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April 24, 2011

ライフコーポレーション、2011年2月期、増収営業増益!

   ライフコーポレーションが4/12、2011年2月期決算を公表した。結果は、営業収益4,808.22億円(2.6%)、営業利益100.46億円(15.8%)、経常利益98.50億円(16.7%)、当期純利益33.89億円(-16.6%)となり、営業、経常段階では増収増益の好決算となった。なお、当期純利益については、減損損失31.30億円を計上したため、減益となった。小売業は今後、この減損損失、2月期決算企業は、来期からは資産除去債務に関する会計基準の適用が実施されるために、来期以降も当面、当期純利益の増益は厳しい経営環境が続くことが予想される。結果、今期のEPS(1株当たりの当期純利益)は65.86円(昨年78.92円)となり、減少した。

   この当期純利益に減益をもたらしたライフコーポレーションの要因であるが、ライフコーポレーションは、「当社はキャッシュ・フローを生み出す最小単位として主に店舗を基本単位とし、資産のグルーピングをしております。営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなっている店舗や土地の時価の下落が著しい店舗等を対象とし、回収可能価額が帳簿価額を下回るものについて帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少金額を減損損失として特別損失に計上しております。」とのことで、結果、奈良県の2店が最も大きく23.17億円、また、その中身では建物 は25.62億円と最大であり、合計31.30億円の減損となった。

   余談だが、ライフコーポレーションに限らず、小売業のキャッシュフローの最小単位は店舗が基本であり、店舗からあがるキャッシュを最大化することが経営の根幹であるといえる。したがって、店舗におけるキャッシュインである売上げを増大させ、キャッシュアウトである減価償却費を含む経費を最小化することが本部、店舗の従業員の最大の業務となる。経営陣はそれぞれの現場責任者を任命し、そのマネジメントを行い、キャッシュインとアウトの差、トータルキャッシュの最大化をはかることが使命となる。

   ここで、ここ最近にわかに注目を集めつつあるID-POS分析であるが、これはこの一連の小売業のキャッシュフロー管理にどのような変革をもたらすかであるが、その戦略的な意義は、キャッシュフローの最小単位が店舗から顧客に移るということである。したがって、ID-POS分析が進んでゆくと、キャッシュフローをもたらす顧客IDを明確にし、その顧客に対して最大限のフォローをする体制をつくると同時に、一旦、お買い物をいただいた顧客からは最大限のキャッシュをいただける仕組みをつくることがポイントとなる。ID-POS分析はその意味で、今後、食品スーパーマーケットのキャッシュフローの管理に変革をもたらすものとなろう。

   さて、ここで、ライフコーポレーションの営業利益が2桁、15.8%となった要因を見てみたい。まずは、原価であるが、73.56%(昨年73.80%)と、0.24ポイント改善している。特に、今期は、「更なる物流機能の向上と店舗運営の効率化に資するため、前事業年度に実行した近畿圏に続いて首都圏におきましても、10月に北部の物流拠点として「松戸総合物流センター」を新設稼働させました。また、安全・安心を追求した効率的集中加工センター(プロセスセンター)として、近畿圏で9月に水産棟を新築、本年2月に農産・畜産棟を増改築いたしました。」とのことで、物流センター関連の充実に力を入れており、これも原価低減につながったものと思われる。ちなみに、物流センター手数料収入であるが、今期は117.92億円(売上対比2.5%9:昨年103.65億円)と13.7%増加しており、いまや、ライフコーポレーションの利益の源泉となっている。結果、売上総利益は26.44%(昨年26.20%)となった。

   一方、経費の方であるが、27.26%(昨年26.99%)と、0.27ポイント増加している。したがって、改善の0.24ポイントを上回っており、厳しい状況といえる。ライフコーポレーションは、「当事業年度を「耐える年」「立て直しの年」「準備の年」と位置づけ、平成20年度よりスタートした「第三次中期3カ年計画」の「12の課題」に引き続き取り組むとともに、・・」と、経営改善に取り組んだが、残念ながら、経費の改善が結果としては進まなかったようである。

   したがって、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-0.82%(昨年-0.79%)とマイナス幅が広がっており、経費の上昇が課題として残ったといえよう。そして、これに、先に上げた物流収入、不動産収入等のその他営業収入が2.98%(昨年2.70%)となり、合計、営業利益は2.16%(昨年1.91%)と増益となった。ただ、増益の要因は原価改善以上にその他営業収入によるところが大きく、今後、一層の利益構造、特に、経費の削減が大きな課題といえよう。

   このように、ライフコーポレーションの2011年2月期の決算は営業、経常段階では増収増益の好決算となり、特に、営業利益、経常利益とにも2桁の増益となったが、その中身は経費の上昇を原価改善、その他営業収入、特に、物流収入に依存する収益改善効果が大きかったといえる。今後、ライフコーポレーショオンとしては、いかに経費削減、そのための構造改革が最大の経営課題となったといえる。来期、どのような経営改善を目指した経営改革に踏み込むのか、その動向に注目である。

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April 24, 2011 in 経済・政治・国際 |

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