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January 31, 2012

Google+とPaul Adams氏、そして、 ID-POS分析!

   Google+のサークルという概念は実にユニークであり、この基本概念をもとに、SNS(Social Networking Service)では、Facebookに大きく後れをとっているGoogleが反転攻勢にでたといえる。では、Googleがこのサークル概念の確立、そして、SNS、google+への実現に至る上でのキーパーソンは誰かであるが、Paul Adams氏であるといえよう。彼が、2010年6月にサンフランシスコで開かれたVoices That Matter Web Design Conferenceでのプレゼンテーション資料がネット上に公開されているが、全部で224枚ある。テーマは、「THE REAL LIFE SOCIAL NETWORK」である。この辺の事情は、ITジャーナリスト、大元隆志氏が詳しく報じているので、ここでは、その中身について見てみたい。

   この224枚の中身を見て、感じたことは、SNSは、ID-POS分析と実に共通点が多く、ID-POS分析を理解するには、SNSを理解することが速く、そのためには、体験することが速いということである。特に、google+は現時点では、最もID-POS分析の基本概念に近いSNSであり、これを使いこなすことにより、ID-POS分析を理解し、活用できるのではないかと思った。もちろん、Facebookも、ここへ来て、タイムライン等、対抗策を打ってきており、恐らく、双方が競い合いながら、SNSの世界を極めてゆくことになるので、双方を使いこなし、SNSを実生活で活かしながら、ID-POS分析の基本を学んでゆくのがひとつの方法であろう。

   そこで、まず、ここでは、Paul Adams氏の224枚の中で、ID-POS分析に共通する内容をいくつか取り上げてみたい。Paul Adams氏は、はじめに、「People have multiple independent groups of friends.College friends(life stage),New York friends(Shared experience),Surfing friends(Hobby),Family」と、友達は、いくつかの独立した複数のグループで構成されているというところからスタートし、その事例を、大学の友達、ニューヨークの友達、サーファーの友達、家族などの例をあげている。

   そして、「How real world social networks work.」と、この現実の世界をどのように、ソーシャルネットワークに落とし込むかがポイントであるといい、特に、「People tend to have 4 and 6 groups.」、「Each of which tends to have 2 and 10 people.」、通常、友達は、4から6グループぐらいに分かれ、それぞれは2人から10人で構成されると、分析結果を提示する。さらに、このそれぞれのグループに、Strong ties(強い絆)とWeak ties(弱い絆)があり、さらに、その外にTemporary ties(一時的な関係)という、3つの集合関係が見られるという、google+そのものの基本コンセプトがここで提示される。

   また、この中で、実際の調査結果から、友達の12%がterm friends(言葉上の友達)であり、たった3%がfriends(本当の友達)であり、残り、85%がfriendsとは呼べないと結論づける。そして、特に、この friendsであるStrong tiesは1週間以内にあっているか、電話等で話を交わしているという間柄であるという。

  google+は、この基本概念とそれを裏付ける調査結果をもとに組み上げられたSNSであるといえ、サークルそのものが、個人個人のStrong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)を自由にくくることができるようになっており、まさに、real worldがsocial networksで実現されつつあるといえる。

   さて、問題は、ID-POS分析との関係であるが、この中のPeopleをBrandに置きかえると、そのままID-POS分析となる。ID-POS分析はまさにBrandを中心において、そのBrandを購入している全顧客の購入履歴を分析し、そこから、Brandの確立をどうはかるかが課題となるが、それは、Paul Adams氏がとなえるSNSの世界と全く同じ構造であり、ほぼシンクロナイズしているといっても良い。

   実際、様々なBrandをID-POS分析にかけて見ると、どんなBrandにも必ず、Strong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)があり、しかも、Strong ties(強い絆)は、昨年のID-POSセミーでも事例として取り上げたように、約1万人のバナナの購入者を調査した結果、わずか3.5%、しかも、この3.5%は1週間に1回、バナナを購入していることが判明している。また、Temporary ties(一時的な関係)である年間1回しかバナナを購入しない顧客は約60%であり、残りが、Weak ties(弱い絆)、40%弱という結果であった。ほぼ、Paul Adams氏がGoogleで実施したSNSの調査結果と近い構造となっており、ID-POS分析で明らかになりつつあるBrandと顧客の関係は、People個々人の人間関係と同様な関係にあることがわかる。

   したがって、SNSを通じて、人間関係が洗い直され、Strong ties(強い絆)、Weak ties(弱い絆)、Temporary ties(一時的な関係)とのコミュニケーションが磨かれることにより、個人個人が輝きを増すことになろう。これをID-POS分析で見れば、Brandが購入顧客によって洗い直され、Brandと顧客の関係がweekly ties(週間の絆)、monthly ties(月間の絆)、そして、yearly ties(年間の絆)によって磨かれ、輝きをまし、Brand確立が成されてゆくことになろう。まさに、People=Brandであり、SNSをBrand確立に応用でき、同時に、Brandの世界をSNSに応用することもできよう。

   このように、一見、対極にあるSNSとID-POS分析の世界であるが、実は、PeopleとBrandとの違いであり、これを入れかえてもわからないくらい良く似た構造の世界であったといえ、その本質は同じもの、限りなく近い世界であるといえよう。したがって、この両者は今後、ITという共通の技術で双方の研究成果を交換しあいながら、それぞれを高めてゆくことが可能であるといえ、SNSはID-POS分析をID-POS分析はSNSを、お互いに研究しあい、ノウハウを交換し、最終的には融合してゆくことになるのではないかと思う。ちなみに、Paul Adams氏は、昨年1月に、GoogleからFacebookへと活動の拠点を移しており、今後、google+だけでなく、Facebookの動向にも注目といえよう。

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