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June 07, 2011

クロスマーチャンダイジングを考える!

   クロスマーチャンダイジングは食品スーパーマーケットにおける販売促進手法として定着した手法といえるが、ここ最近、新たなクロスマーチャンダイジング手法が開発されるなど、日々進化を遂げつつある販売促進手法であるといえる。特に、従来は生鮮食品とグロサリーとのクロスマーチャンダイジングが主流であったが、ここ最近はグロサリーとグロサリー、日配とグロサリー等のクロスマーチャンダイジングも増え、食品スーパーマーケットの売場が活性化しつつある。Chain Store Age、2011年06/1号でも、「稼ぎの鉄則、クロスマーチャンダイジング要綱」という記事が掲載され、様々な事例が紹介されており、今後、食品スーパーマーケットでは「ちらし」と双璧をなす販売促進手法となってゆく可能性を秘めているといえよう。そこで、ここでは、改めてクロスマーチャンダイジングについて考えてみたい。

   まず、クロスマーチャンダイジングの目的であるが、販売促進、すなわち、売上げのアップにある。通常の売場での展開に加え、クロスマーチャンダイジングを同時に実施することにより、その分の売上げが上がるというのがクロスマーチャンダイジングの目的である。では、なぜ、クロスマーチャンダイジングを実施すると売上増につながるかであるが、その理論的根拠はリフト値にあるといえる。

   本ブログではリフト値について何度も取り上げているが、リフト値とは商品同士の相性を指標化した数値であり、もともとは、ある商品が自らの商品を押し上げる強さをおしはかる指標である。その計算式は、顧客で考えた場合、商品Aの購入顧客がa、商品Bの購入顧客がb、商品Aと商品Bの同時購入顧客がcであった場合、全体の購入顧客がzであれば、商品Aのリフト値は商品Aのリフト値は(c/b)/(a/z)で表わされ、結果はcz /baとなる。また、商品Bのリフト値は(c/a)/(b/z)となり、cz/abとなり、同じ数値となる。すなわち、リフト値はどちらか一方がどちらかを押し上げるのではなく、双方が互いに同じ比率で押し上げる指標であり、その意味で、リフト値というよりも、商品同士の相性を表す指標であるといえる。

   したがって、クロスマーチャンダイジングは、このリフト値の高い商品を見つけ、通常は距離が離れている商品を可能な限り近づけることで、双方の顧客を増やすことを目的にしたマーチャンダイジング戦略のことであるといえる。本来、リフト値最大のものを集めたものが棚割であるべきであるが、商品分類そのものがリフト値に基づいて作成されている訳ではなく、リフト値の高い商品同士があちこちに飛んでいることが、実際には起こっているので、その問題を見直そうというのがクロスマーチャンダイジングの意義であるといえよう。

   クロスマーチャンダイジングは、これを推し進めてゆくと、棚割の再構築、さらには、客動線の再検討、すなわち、レイアウトの改善、店舗改装へと発展してゆくことにつながり、むしろ、クロスマーチャンダイジングはこの一連の流れにそって、実際のPOSデータで仮説検証しながら、進めてゆくべきものであるといえる。

   また、当然、クロスマーチャンダイジングの指標もいまあげた顧客IDが原点となるが、顧客IDは売上高=ID×ID金額PI値=ID×ID客数PI値×金額PI値=ID×ID客数PI値×PI値×平均単価の一指標であるので、IDを増やすだけでなく、ID客数PI値、ずなわち、購入頻度を増やす、PI値、すなわち、買上点数を増やす、さらには、平均単価も重要な要素であり、様々な指標を目標に立てて、その改善を図るべきである。特に、平均単価は、商品Aを下げるのか、商品Bを下げるのか、それとも、同時に下げるのか、さらには、どのくらい、すなわち、5%なのか、10%なのか、さらには、20%、30%、50%なのかによって、各指標が劇的に変化するので、平均単価との関係を仮説検証することがクロスマーチャンダイジングにとっては重要な検証課題となる。

   さらに、よく誤解されるが、クロスマーチャンダイジングは相性の良い商品を見つけ、クロスマーチャンダイジングを行うことで完結するのではない。その目的の最初が顧客IDを増やすことにあるので、その商品を基点にして、相性の良い商品とネットワークを構築し、食品スーパーマーケットの店内に壮大な客動線をつくりあげることである。少なくとも10か所、できれば、100か所ぐらいあっても良いといえ、その商品へ導くための道路標識を立てることであり、その商品を宣伝するための看板をつくる、これがクロスマーチャンダイジングを成功に導くためのポイントである。

   このように、クロスマーチャンダイジングは、販売促進のためのひとつの手段であるととらえられているきらいがあるが、その原点は顧客を誘導し、購入頻度を引き上げ、購入点数を増やす、そして、さらに促進するためには価格訴求をかけて、販促、まさに、時間を早める政策であるといえ、今後、食品スーパーマーケットにおいては、極めて重要な販売促進手法として、様々な効果的な方法が開発されてゆくのではないかと思う。特に、ID-POS分析においては、必須の販売促進手法であるといえ、ID-POS分析ができるのであれば、このような観点からクロスマーチャンダイジングを積極的に推し進めて欲しいところだ。

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June 7, 2011 in 経済・政治・国際 |

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