商品を洗え、磨け、輝かせ!
来年度のID-POS分析のキャッチフレーズを決めた。「商品を洗え、磨け、輝かせ!」である。来年度はID-POS分析が食品スーパーマーケット業界に急速に広がってゆくと予想されるが、それにともない、メーカー、卸にもID-POSデータが数多くの食品スーパーマーケットから大量にもたらされることになろう。なぜなら、ID-POSデータはこれまでのPOSデータと違い、食品スーパーマーケットとメーカー、卸が一体となった協働での実践が必須となるからである。特に、ID-POS分析は顧客1人1人の購入履歴を1年以上に渡って中長期的な観点から分析することが原則となるので、その量は膨大、まさにビックデータとなり、そこから何を読み取り、どのような仮説をつくり、どのようなアクションを起こし、その結果をしっかり検証し、次の仮説づくりにつなげることが求められる。これは食品スーパーマーケット側だけでできる話ではなく、メーカー、卸の全面協力なくしてできないといえ、まさに、製販配の協働事業となるからである。
このような中で、大量のビックデータに惑わされることなく、溺れることなく、泳ぎ切るには、ID-POSデータを活用する羅針盤が必要であり、その羅針盤を活用するための指針が必要である。すでに、羅針盤についてはIT技術の急速な発展により、その環境は整いつつあるが、肝心の指針については、様々な方向が示されており、あいまいなものが多い。
そこで、現時点で、今後、数年間を見通し、独自に考えた羅針盤の指針となるID-POS分析におけるキャッチフレーズが、「商品を洗え、磨け、輝かせ!」である。ID-POS分析は、古くて新しいテーマではあるが、その実践的な活用は、まだまだはじまったばかりといえる。このキャッチフレーズをもとに、ID-POS分析に取り組んでゆけば、恐らく、1年でID-POS分析の本質が理解でき、このビックデータを誰でも実践の中で使いこなせるようになろう。
さて、ID-POS分析のキャッチフレーズのはじめの言葉、「商品を洗え!」であるが、これは、これまでのPOS分析で取り組み、慣れ親しんできた商品からの売上げという概念を顧客1人1人の購入履歴をもとに洗い直し、売上げを顧客概念から改めて捉え直すという意味である。すべての商品は顧客1人1人の購入履歴により成り立っており、通常、食品スーパーマーケット1店舗当たり、年間1,000人に及ぶ購入顧客が存在することがID-POS分析では確認されている。したがって、ID-POS分析に取り組む大前提は、この約1000人の少なくとも丸1年間のID-POSデータを1人1人確かめ、その顧客構造をつかむことが出発点となる。売上げとは単に数が増えるとか、価格が変化することではなく、顧客構造が変わることによりもたらされるものである。この事実を、ID-POS分析により、商品1品1品の丸1年間の全購入顧客の購入履歴を分析し、まさに、商品を洗い直すことが、ID-POS分析における最初の課題といえる。
次に、「商品を磨け!」であるが、商品を洗い終わると、商品1品1品の顧客構造が、1人1人の顧客の購入履歴により、鮮明になる。そこで、次のアクションは当然、商品の売上げをあげるために何をするかとなるが、ここでのポイントが食品スーパーマーケット、メーカー、卸が協働で仮説をつくり、その仮説を実際の食品スーパーマーケットで取り組んでゆくことである。まさに、顧客の海の中に商品を投げ込むことになるが、むやみやたらに投げ込むのではなく、ID-POS分析により慎重に仮説をつくり、海原に入ってゆくこととなる。まさに、これは、商品が顧客によって磨かれることであるといえ、しかも、食品スーパーマーケットだけではできず、メーカー、卸の全面協力が必須となる。すなわち、製販配一体となった顧客からの仮説検証であるといえ、これが商品を磨きが上げることにつながってゆくといえよう。
そして、「商品を輝かせ!」であるが、商品を洗い、磨き終われば、自然、その商品の独自固有のID-POS分析におけるノウハウが確立される。これはまさに、商品の輝きそのものであるといえ、食品スーパーマーケットのどのような経営環境にも応じることができるフレキシブルな応用範囲の広い独自固有のノウハウの確立を目指して欲しいところである。これができることによって、まさに、商品が輝くことになろう。この独自固有のノウハウは食品スーパーマーケット、メーカー、卸、製販配の協働事業による成果であるといえ、顧客1人1人の購入履歴により商品が輝き、ID-POS分析が目指す、現時点でのゴールとなろう。
このように、来年度以降、食品スーパーマーケット業界では、ID-POS分析の本格導入が進み、メーカー、卸に、まさにビックデータが大量に多方面からもたらされることになろう。このような中で、このキャッチフレーズ、「商品を洗え、磨け、輝かせ!」を合言葉に、製販配が一体となって取り組んでゆけば、大きな方向を誤ることなく、顧客1人1人の購入履歴に裏付けられた独自固有のノウハウを商品1品1品で作り上げることが可能となろう。来期、2012年度は、まさに、ID-POS分析の新たな時代の幕開けとなろう。
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