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May 11, 2011

原信ナルスH、2011年3月期決算、営業、増収増益!

   いよいよ、2011年3月期の食品スーパーマーケットの決算の公表がはじまった。3月期決算企業は2月期決算企業と比べ、2つのハンディーがある。ひとつは、この3/11の東日本大震災の影響である。そして、もうひとつは。資産除去債務会計基準の適用に伴う影響である。いずれも、当期純利益に影響を与える内容であり、原信ナルスHも、営業、経常段階では増収増益となったが、残念ながら、当期純利益は、その影響を受け、減益となった。その実際の数字であるが、売上高1,233.60億円(4.5%)、営業利益38.24億円(16.0%)、経常利益38.07億円(20.2%)、当期純利益13.47億円(-5.5%)である。

   そこで、この2つの影響が、原信ナルスHの決算に、どのくらいあったかであるが、東日本大震災関連では、「本年3月に発生した東日本大震災では、被害の規模、範囲ともに甚大で、様々な影響が生じました。」とのことで、決算は3月のみの範囲であるが、様々な影響があったとのことである。特に、「商品の調達につきましては、取引先様からの未入荷や入荷遅延が発生し、調達ルートの変更や代替品の調達に努めましたが、一部商品で一時的に品切れや品薄状態が発生してお客様にご迷惑をおかけすることとなりました。」とのことで、商品調達に影響が出たとのことである。

   一方、資産除去債務会計の影響であるが、特に、当期純利益に直接影響が出ており、「当期純利益の減少は、当連結会計年度より「資産除去債務に関する会計基準等」を適用したことに伴い、当該会計基準適用初年度の移行時差異13億61百万円を、特別損失に「資産除去債務会計基準の提供に伴う影響額」として計上したことによるものであります。」とのことで、これが、今期、当期純利益が減益となった要因である。

   こう見ると、どちらの影響も食品スーパーマーケットにとっては、利益を圧迫する要因であるといえ、3月期決算の企業はすべて、この2つの影響を受けた決算となる。また、来期は2月度決算企業が同様に、この2つの影響を受けることになり、食品スーパーマーケット業界は、特に、来期は、利益面で厳しい状況が予想されることになろう。

   さて、決算の内容にもどると、まずは、売上高が4.5%増収となった要因であるが、既存店は101.1%であるので、新店の効果が大きかったといえる。今期の原信ナルスHの新店はナルス上越インター店(2010年9月、新潟県上越市)、原信村上インター店(2010年10月、新潟県村上市)の2店舗を出店したことが、大きかったといえる。原信ナルスHは現在66店舗であるので、2店舗は約3%であるので、もう数店舗、新規出店を果たしたかったところかと思う。

   そして、これを受けて、来期の方針であるが、投資活動によるキャッシュフローを見てみると、有形固定資産の取得による支出、すなわち、新規出店関連への投資が-28.61億円(昨年-9.65億円)と大きく増加しているが、来期は新店1店舗、移転2店舗と、3店舗の予定であるが、純増は1店舗であるので、今期以上の増収は厳しいものがあるといえよう。実際、来期の原信ナルスHの通期予想は、売上高1,245.00億円(0.9%)であり、微増である。

   一方、営業利益の方であるが、今期は16.0%の増益となっており、好調な結果となった。そこで、この好調な要因を原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、73.06%(昨年73.24%)と、原価が0.18ポイント下がっており、改善している。結果、売上総利益は26.94%(昨年26.76%)となった。これについて、原信ナルスHは、「当社グループの食品製造加工機能や出店地域での圧倒的な販売力を活かして、おいしく、しかも、毎日低価格で販売できる商品を開発し、他社との差別化を図りました。」とのことで、商品開発が原価低減につながったものといえよう。

   これに対して、経費の方であるが、23.83%(昨年23.96%)と0.13ポイント削減された。これに対し、原信ナルスHは、「チラシ広告の実施方針見直し、消耗品や什器関連に関する調達価格見直しと管理の徹底、作業割当の精度向上による人件費の適正化、ISO14001環境マネジメントと連動した省エネルギー対策等に一層の取り組みを行い、コストコントロールに努めています。」とのことで、様々なコスト削減が功を奏したといえよう。

   結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は3.11%(昨年2.80%)と、大きく増加した。原価、経費ともに改善したことが大きかったといえよう。原信ナルスHはその他営業収入が計上されていないので、マーチャンダイジング力=営業利益となり、これが増益の要因といえる。

   このように、原信ナルスHの2011年3月期の決算は、当期純利益は、今期から3月期決算の食品スーパーマーケット業界では、資産除去債務会計基準の適用がなされたため、その影響が大きく、減益となったが、営業、経常段階では原価、経費の改善が図られ、増益を達成した。これを受けて、来期以降への影響であるが、何といっても、3/11の東日本大震災の影響が読めない状況にあるといえ、来期は厳しい数字が予想されよう。原信ナルスHが、今後、この予想される厳しい経営環境の中、どのような経営戦略を打ち出すか、注目である。

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May 11, 2011 in 経済・政治・国際 |

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