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May 18, 2011

販売促進の評価と顧客視点!

   販売促進を評価する指標は長らく売上金額か売上数量であった。一歩進んで、レシートを加味し、PI値を活用する場合でも、レシート当たりの売上金額、すなわち、金額PI値か、レシート当たりの売上数量、すなわち、PI値で販促効果を判断することになる。いずれも、商品の動きをもとに販促の効果を見るところにポイントがある。そこで、ここでは、顧客からの視点で販促効果を測定する評価指標について考えてみたい。

   顧客からの視点とは何か、また、具体的にどのように、その評価指標を算出するかであるが、これが、いわゆる、ID-POS分析にその答えがある。通常のPOS分析ではIDという顧客視点が入っていないため、顧客志向といいながら、実際は商品の動きを追っているのみである。ID-POS分析を実施した場合のみ、はじめて、ID、すなわち、顧客視点が入り、商品の動きだけではなく、顧客の動きをとらえることができる。その意味で、IDなくして、顧客視点を取り入れることは不可能である。

   そこで、まずは、顧客からの視点であるが、これは、販売促進を商品の動きでとらえるのではなく、顧客の動きとしてとらえることである。ある商品が売れた時には、通常は、商品の動きを見て判断するが、もう一歩、掘り下げ、その商品を購入した全顧客の動きを見るとことである。商品が1個でも売れた時には、必ず、その商品を購入した顧客が存在する。通常のPOS分析では分析不可能であるが、実際には、その背後には顧客の存在があり、そこを見ることである。

   どう見るかであるが、まずは、購入顧客は何人かを見る。これがはじめの視点である。次に、その購入顧客全員の、その商品の購入履歴を見る。ここが顧客からの視点における最大のポイントである。購入履歴とは、実は、これまでのPOS分析では、絶対に把握することができなかったものである。なぜなら、ここには、時間という視点が入っているからである。時間とは、顧客が過去どのような購入をしたかのことであり、この期間をさか戻ることが、顧客からの視点で新たに加えるべきポイントである。

   どのように購入履歴を見るかであるが、まずは、その商品をはじめて購入する顧客かどうかを見る。いわゆるトライアルである。商品の購入顧客には、このようなトライル顧客が存在していることが多く、このようなトライル顧客を数多く集めることが、販売促進の目的のひとつであるといえる。

   次の購入履歴の見方は、その商品を過去に購入した経験のある顧客を見極めることである。ただし、この中には、過去、何度もその商品を購入している顧客もいれば、まだ、2回目、3回目と経験の浅い顧客もいるので、顧客を2つか、3つのグループに分けて考えると顧客をつかみやすいといえよう。たとえば、数回の購入履歴の顧客をライトユーザー、数10回の顧客をミドルユーザー、数100回の顧客をヘビーユーザー等に分けて見るとわかりやすいといえる。

   ここで、購入履歴を見る場合、もうひとつ視点が必要といえる。購入履歴の期間である。これは、購入履歴が数10回の場合でも、ある特定期間に集中している購買か、それとも、毎週毎週、毎月毎月、購入が発生しているのかを見ることである。特に、ミドルユーザー、ヘビーユーザーにおいては、集中して購入している顧客よりも、定期的に購入している顧客の方が、将来に渡って、購入を保障してくれる可能性が高いといえ、ある期間では差がなくとも、長期間では大きな差となる可能性が高いからである。

   これが顧客からの視点で販売促進を見るポイントであり、これを販売促進の評価にまで活用することである。そして、そのためには、その具体的な評価指標を算出する必要がある。それがID-POS分析の役割であるといえる。

   では、ID-POS分析で、顧客からの視点をどう指標化するかであるが、まずは、期間設定である。たとえば、1年とする。そして、この1年間に販売促進対象の商品を購入した全顧客をリストアップする。次に、その顧客がその商品をいつ、何回購入したかを把握する。基本指標はこの3つである。ここから、顧客視点を加味した販売促進の指標づくりになるが、ひとつの指標は顧客の購入回数/顧客ID、これが購入頻度であり、ID客数PI値である。そして、もうひとつの指標が、1年間にどのようなサイクルで購入しているかを指標化することである。たとえば、毎月その商品を購入している場合は月頻度12、2ケ月に1回購入、すなわち、年間6ケ月購入が発生している場合は月頻度6というようにである。

   このように、販売促進を顧客の視点から評価するには、このようなID客数PI値、月頻度を駆使し、販売促進の結果、新たな顧客IDを増やしたのか、ライトユーザーがミドルユーザーになったのか、あるいは、ミドルがヘビーになったのか、さらには、ヘビーの頻度がさらに上がったのかなどを見極め、顧客の動きから販売促進を評価し、次の販売促進に活かすことがポイントである。ID-POS分析ができるのであれば、是非、このような観点から販売促進を評価し、新たな販売促進の効果的な新サービスを開発して欲しいところである。

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May 18, 2011 in 経済・政治・国際 |

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