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July 22, 2011

コンビニ、売上速報、2011年6月、絶好調!

   7/20、(社)日本フランチャイズチェーン協会が2011年6月度のコンビニの売上速報を公表した。集計コンビニは、ココストア、サークルKサンクス、スリーエフ、セイコーマート、セブン-イレブン・ジャパン、デイリーヤマザキ、ファミリーマート、ポプラ、ミニストップ、ローソンの10社、合計店舗数は43,541店舗であり、ほぼ日本全体のコンビニの動向を示しているといえよう。その結果であるが、売上高7,335.61億円、11.1%増と2桁の増収となり、絶好調である。5月度が7.5%増、4月度が3.3%増、3月度9.2%増、2月度8.7%増、1月度7.2%増であるので、3//11の東日本大震災後の特需を超え、今年最高の伸び率となった。

   協会のコメントでは、「梅雨前線や暖かく湿った気流の影響により西日本と北日本日本海側で大雨の日があったが、下旬には全国的に平均気温が過去最も高くなり、アイスクリームやソフトドリンクが好調であった。」とのことであり、アイスクリーム、ソフトドリンクが気温が上昇したことで、好調であったことが大きいとのことである。そこで、まずは、各部門ごとに、その伸び率を見てみたい。

   コンビンは大きく4つに部門が分かれる。日配食品、加工食品、非食品、サービスである。その結果と構成比であるが、日配食品5.5%(構成比32.1%)、加工食品0.1%(構成比27.4%)、非食品28.6%(構成比36.3%)、サービス-1.2%(構成比4.2%)である。したがって、非食品が異常値となったことが、最大の要因といえ、ついで、日配食品が堅調な伸びであったことが大きいといえる。しかも、非食品の構成比は36.3%であり、いまやコンビの中核部門となったといえよう。

   この非食品の構成カテゴリーであるが、「雑誌、書籍、新聞、衣料品、袋物類、文房具、ブラシ、玩具、雑貨、たばこ、ペットフード、乾電池、テープ、CD、電球・蛍光灯、電卓、燃料、・・」であり、何といっても、たばこ、乾電池、電球・蛍光灯の貢献度が大きかったと思われる。コメントにあるアイスクリーム、ソフトドリンクであるが、加工食品に属しており、全体が0.1%の微増であることから、このカテゴリーは大きく伸びたと思われるが、全体としては、微増である。また、日配食品であるが、「米飯類(寿司、弁当、おにぎり等)、パン、 調理パン、惣菜、漬物、野菜、青果、水物(豆腐等)、調理麺、卵、加工肉(ハム、ウインナー、ベーコン等)、牛乳、乳飲料、・・」であり、特に、コンビニの主力カテゴリー、ファストフードが堅調であったことが大きいと思われる。

   また、この絶好調な売上を支えた要因を客数、客単価から見てみると、客数は4.1%(既存店2.7%)、客単価6.7%(既存店6.1%)であり、客数よりも、客単価が特に伸びているのが要因である。ちなみに、店舗数であるが、先に見たように43,541店舗であり、その伸び率は1.5%である。したがって、店舗数は伸びておらず、既存店の伸び、それも、客単価の伸びが大きかったのが、好調な売上増の要因である。

   ここからわかることは、この6月度の売上げが好調な要因は非食品が大きく伸びたことであり、特に、既存店の客単価、商品ではたばこ等が異常に伸びたことが大きかったといえよう。こう見ると、いまや、コンビニはファストフードが中核ではなく、しかも、コンビニ全体を牽引しているわけではなく、これに代わって、非食品部門がコンビニの中核部門となり、全体、特に、既存店の客単価を力強く押し上げていることが、売上げが絶好調の最大の要因になったといえよう。

   ここで、その非食品のあゆみを昨年度から、この6月度までの構成比をもとに追ってみたい。まずは、昨年の状況であるが、2010年1月度32.5%(伸び率-2.7%)、2月度32.5%(伸び率-1.9%)、3月度32.3%(伸び率1.2%)、4月度32.2%(伸び率 0.5%)、5月度31.5%(伸び率-0.3%)、6月度31.6%(伸び率 0.2%)、7月度30.4%(伸び率-2.2%)、8月度30.1%(伸び率-0.5%)、9月度40.1%(伸び率43.9%)、10月度27.2%(伸び率-19.3%)、11月度31.0%(伸び率-1.0%)、12月度33.7%(伸び率8.5%)という結果である。この内、9月度、10月度の異常値はたばこの値上げ前後の結果であり、たばこがいかに、コンビニにおいて大きな影響度をもっているかがわかる。

   そして、今年に入ってであるが、2011年1月度34.0%(伸び率13.2%)、2月度34.6%(伸び率16.8%)、3月度36.4%(伸び率23.8%)、4月度31.9%(伸び率6.2%)、5月度35.7%(伸び率22.95)、そして、6月度36.3%(伸び率28.6%)であり、昨年の12月度以降、急激に伸び率が上がり、構成比が高まっていることがわかる。その鍵はたばこであり、これに、3/11の東日本大震災以降、電池、電球等、震災関連のカテゴリーが貢献しているといえよう。

   このように、コンビニの売上は、この6月度も絶好調であり、その最大の要因は非食品、その中でもたばこ、震災関連のカテゴリーが大きく伸び、既存店の客単価を底上げしたことが要因であるといえる。いまやコンビニはファストフードに変わり、非食品が主力部門に躍り出たといえ、今後、どこまで非食品が伸びるか、そして、次回、7月、昨年の猛暑を上回ることができるか、その結果に注目といえよう。

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