家計調査データ、2011年12月度、年末商戦を振り返る!
24日128.4%(106.7%)、25日102.8%(94.0%)、28日127.3%(96.9%)、29日156.7%(109.4%)、30日205.3%(134.1%)、31日215.3%(122.6%)、これが、2011年12月度の日別の家計消費支出の動きである。はじめの数字が外食を除く食品、( )の中が全消費支出の数字であり、1日平均に対しての乖離率を示している。24日はクリスマスイブ、25日はクリスマス、28日からは年末商戦がはじまり、31日が大晦日である。12月度は食品スーパーマーケットにとっては年間最大の消費月であることがこの数字を見てもわかる。特に、30日、31日は200%を超え、平日の2倍の消費が発生している。したがって、極論すれば店舗が2倍欲しいところであり、結果、商品が山積みになり、店員が総動員となる。
意外なのは、全体の商品であり、年末だからといって、食品のように2倍に消費が跳ね上がるわけではなく、20%から30%増といえ、やや忙しい状況といえよう。また、クリスマスイブとクリスマスでは、明らかにクリスマスイブが高いが、それでも、食品は約20%強の増加、しかも、全体の消費はあまり平日と変わらない状況であり、日本の場合は何といっても年末に消費が集中するといえよう。
そこで、さらに、年末特有の項目を見てみたい。30日に平日と比べ500%以上となるものであるが、たこ600.3%、かに584.1%、かまぼこ567.8%、もち 566.9%、通学用かばん518.0%、切り花513.5%であり、魚介類がトップクラスを占めるが、意外なのは通学用かばんであるが、なぜか、30日に跳ね上がっている。ついで、300%以上のものであるが、電子レンジ492.2%、えび460.6%、たけのこ451.4%、魚介の漬物435.1%、ぶり418.6%、たい394.0%、れんこん393.9%、牛肉391.1%、室内装飾品389.5%、まぐろ377.7%、すいか372.0%、こんぶつくだ煮349.8%、現像焼付代331.1%、干ししいたけ323.7%、生うどん・そば306.9%、ごぼう305.1%、さといも303.4%である。生鮮食品以外では、電子レンジ、室内装飾品、現像焼付代が高い数字である。
ついで、31日、大晦日であるが、さしみ盛合わせ1054.9%(30日258.7%)、ビデオカメラ793.0%(30日0.0%)、たい626.1%(30日394.0%)、ぶり619.2%(30日418.6%)、かに591.9%(30日584.1%)、まぐろ574.9%(30日377.7%)、たこ558.6%(30日600.3%)、すし(弁当)504.5%(30日153.4%)であり、何といっても、さしみ盛合わせが1054.9%と平日の10倍となる。鮮魚部門は通常の10倍の作業が発生するので、いかに、押し寄せてくる需要の波に乗れるかがが最大のポイントとなる。また、ビデオカメラが異常値となっており、食品以外では唯一、500%を超えた項目である。
さらに、大晦日の250%以上を見てみると、牛肉436.3%(30日391.1%)、生うどん・そば397.4%(30日306.9%)、えび357.7%(30日460.6%)、かまぼこ337.6%(30日567.8%)、日本そば・うどん337.1%(30日160.3%)、天ぷら・フライ323.0%(30日166.5%)、いちご298.5%(30日182.0%)、宿泊料296.0%(30日251.9%)、魚介の漬物277.4%(30日435.1%)、温泉・銭湯入浴料277.0%(30日134.7%)、身の回り用品関連サービス276.9%(30日61.6%)、もち275.8%(30日566.9%)、電気冷蔵庫260.1%(30日0.0%)、ほたて貝256.7%(30日 285.3%)、カステラ255.0%(30日292.0%)である。やはり、食品が圧倒的であるが、宿泊料、温泉・先頭入浴料、身の回り用品関連サービス、電気冷蔵庫など、食品以外でも跳ね上がる項目もある。
参考に、クリスマスイブの数字であるが、平日と比べ250%以上のものを見てみると、ケーキ1049.5%(25日246.9%)、テレビゲーム機444.6%(25日152.3%)、ビデオデッキ408.8%(25日213.5%)、ゲームソフト等378.5%(25日217.2%)、テレビ325.4%(25日266.7%)、ハンドバッグ290.0%(25日279.2%)、スポーツ観覧料288.3%(25日68.2%)、教養娯楽用耐久財修理代280.7%(25日90.5%)、サラダ279.6%(25日131.9%)、いちご276.0%(25日98.8%)、ゴルフ用具273.0%(25日0.0%)、ワイン264.6%(25日123.7%)、すし(弁当)260.5%(25日153.3%)である。
さすがに、ケーキは異常値であり、1000%を超える。大晦日のさしみ盛合わせと同じ、爆発的な需要が発生していることがわかる。ただ、年末商戦と違い、クリスマスイブは生鮮食品がほとんど上がってこない状況であり、食品ではケーキに加え、サラダ、いちご、ワイン、すし(弁当)のみであり、クリスマスはギフト、娯楽関連が強いといえよう。特に、テレビゲーム、ビデオデッキ、ゲームソフト、テレビとテレビ、娯楽関連が上位を占めており、クリスマスイブは独特な消費が発生しているといえよう。また、これは、翌日、クリスマスの25日にも継続しているのが特徴である。
このように、12月度は独特な月といえ、クリスマス商戦、年末商戦と2つの大きなイベントがあり、実際、この2つの山の中身を見ると、それぞれ、特有の消費項目があり、これらが需要を力強く支えているといえよう。それにしても、年末のさしみ盛合わせ1054.9%(30日258.7%)、クリスマスイブのケーキ1049.5%(25日246.9%)は、その象徴的な項目であるといえ、通常の10倍という凄まじい伸び率である。また、どちらも、生ものであり、その日につくり、その日に販売することが求められる。食品スーパーマーケットとしては、あらかじめ、いかに体制をつくり、売り切るかが勝負といえ、まさに、商戦、商売の戦争というに相応しいといえよう。
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