Power Category、Chain Store Age、2011年、01/15号!
Chain Store Age、2011年、01/15号で恒例のPower Category 2011の特集が組まれた。今回は、2010年度上半期のPOSデータであり、2010年4月から9月までの6ケ月間である。POSデータはRDS/POSデータを凸版印刷が独自に加工した「TOPNAVI-NET」であり、全国約100チェーン、約400店舗の食品スーパーマーケット等のPOSデータである。私も冒頭に、「Power Categoryで売場を活性化せよ!」というタイトルで解説しているので、参考にしていただければと思う。
さて、その内容であるが、まずは、解説でもまとめたように、このPower Categoryを活用して実際の食品スーパーマーケットの活性化にいかすには、3つのポイントがある。今回のPower Categoryを参考にする際、是非、この視点をつけ加えたていただければと思う。1つ目は「重点商品を限界まで追求せよ!」、2つ目は「トレンドをつかみ、大胆な仮説をつくれ!」、そして、3つ目は「地域性を熟知せよ!」である。特に、記事の中では、それぞれ、典型的なPower Categoryについて、グラフを付け加えたので、その実態が鮮明であると思う。記事の内容については、Chain Store Ageを読んでいただくとして、ここでは、その3つのグラフについて、記事の補足として解説してみたい。
まずは、1つ目のグラフであるが、Power Categoryに限らず、食品スーパーマーケットのカテゴリーは約300ぐらいあり、この約300のカテゴリーを商品部を中心に店舗の現場を巻き込んで活性化してゆき、店舗全体、そして、チェーン全体の活性化につなげてゆくという流れである。そこで、この約300のカテゴリーをつぶさに見ると、大きく2つのタイプに分けることができる。重点商品、ここでは、売上シェアベスト10が、概ね、売上げの50%を超えるカテゴリーとそれ以下のカテゴリーである。
この2つは活性化の方向が正反対であり、同じやり方で活性化をしていっても、場合によっては正反対の結果がでる可能性がある。ただ、重点商品をしっかり強化することはどちらも第1ステップであり、変わらない。今回の記事では、ここに焦点を当て、第1ステップを中心に解説した。したがって、この第1ステップで特に効果のでるカテゴリーをピックアップし、グラフにしたものである。食品ではマヨネーズ(75.07%)、チルドカップコーヒー(74.43%)、ドリンク剤(65.13%)、風味調味料(56.18%)、中華調味料(54.46%)、卵(51.16%)、ルウカレー(50.67%)であり、酒、雑貨では、ビール(56.06%)、ウイスキー(54.75%)、発泡酒(53.23%)、除湿剤(78.64%)、ティシュペーパー(71.26%)、ローソク(54.17%)、防虫剤(56.05%)である。
これらのカテゴリーは重点商品の強化如何で全体の売上げが大きく変わる可能性が高く、重点商品の活性化=カテゴリー全体の活性化といえるカテゴリーといえる。実際の単品については、Chain Store Age、2011年、01/15号で確認していただきたい。ちなみに、これ以外のカテゴリーは構成比が50%を切るので、重点商品も重要であるが、それ以上に品揃えが重要であり、ベスト10以外にも、11番目以降、さらには、ベスト50ぐらいまで目を配る必要があるカテゴリーもあるので、これらについては、活性化のウェートを変える必要がある。
次に、2つ目のグラフであるが、ここでは、Power Categoryからトレンドをつかむことの重要性を解説したものである。グラフでは、猛暑の影響を7つのカテゴリーでグラフ化して比較した。この内、6つは明らかに猛暑の影響が大きかったカテゴリーであるが、7つ目の発泡酒は、意外に猛暑の影響がなく、むしろ、逆に昨対100%を大きく下回ったために、比較のために入れたカテゴリーである。これ以外の、キムチ、チルドカップコーヒー、ドリンク剤、ファミリーアイス、室内用芳香剤、ビールは、昨対100%を優に超え、明らかに猛暑の影響が大きいと思われるカゴゴリーといえよう。Power Categoryでは、このような分析もできるので、大いに活用して欲しいところである。
そして、3つ目のグラフであるが、北海道と九州で特に強いカテゴリーのグラフである。前回のPower Categoryの解説の時、首都圏の比較を掲載したので、今回は敢えて、北海道、九州と両極端のグラフを作成してみた。結果、びっくりしたのは、平均に対して100%を超えたカテゴリーは1つも重ならなかった。特に、北海道ではワイン(果実酒)(167.6%)、ウイスキー(146.7%)、ビール(131.0%)と、酒類が極めて強いという結果となった。一方、九州では、身体洗い用品(144.9%)、ヘアカラー(144.0%)がNo.1、No.2であり、食品、酒、菓子よりも雑貨が強いという結果であり、意外である。また、ガムが122.9%と九州が強く、これも意外な結果であった。
このように、Chain Store Age、2011年、01/15号では、ここにあげたPower Category以外でも、今、最も店舗の活性化にとって重要と思われるカテゴリーが単品レベルまで掲載され、昨年対比、地域間比較も試みられているので、食品スーパーマーケット、ドラックストア、ホームセンター等にとっては参考になる貴重なデータであるといえる。これを機会に、是非、これらのカテゴリーを見直し、改めて、各Power Categoryの重点商品を確認し、自社の売場の活性化につなげて欲しいところだ。
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