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November 20, 2011

ホールフーズマーケット、2011年9月本決算、増収増益!

   ホールフーズマーケットが11/2、2011年度、9月期の本決算を公表した。ウォルマートの2012年度、第3四半期決算の発表ではEPSを冒頭に取り上げていたが、ホールフーズマーケットの冒頭のコメントは、「results for the 12-week fourth quarter ended September 25, 2011. Sales for the quarter increased 12% to $2.4 billion.」であり、第4四半期の売上高を取り上げている。そして、「Comparable store sales increased 8.7%,or 17.4% on a two-year stacked basis. Identical store sales, excluding six relocations and one expansion, increased 8.4%,or 17.1% on a two-year stacked basis.」と、既存店と全店の数字を取り上げており、日本の決算発表に近いコメントの仕方である。

   また、P/L(損益計算書)についても、まずは売上高、そして、原価、次が、売上総利益であり、日本の決算書と同じ並びであり、ここでもウォルマートとは異なり、日本の決算書と同じである。ただ、次が、ウォルマートにも、日本の決算書にもない、ホールフーズマーケット独特の項目、店舗のみの経費があり、そこから店舗貢献利益が算出されている。すなわち、経費項目が、まずは2つに分かれ、店舗のみの経費を算出し、それを売上総利益から差し引いた利益が計算される。そして、そこから、2つ目の経費、一般管理費があり、これを差し引いた利益が計算される。ただし、この経費には新規出店のプレオープン経費、閉店の経費等は省かれており、この利益から、さらに、プレオープン、閉店費用が差し引かれ、営業利益が計算される。したがって、これを入れれば、経費が3つに分かれ、それぞれの利益を算出しており、ウォルマートにも、日本の決算書にもない、ホールフーズマーケット独特の決算書となっている。

   ホールフーズマーケットにとっては、営業利益までに、結果、経費が3つ、利益は4つあることになる。売上高から原価を差し引いた利益、いわゆる粗利、そこから、店舗段階での経費を差し引いた利益、店舗貢献利益、さらに、そこから一般管理費を差し引いた利益、運営利益、そして、ここが独特であるが、新規出店、閉店等の経費を差し引いた営業利益であり、それぞれの利益が明示されており、投資家にとっては、営業利益がどの段階が貢献しているのか、あるいは、課題があるのかが判断できるようになっており、経営、特に、営業段階でのディスクローズが徹底しているといえる。

   さて、その結果であるが、52週間の売上高は101.07億ドル(112.23%)と増収となり絶好調である。そして、利益であるが、まずは、原価であるが、65.01%(昨年65.17%)と、0.16ポイント改善している。結果、差し引き、売上総利益は34.99%(昨年34.83%)と増益となった。それにしても、これだけ原価が低い、すなわち、粗利が高い食品スーパーマーケットは稀であり、ここがホールフーズマーケットの最大の強みといえよう。自然食品、有機食品に徹した商品構成であるがゆえの、ウォルマートですら追随できない独特の強みといえる。

   そして、店舗段階の費用であるが26.00%(昨年26.38%)となり、0.38ポイント改善した。ただ、原価も低いが、店舗段階で26.00%と経費も十分にかけているといえ、典型的な低原価(高粗利)、高経費の利益構造であるといえる。結果、店舗段階での利益は8.99%(昨年8.45%)と増益となった。ついで、一般管理費、ここでは、本部経費と見た方が良いといえるが、3.07%(昨年3.02%)と、0.05ポイント削減した。結果、運営利益は5.92%(昨年5.43%)と、ここでも増益となった。最後に、新規出店、閉店経費であるが、0.48%(昨年0.54%)と、ここでも0.06ポイント削減しており、結果、営業利益は5.44%(昨年4.89%)と、増益となった。したがって、原価はもちろん、その後の3段階に渡る経費、店舗段階、本部段階、新規出店、閉店段階、すべて改善し、結果、増益となったといえ、増収に加え、増益と好調な決算であったといえる。

   さて、この好調な決算を活かし、ホールフーズマーケットがどこにキャッシュを配分したかであるが、営業活動によるキャッシュフローは7.54億ドル(5.85億ドル)と、大きく増加している。そして、投資活動によるキャッシュフローであるが、-4.50億ドル(昨年-7.15億ドル)と、大きく削減している。ただ、その中身を見ると、新規出店関連への投資は-3.64億ドル(昨年-2.56億ドル)とむしろ増加している。違いは、有価証券の売却益が今期11.55億ドル(昨年6.46億ドル)あり、これを加味すると、成長戦略を強化しているといえる。そして、財務活動によるキャッシュフローであるが、-2.23億ドル(昨年-1.68億ドル)と、増加しており、財務の改善にもキャッシュを昨年以上に配分している。結果、キャッシュが0.80億ドル(昨年-2.98億ドル)と増加しており、財務の強化が図られている。実際、B/S(貸借対照表)の資産の現金も2.12億ドル(昨年1.31億ドル)と増加している。結果、自己資本比率も69.68%(昨年59.53%)と大幅に改善した。

   このように、ホールフーズマーケットの2011年9月期の決算は増収増益と絶好調であり、原価が改善し、経費は、いずれの段階でも削減され、結果、すべての段階で利益が改善している。しかも、その結果、得られた利益に有価証券を売却した収入も加え、成長戦略と財務の安定の二兎を同時に追い、双方を強化したといえる。結果、自己資本比率も大きく改善し、約70%となり、小売業としては、限界に近い数字といえよう。来季、ホールフーズマーケットが、この好調な決算をもとに、どのような経営戦略を打ち出すか、その動向に注目である。

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