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November 08, 2011

バロー、2012年3月期中間決算、増収増益、好調!

   ここへ来て、2012年3月期の食品スーパーマーケットの中間決算の公表がラッシュを迎えているが、いずれも好調な決算が続いている。前回、本ブログで取り上げたヤマザワに続き、今回取り上げるバローも大幅な増収増益を達成している。バローが11/4に公表した結果であるが、営業収益2,021.46億円(8.8%)、営業利益72.50億円(53.3%)、経常利益76.31億円(52.3%)、当期純利益41.84億円(276.4%)となり、営業収益は2桁を若干下回ったが、利益はいずれの段階も大幅な増益となる好決算となった。特に、当期純利益は、3月度決算企業は、昨年は資産除去債務の会計基準の適用がなされ、今期はその分増益となったこともあり、異常値となった。なお、2月度決算企業は、今期から適用がなされるため、当期純利益は厳しい企業が多いのが実態である。

   そこで、まずは、バローの営業収益が8.8%と好調であった要因を見てみたい。この中間期バローは、「店舗につきましては、SMバロー10 店舗、ユース1店舗を新規に出店し、第2四半期末現在のSM店舗数はグループ合計で213 店舗となりました。なお、バロー10 店舗の出店のなかには、7月に100%子会社とした同業の株式会社ファミリースーパーマルキ(岐阜県山県市)の3店舗を改装・再開店した分が含まれております。」とのことで、新規出店、M&Aを積極的に進めたことが大きかったといえる。

   この中間期は各食品スーパーマーケットが、3/11の東日本大震災の影響もあり、新規出店を自粛している企業が多いが、バローは逆に、積極的に新規出店、M&Aを実施し、営業拡大を図っているのが特徴である。そして、これに、「8・9月には豪雨や台風の影響により客数が伸び悩む局面があったものの、当第2四半期累計におけるバロー本体のSM既存店売上高は、前年同期比で2.3%伸長いたしました。」とのことで、既存店も堅調な数字で推移したことが大きかったといえる。

   なお、バローのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは83.07億円(昨年87.93億円)と、大幅な増益であったにもかかわらず、昨年同様の数字となっている。これは、先にあげた資産除去債務の会計基準の適用に伴う影響額14.83億円が昨年はプラス、今年は0である点が大きいといえる。そして、この営業活動によるキャッシュフローの内、投資活動によるキャッシュフローへの配分は60.40億円(昨年52.67億円)であり、72.70%を占めており、これを見ても、いかに、バローが積極的な投資をしているがわかる。ちなみに、前回取り上げたヤマザワは20.57%であるので、対照的なキャッシュフローの配分であるといえる。

   次に、バローの営業利益が大幅な増益となった要因を原価、経費面から見てみたい。まずは原価であるが、76.13%(昨年76.66%)と、0.53ポイント改善している。バロー自身も、「商品政策では、「サプライズ50」として50 品目から開発をスタートした、圧倒的低価格の自主企画商品が、6月末には100 品目に達しました。また、自社物流網の活用により、当日早朝に水揚げされた鮮魚を、昼には店頭で販売するという取り組みを開始するなど、生鮮食品の強化にも注力いたしました。」とコメントしており、原価の改善に積極的に取り組んだとのことである。結果、売上総利益は23.87%(昨年23.34%)となった。

   一方、経費の方であるが、23.97%(昨年24.48%)と、0.51ポイント改善している。したがって、原価、経費双方をバランスよく改善しており、ダブルで利益の改善が図れている。結果、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-0.10%(昨年-1.14%)と、依然として、若干マイナスではあるが、その幅は劇的に縮まっており、大きく改善したといえる。そして、これに不動産収入、物流収入等のその他営業収入が3.83%(昨年3.79%)加わり、営業利益は3.73%(昨年2.65%)と、大幅な改善となった。特に、この中間決算では売上高も伸びているので、率はもちろん、高ではさらに増益となる好決算となった。

   やや、気になるのは、自己資本比率である。この中間期のバローの自己資本比率は33.1%(昨年32.1%)であり、約70%弱を負債に依存する経営構造であり、特に、有利子負債が693.31億円(前期本決算時697.46億円)と、総資産1,947.38億円の35.6%と重い点である。この中間期の好調な増益決算により生み出されたキャッシュを財務改善に振り向け、経営の安定化をはかりたいところであろうが、今期はあえて、投資に振り向け、成長戦略を優先したといえる。バローにとっては、いまは守りよりも、攻めと経営判断したものと思われる。

   このように、バローの2012年3月期の中間決算は増収増益、特に、利益が大幅な増益となる好決算となった。しかも、原価、経費、双方がバランスよく改善されての増益であり、さらに、その他営業収入も増加しており、トリプルで営業利益を押し上げ、理想的な中間決算となったといえる。また、新規出店、M&Aも積極的に展開しており、守りよりも、攻めを優先した中間決算であったといえる。今後、この好調さを踏まえ、後半、そして、来期へ向けて、バローがさらに、積極的な経営を押しすすめるのか、財務改善に踏み込み、守りも重視するのか、バローの今後の経営判断に注目である。

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