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December 21, 2011

マミーマート、2011年9月期本決算、増収増益!

   食品スーパーマーケット業界の決算は大半が2月期であり、ついで、3月期が多く、この2ケ月が大半を占める。ただ、これ以外の決算月の食品スーパーマーケットもあり、5月期、そして、9月期等も数社ある。その9月期の決算の上場食品スーパーマーケットであるが、4社あり、マミーマート、ダイイチ、PLANT、マルキョウである。そこで、ここでは、その1社、マミーマートが11/14に公表した2011年9月期の本決算の結果を見てみたい。特に、9月期決算は、前期の最後、3/11に東日本大震災が起こったこともあり、後半、4月から9月は、その影響が強く表れて、このような非常事態を受けて、どのような経営戦略を打ち出したかが問われる決算といえる。

   さて、全体の結果であるが、売上高828.77億円(0.5%)、営業利益18.41億円(20.7%)、経常利益22.62億円(21.8%)、当期純利益11.99 億円(68.2%)となり、増収増益、特に、利益がいずれの段階でも大幅な増益となった。

   この結果を見ると、売上高が伸び悩んでいるが、その要因は、「店舗展開におきましては、平成22年11月に西堀店(埼玉県さいたま市桜区)、平成23年2月に昭島中神店(東京都昭島市)、平成23年6月に蓮田山ノ内店(埼玉県蓮田市)を新規出店いたしました。店舗の改装につきましては、16店舗を実施いたしました。したがって、当連結会計年度末の店舗数は60店舗となりました。」とのことで、新規出店が3店舗にとどまったことが大きいといえよう。

   また、「連結子会社であった株式会社ギガ物産は、低価格商品に強みを持つ食品スーパーとして業容の拡大を図ってまいりましたが、同社における低価格商品の開発や販売体制において、当社の共有すべきノウハウの蓄積はその役割をほぼ果たし、同社の更なる発展・成長のためにはその低価格商品開発力、販売ノウハウを今後ディスカウント業態で生かすことが必要であるとの認識のもと、平成23年3月に当社の保有するその全株式の譲渡を行いました。」とのことで、ギガ物産が連結から外れたことも影響しているといえよう。実際、マミーマート本体の個別決算の売上高は105.80%であるので、堅調な伸び率である。

   一方、営業利益が大幅に上昇した要因であるが、原価、経費面から見てみたい。まずは、原価であるが、75.42%(昨年75.94%)と、0.52ポイント改善した。これについて、マミーマートは、「徹底したコストダウンによる野菜を中心とした低価格戦略、顧客ニーズに対応した良質で割安感のある品揃えを実現するためディスティネーション商品(お客様がその商品を目指してご来店いただける商品)の開発等を推進してまいりました。」とコメントしており、商品開発に力を入れたとのことである。結果、売上総利益は24.58%(昨年24.06%)となった。

   これに対して、経費の方であるが、23.79%(昨年23.70%)と、0.09ポイントとわずかではあるが上昇した。結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は0.79%(昨年0.36%)と、倍増した。経費は若干の上昇が見られたが、それ以上に、原価の削減が大きく寄与したといえよう。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が1.44%(昨年1.49%)加わり、営業利益は2.23%(昨年1.85%)と増益となった。やや気になるのは、その他営業収入がマーチャンダイジング力を大きく上回ることであり、今後、マーチャンダイジング力の改善が課題といえよう。

   この好決算を受けて、マミーマートがどのような経営戦略を打ち出したかであるが、営業活動によるキャッシュフローは35.08億円(昨年18.56億円)と倍増しており、好決算がそのままキャッシュフローに反映されている。そして、この豊富なキャッシュをどう配分したかであるが、投資活動によるキャッシュフローは-0.97億円(昨年-39.35億円)と、投資への配分を大きく削減している。実際、新規出店にかかわる投資、有形固定資産の取得による支出も-13.57億円(昨年-42.18億円)と激減しており、成長戦略を封印したといえよう。

   したがって、財務活動によるキャッシュフローは-33.08億円(昨年22.87億円)と、その差、何と55.95億円であり、昨年とは対照的な配分、ここに、今期のキャッシュの大半を当てているといえる。その中身は、有利子負債の返済がほとんどであり、今期は思い切った財務改善に舵を切ったといえる。結果、自己資本比率も56.6%(昨年50.2%)となり、安定した財務基盤の確立へつながったといえよう。

   このように、マミーマートの2011年9月期の本決算は増収大幅増益となり、特に、原価の改善が寄与し、利益を大きく押し上げたといえる。そして、その結果、獲得した豊富なキャッシュの大半を財務改善に充て、新規出店、すなわち、成長戦略を抑制した経営戦略を打ち出し、守りをがっちり固めたといえる。マミーマートは9月度決算ということもあり、まさに、3/11の東日本大震災の影響を強く意識しての経営行動であるといえよう。来期、マミーマートが、さらに、財務の改善に入るのか、それとも反転、成長戦略を打ち出し、攻めに転じるのか、その動向に注目である。

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