは部門、さらには店舗に応用した点であるといえます。なぜ、これがここまで小売業界でメジャーになったかですが、この小売業界独特な粗利計算方法を知らないと目の前の商品の粗利、店舗の部門間の粗利、そして、店舗間の粗利の算出ができず、利益管理ができなくなるからです。
さらに、この技術は覚えてしまえば極めて簡単で、電卓なしでも紙の上で掛算、足し算のみできてしまい、慣れてくれば暗算でもできるからです。たとえば、まぐろの柵の粗利率、刺身盛り合わせの粗利率、チョコレート売場の重点商品10品の粗利率、鮮魚部門と菓子部門の合計の粗利率、チェーンストア10店舗の粗利率などです。いずれも、一筋縄では粗利率を計算することは難しいのですが、それぞれの売上構成比と粗利率がわかれば、単純に掛けて足せばよく、簡単にそれぞれの粗利率が算出できるのが相乗積の最大の特徴です。
この掛けて、足すというのが「みそ」であり、これが独特な計算方法であるといえ、小売業で独自に発展してきた複雑な粗利計算に対し、相乗積を応用し、簡単に算出できるようにした類稀な事例といえます。ただ残念なことに、その技術面のみがクローズアップされ、その本質が何であるかを理解しきれていないケースが多く、そこで技術が止まってしまっており、残念であるといえます。
では、小売業独特のこの粗利計算を導く相乗積の本質とは何かですが、その答えは、「粗利構成比」であるといえます。本来、相乗積という言葉を使う必要性はなく、売上構成比と粗利率を掛けて足しているので、これをもとの要素にもどすと、売上構成比=対象商品(部門、店舗)の売上高/全体の売上高であり、粗利率は対象商品(部門、店舗)の粗利高/対象商品(部門、店舗)の売上高ですので、掛けると対象商品(部門、店舗)の売上高が約分されますので、対象商品(部門、店舗)の粗利高/全体の売上高となり、何のことはない粗利構成比となるわけです。したがって、これが複数あっても、分母は常に同じですので、分子の足し算で良く、複数の商品(部門、店舗)の粗利計算が簡単にできることになるわけです。
このように、相乗積は魔法のような粗利計算の独特な技術のように思われていますが、その本質は何のことはない、単純な粗利構成比のことであり、粗利構成比=売上構成比×粗利率の粗利構成比を相乗積と呼んだことにより、その言葉のもつ神秘性と独特な計算技術とがあいまって分かりにくく、あたかも小売業界にとっての秘伝のように発展していったものといえます。これを機会に、この相乗積を本質から理解し、現場で実践活用し、粗利改善をどんどん図って欲しいと思います。
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