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July 13, 2011

ファミリーマート、ローソン、2012年2月、第1四半期決算!

   食品スーパーマーケットをはじめ、小売業界全体の2012年2月期の第1四半期決算の公表がラッシュを迎えた。この第1四半期決算は小売業界にとっては、3/11の東日本大震災の影響、および、2月度決算以前の企業には資産除去債務に関する会計基準の適用がなされ、2重の決算への影響が発生している。食品スーパーマーケット業界は東日本大震災の影響は被災地に近いほど大きな影響があるが、今回とりあげるコンビニ業界は大手企業については全国展開しているため、東日本大震災の影響が業界全体に大きな影響を与え、この第1四半期の決算においても、その影響は大きい。

   そこで、ここでは、その代表的なコンビニとして、ファミリーマートとローソンについて、第1四半期決算の結果を見てみたい。まずは、ファミリーマートであるが、営業総収入787.75億円(1.2%)、営業利益91.39億円(5.2%)、経常利益93.43億円(2.7%)、当期純利益-12.23億円となり、営業、経常段階では増収増益となったが、当期純利益は赤字となる厳しい決算となった。ついで、ローソンであるが、営業総収入1,120.20億円(5.1%)、営業利益128.74億円(14.9%)、経常利益128.51億円(16.9%)、当期純利益-19.83億円となり、ファミリーマート同様、営業、経常段階では増収増益となったが、当期純利益は同様に赤字となる厳しい決算となった。なお、当期純利益が双方ともに、赤字となった要因はファミリーマートの資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額-74.44億円、災害による損失-37.10億円、ローソン資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額-82.92億円、災害による損失-28.41億円が発生したためである。東日本大震災の影響もさることながら、資産除去債務関連がいかに大きいかがわかる。

   さて、この決算結果を見ると、営業総収入はファミリーマート1.2%、ローソン5.1%と、ローソンの方がファミリーマートよりも伸び率が高かったが、双方、堅調な結果といえよう。その要因は、特に、ファミリーマートについては「東北地方及び関東地方の一部に所在する約300店が被災し一時営業を休止、同年5月末現在で37店舗(原発影響による8店舗を含む)が閉鎖しております。」とのことで、東日本大震災の影響がより大きかったといえよう。実際、先に見たように、当期純利益の特別損失に計上した災害による損失を見ると、ファミリーマート37.10億円、ローソン28.41億円であり、約10億円の差がある。

   ただ、営業総収入に対して、営業利益は、ファミリーマート5.2%、ローソン14.9%と、どちらも、営業総収入の伸びを大きく上回っており、好調な結果となった。この結果を見る限り、東日本大震災の影響は営業利益にプラスの効果をもたらしているといえよう。そこで、その要因を原価、経費面、その他営業収入の面から見てみたい。なお、ここで、原価、経費はコンビニの店舗の数字でなく、本部の数字であり、これがフランチャイズシステムの決算の特徴である。また、営業総収入は売上高と営業収入との合計であるが、ここでは、売上高をもとに原価、経費を見る。

   まずは、その売上高であるが、ファミリーマート272.39億円(-1.53%)、ローソン493.99億円(2.85%)と明暗が分かれ、ファミリーマートは減収となった。したがって、営業総収入が1.2%となったのは、加盟店からの収入等の営業収入がプラスになったことによる。また、ローソンも同様な傾向であり、売上高はプラスではあるが、加盟店からの収入等の営業収入の伸びが高かったといえる。これを踏まえて、原価であるが、ファミリーマートは70.19%(昨年70.52%)、0.33ポイントの減少、ローソンは75.05%(昨年74.00%)、1.05ポイントの上昇と、ここでも明暗が分かれた。結果、売上総利益はファミリーマート29.81%(昨年29.48%)、ローソン24.95%(昨年26.00%)となった。

   一方、経費の方であるが、ファミリーマート185.44%(昨年179.31%)と、大きく上昇している。ローソンは125.64%(昨年124.59%)と、若干の上昇で抑えた。したがって、その差、食品スーパーマーケットのマーチャンダイジング力とは違い、あくまで本部での原価、経費差であるが、ファミリーマート-155.63%(昨年-149.83%)、ローソン-100.69%(昨年-98.59%)となり、双方、昨年よりも上昇し、いずれもマイナス幅が拡大している。したがって、原価、経費差が営業利益に貢献しているのではないといえる。

   そこで、コンビニ業界特有の加盟店からの収入をメインとするその他営業収入を見ると、ファミリーマート189.19%(昨年181.25%)、ローソン126.76%(昨年121.93%)と、いずれも大きく上昇しており、結果、営業利益はファミリーマート33.56%(昨年31.42%)、ローソン26.07%(昨年23.34%)と増益となった。それにしても、食品スーパーマーケットとは全くビジネスモデルが違うといえ、経費が原価に比べ異常に高く、これを加盟店収入等のその他営業収入でカバーする構造であり、今期は、特に、この加盟店収入の伸びが営業利益の増益を大きく支えたといえる。

   このように、ファミリーマート、ローソンともに、営業利益は好調な結果となったが、その要因は、原価、経費の改善ではなく、コンビニ業界特有の加盟店からの収入増によるところが大きかったといえる。これは、本部の決算では東日本大震災の災害による損失が多額に上っているが、これを上回るフランチャイズ店舗の復興需要が堅調な結果であるところによると思われる。事実、3月以降のコンビニの売上速報はいずれも売上高が堅調であり、この決算結果を裏付けているといえよう。次の中間、そして、通期、どこまでコンビニ各社の業績、特に、当期純利益のマイナスを相殺してゆくか注目である。

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