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April 03, 2011

アオキスーパー、2011年2月期本決算、減収減益!

   アオキスーパーが4/1、2011年2月期本決算を公表した。結果は営業収益885.69億円(-0.9%)、営業利益12.89億円(-31.1%)、経常利益13.68億円(-29.3%)、当期純利益6.08億円(-44.2%)となり、減収減益の厳しい決算となった。アオキスーパー自身も、「低価格販売の実施や、店舗の新設や改装を行い販売促進に努めましたが、物価下落や個人消費の低迷等により厳しい経営環境となり、・・」とのことで、厳しい経営環境の中の1年であったとのことである。

   そこで、まずは、アオキスーパーの営業収益が-0.9%と、減収となった要因であるが、「新設店として10月に名東よもぎ台店をオープンし、3月に高浜店・4月に朝宮店・5月に清城店・9月に乙川店をリニューアルオープンいたしました。また、8月に中村店を仮店舗にてオープンいたしました。」とのことで、新店が1店舗のみであったことが、その要因である。一般に食品スーパーマーケットの成長戦略は新店によって決まるが、アオキスーパーの場合、46店舗であるので、105%の成長をはかるためには、3店舗、110%で5店舗以上の新店が欲しいとところであるが、今期は1店舗であるので、結果、-0.9%となったものといえる。

   では、出店余力はどうかを見てみると、まず気になる投資活動によるキャッシュフローであるが、出店関連の投資、すなわち、有形固定資産の取得による支出は14.86億円(昨年24.83億円)、差入保証金の差入による支出は5.45億円(昨年4.81億円)であり、合計20.31億円(昨年29.64億円)と、約10億円下がっており、今期、新規出店関連への投資を控えたことがわかる。アオキスーパーの2010年度の1店舗当たりの出店関連の資産は2.79億円となるので、今期は下がったとはいえ、6店舗前後出店可能であり、出店意欲は高かったが、戦略上、出店を抑制したと思われる。

   そこで、出店余力であるが、純資産比率は53.12%、出店に関わる資産、土地、建物、差入保証金の合計は132.56億円、総資産が284.70億円であるので、結果、46.56%となり、差し引き、6.56%とプラスである。昨年が9.34%であるで、やや下がったが、2010年度の決算公開企業約50社の平均が-31.02%であるので、アオキスーパーの出店余力はトップクラスといえる。したがって、今期は新規出店を抑制し、既存店の活性化、内部体制の充実を優先したといえよう。

   一方、気になるのは、営業利益が-31.1%と大幅にマイナスとなったことである。アオキスーパー自身も、「当流通業界におきましては、業種・業態を超えた値下げ等による店舗間競争がさらに激化しており、厳しい経営環境が続いております。」とコメントしているように、値下げ競争の激化が響いたものと思われる。そこで、その要因を、原価、経費面から見てみたい。

   まずは、原価であるが、84.38%(昨年83.92%)と、0.46ポイント原価が上昇している。結果、売上総利益は15.62%(昨年16.08%)となり、何と、15%台となった。2010年度の決算公開企業約50社と比較しても、最も低い売上総利益であり、厳しい価格競争であったことがわかる。一方、経費の方であるが、17.35%(昨年17.20%)と0.15ポイント上昇している。この17.35%も上昇したとはいえ、食品スーパーマーケット業界では極めて低い経費比率であり、トップクラスである。ただ、原価、経費、双方が上昇したことにより、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-1.73%(昨年-1.12%)と、マイナス幅が広がっており、厳しい利益構造となったといえる。それにしても、経費比率が17.35%でマーチャンダイジング力がマイナスとなるのは、通常の食品スーパーマーケットではありあえない構造であるといえ、アオキスーパーのマーチャンダイジング戦略の特異性を表しているといえる。

   そして、これに、アオキスーパーの利益の源泉、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が加わるが、結果は、3.24%(昨年3.28%)と、若干下がり、トータル、営業利益は1.51%(昨年2.16%)と、大きく下がり、減益となった。したがって、今期の営業利益が大きく減益となった要因は原価、経費双方が上昇したことに加え、新店の開発が抑制されたために、営業収入が伸び悩み、その結果、その他営業収入が伸び悩んだためであるといえ、トリプルのマイナスとなったことがその要因といえる。

   このように、2011年2月期のアオキスーパーの決算は減収減益という厳しい決算となった。その要因は、出店余力は十分といえる中、経営環境の悪化により、新規出店を抑制し、内部体制の充実をはかったが、予想以上に、競合状況が厳しく、原価、経費の上昇が進み、その他営業収入も伸び悩んだことにあるといえよう。今後、経営環境は、3/11の東日本大震災の影響も加わり、より厳しい状況が予想され、新規出店に関しても、競合状況に関しても、より厳しさが増すと思われる。アオキスーパー自身は、営業収入910.40億円(3.7%)、営業利益12.50億円(3.9%)、経常利益13.50億円(5.5%)、当期純利益6.20億円(11.6%)と、増収増益を見込んでいるが、まずは、2012年2月期の直近、第1四半期決算がどのような数字で落ち着くか、気になるところである。

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April 3, 2011 in 経済・政治・国際 |

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