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July 26, 2011

PLANT、2011年9月期、第3四半期、減収増益!

   PLANTが7/20、2011年9月期の第3四半期決算を公表した。結果は、売上高614.55億円(-0.1%)、営業利益22.95億円(51.6%)、経常利益22.45億円(57.6%)、当期純利益-3.26億円となり、減収、当期純利益はマイナスとなったが、営業、経常段階では減収増益の決算となった。当期純利益がマイナスとなった要因は、原発事故損失-18.10億円、震災損失-0.18億円、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額-7.66億円と3つの特別損失が発生したためである。この3つの中でも、原発事故損失が最も大きく、PLNATは被災地、福島県にも店舗展開していることから、その影響が多大であったといえる。

   そこで、3/11の東日本大震災のPLANTへの影響であるが、「震災および原発事故により、当社の「PLANT-5大玉店」(福島県安達郡大玉村)および「PLANT-4大熊店」(福島県双葉郡大熊町)が被害を受けました。そのうち、「PLANT-5大玉店」は、地震による店舗施設への影響はさほど無かったものの、一部商品の毀損を余儀なくされました。なお同店は翌日には店舗外にて、14日からは店舗内での営業を再開しております。」とのことで、PLNAT-5大玉店はさほど大きな影響ではなかったとのことである。

   ただ、PLANT-4大熊店は、「一方、福島第一原発の事故により警戒区域に立地している「PLANT-4大熊店」につきましては、地震の影響による商品及び店舗設備等への重要な被害は発生しておりませんが、避難指示解除の時期及び営業再開の目処が未だたっておりません。」とのことで、営業再開ができない状況にあるとのことである。したがってPLANT全体の売上高にも影響が及んでおり、この第3四半期は-0.1%の減収となった。

   一方、営業利益の方は51.6%増と増益となったが、その要因を原価、経費面から見てみたい。まずは原価であるが、79.52%(昨年80.12%)と、0.60ポイント削減した。結果、売上総利益は20.48%(昨年19.88%)と上昇した。PLANTも「利益におきましても、従来から取り組んでまいりました「在庫管理」「値入向上とロスの削減」の効果により、利益率の改善が図られました。」とのことで、値入向上とロスの削減が原価改善に寄与したといえよう。

   これに対して、経費の方であるが、16.73%(昨年17.40%)と、0.67ポイント改善した。PLANTも「人時生産性を意識した人事管理が定着したことにより作業効率の向上が実現し、・・」とのこで、作業効率の改善が経費削減に寄与したとのことである。結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は3.75%(昨年2.48%)となり、原価、経費ダブルで大きく改善が図られ、大幅なプラスとなった。PLNATはその他営業収入が計上されていないため、マーチャンダイジング力=営業利益となり、結果、大幅な増益となった。それにしても、経費比率16.73%は極めて低い数字であり、2011年度の食品スーパーマーケットの決算公開企業約50社の中ではベスト3に入る低さであるといえ、この経費比率の低さがPLANTの価格競争力を支えているといえ、強みである。

   こう見ると、営業面では売上高は微減であったが、営業利益が大幅増加となり、大震災の影響を利益改善につなげたといえるが、財務面ではどのような影響があったのかを見てみたい。まずは、自己資本比率であるが、20.4%(昨年21.2%)と若干下がっており、結果、負債が約80%と、依然として厳しい状況にある。実際、キャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは15.01億円(昨年10.32億円)と増加しているにも関わらず、投資活動におけるキャッシュフローの内、新規出店への投資はなく、財務活動によるキャッシュフローへ全額回し、有利子負債の削減へ-17.21億円(昨年-22.22億円)充てており、負債の圧縮に獲得したキャッシュのほぼすべてを当てているといえる。

   ちなみに、PLANTの出店にかかわる資産は1店舗当たり、約7.5億円であり、財務が安定していれば、約2店舗を出店できる営業活動によるキャッシュフローであるが、投資を控え、有利子負債の返済へキャッシュを配分せざるをえず、厳しい財務状況といえよう。実際、有利子負債は149.57億円(前期決算時166.79億円)と、17.22億円削減しているが、総資産352.11億円に占める割合は、42.47%と、依然として多額に上り、当面、キャッシュフローを投資ではなく、有利子負債の返済へ充てざるをえない状況にあるといえ、厳しい財務状況が続いているといえる。

   このように、PLANTの2011年9月期の第3四半期決算はPLANT-4大熊店が原発災害の影響を受け、営業ができない状況であり、売上高が-0.1%と減益となったが、それを上回る利益の改善が図れた。その要因は原価、経費双方が大きく改善したためであり、特に、経費比率は16.73%と食品スーパーマーケット業界屈指のローコストとなった。ただ、この増益によるキャッシュを新規出店に配分する財務的な余裕がなく、約80%を占める負債の圧縮にキャッシュを配分せざるを得ず、成長への投資ができない状況にある。この財務状況を見る限り、当面、PLANTとしては、成長よりも財務の改善を経営における最優先課題として取り組まざるをえないといえる。本決算まで残り、1ケ月、PLANTがどこまで財務の改善を進めるか、そして、来期を含め、その後、中長期的な経営戦略をどのように打ち出すか注目である。

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