Chain Store Age、2011、0615、パワーカテゴリー投稿!
Chain Store Age、2011年06/15号のパワーアイテムの特集記事の解説を投稿した。この特集記事は半期に一度、過去6ケ月間のTOPNAVI-NETの全国約400店舗のPOSデータをもとに重点カテゴリー、すなわち、パワーアイムをピックアップし、その重点商品のPOS分析をもとに、今後の動向を占うものである。ただし、今回は、3/11の東日本大震災の影響も大きいことから、昨年10月から2月までの5ケ月間のデータをもとにしたパワーカテゴリーとなっている。実際、3月、4月等のPOSデータを見ると、重点カテゴリー、すなわち、パワーカテゴリーがより、強く消費者から支持されているのが特徴であり、通常のパワーカテゴリー、そして、その中の重点商品を再確認することは極めて重要なことである。
したがって、今回のパワーアイテムの解説記事のタイトルは、「POWER CATEGORYで重点商品を再確認せよ!」であり、その中身も、重点商品を再確認する上において、重要なポイントを3つに分けてまとめた。その3つとは、重点商品の再確認1:売上シェアに注目せよ!、重点商品の再確認2:月別推移に注目せよ!、そして、重点商品の再確認3:地域性に注目せよ!である。この3つの角度から、この東日本大震災後の重点商品を再確認する際のポイントを解説した。また、今回、はじめて、標準偏差も活用し、月別のバラツキ、地域間のバラツキも数字で確認できるように工夫した。
なお、今回のパワーアイテムに取り上げられたものは食品・酒ではカップコーヒー、ノンアルコールビール、マヨネーズ、ゴマ油、お茶漬の素、低カロリー甘味料、栄養ドリンク、豆乳、ゆであずき、氷、中華調味料、ルーカレー、キムチ、ウィスキー、ビール、発泡酒、新ジャンル、冷凍麺、スパゲッティ、食パン、ヨーグルト、チューインガム、カップ麺、日本酒、ビスケット・クッキー、RTD、ワインであり、雑貨では、除湿剤、ティッシュ、線香、ローソク、犬用品・用具、防虫剤、トイレ用芳香剤、家庭用手袋、生理用品・用具、室内用芳香剤、たわし・スポンジ、身体洗い用品、キャットフードである。
さて、解説記事の内容であるが、まずは、重点商品の再確認1:売上シェアに注目せよ!であるが、食品スーパーマーケットの各カテゴリーを分析すると、そのカテゴリーを構成する単品の売上シェアの違いに驚く。特に、今回とりあげたパワーカテゴリーの中の各単品のベスト10の構成比を見ると、図表にもまとめたが、最大94.6%から、10.2%まであり、パワーカテゴリー間の重点商品の重みが全く違うことがわかる。
ここから、まずは共通に各パワーカテゴリーのベスト10の重点商品をしっかり再確認することはもちろんだが、これに加え、そのベスト10の構成比に応じて、重点管理のウェートを再検討することも、重点商品の再確認のポイントとなる。すなわち、ベスト10の構成比の高いパワーカテゴリー、食品・酒では、カップコーヒー、ノンアルコールビール、マヨネーズ、ゴマ油、お茶漬の素、低カロリー甘味料、栄養ドリンク等、雑貨では除湿剤、ティッシュ、線香、ローソク、犬用品・用具等はベスト10を最優先で管理することがポイントとなる。一方、ベスト10の構成比の低いパワーカテゴリー、食品・酒ではチューインガム、カップ麺、日本酒、ビスケット・クッキー、RTD、ワイン等、雑貨では家庭用手袋、生理用品・用具、室内用芳香剤、たわし・スポンジ、身体洗い用品、キャットフード等では、ベスト以外の商品についても幅広く重点管理してゆくことがポイントである。
次に、重点商品の再確認2:月別推移に注目せよ、そして、重点商品の再確認3:地位性に着目せよ、であるが、いずれも、今回ははじめて標準偏差を算出し、月別のバラツキ、地域別のバラツキを算出してみた。その結果、月別のバラツキでは、雑貨が激しくバラつくことが判明した。雑貨は季節性が異常に高いといえ、どの月にパワーカテゴリーをどのように打ち出すかがポイントといえる。一方、地域別のバラツキでは、食品・酒ではワイン(果実酒)、ウィスキー、冷凍麺、ゆであずき、キムチ等のバラツキが大きく、雑貨では、除湿剤、犬用品・用具、ローソク、室内用芳香剤等の地域性のバラツキが大きい結果となった。したがって、この月別、地域別バラツキを加味した重点商品の再確認がポイントであるといえる。
このように、東日本大震災後の食品スーパーマーケットにおける最大のテーマともいえる、重点商品の再確認について、パワーカテゴリー2011で取り上げた全カテゴリーを分析し、ポイントを3つに絞って解説した。改めて、その3つ、売上シェア、月別推移、そして、地域性をChain Store Age、2011年06/15号に掲載された実際のPOSデータで再確認して欲しい。この記事に掲載され内容と自社のPOSデータとを重ね合わせることにより、自社の重点商品のズレがまさに再確認できるものと思う。その意味で、東日本大震災は改めて食品スーパーマーケットにおける重点商品の大切さを再認識する機会になったといえ、今回のパワーカテゴリーで取り上げた単品を、今後の活かすために、1品1品じっくりと再確認して欲しい。
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