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February 17, 2012

関西スーパー、2012年3月期、第3四半期決算、好調!

   関西スーパーマーケットが1/31、2012年3月期、第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益897.63億円(1.6%)、営業利益14.51億円(25.3%)、経常利益17.66億円(33.5%)、当期純利益7.99億円(23.4%)と、増収、大幅増益となる好決算となった。この第3四半期決算は、各食品スーパーマーケットが、関西スーパーマーケットと同様の決算結果を示し、営業収益は微増であるが、利益はいずれの段階でも大幅な増益となるケースが多いのが特徴である。

   その背景には明らかに、3/11の東日本大震災が大きく影響しているといえよう。震災特需が発生したことに加え、3月、4月、5月と、節電、原子力災害等の影響により、全国の食品スーパーマーケットが経費削減に入る一方、新規出店を控え、内部体制の充実に力を注ぎ、ちらしの抑制をはかり、販促費等が大きく削減されたことも大きいといえいえる。

   実際、関西スーパーマーケットの経費比率を見てみると、23.42%(昨年23.64%)と、0.22ポイント削減されており、原価も76.72%(昨年76.86%)と0.14ポイント下がり、結果、売上総利益は23.28%(昨年23.14%)と、いわゆる粗利も改善している。結果、商品売買から得られる利益、すなわち、マーチャンダイジング力は-0.14%(昨年-0.50%)と、依然として、マイナスではあるが、そのマイナス幅は大きく改善している。経費、原価、双方がダブルで改善したことが大きいといえよう。そして、これに、物流収入、不動産収入等のその他営業収入が1.78%(昨年1.84%)加わり、営業利益は1.64%(昨年1.34%)となり、大幅な増益となった。

   ちなみに、食品スーパーマーケット業界の決算公開企業約50社の前期決算の営業利益率の平均は2.31%であるので、昨年と比べると、関西スーパーマーケットの営業利益は25.3%増と大きく伸びたが、今後、さらに、改善効果が期待できよう。そのためにも、マーチャンダイジングの改善、いかに、この時点で利益をプラスにもってゆけるかが課題といえよう。特に、関西スーパーマーケットは原価が76.72%と、先の決算公開企業約50社の食品スーパーマーケットの前期決算の平均75.07%と比べてもやや高めであり、結果、売上総利益、すなわち、粗利が平均の24.93%と比べ、23.28%と低くなる点が課題といえよう。

   一方、営業収益の方であるが、残念ながら、微増にとどまっている。関西スーパーマーケットは、「長期ビジョン「2020年、店舗数100店舗・年商2,000億円」を掲げ、地域に“なくてはならないスーパーマーケット(地域一番店)”の実現を目指してまいりました。」とのことで、長期ビジョンとして、2020年、100店舗、2000億円の達成を掲げている。現在、関西スーパーマーケットは、スーパーマーケット59店(平成22年5月末現在) 、ショッピングデパート他1店であるので、目標達成のためには、残り、40店舗、すなわち、今後毎年、4店舗以上の新規出店が必要といえる。

   この第3四半期までの関西スーパーマーケットの新規出店であるが、「当第3四半期連結累計期間の店舗の新設については、平成23年5月に奈良県第1号店となる奈良三条店(奈良県奈良市)を開店いたしました。既存店強化策としては、平成23年4月に住之江店(大阪市住之江区)、5月に浜松原店(兵庫県西宮市)、9月にセルバ店(神戸市東灘区)、10月に河内磐船店(大阪府交野市)の売場改装を行い店舗の活性化を図りました。」とのことである。新たなドミナントエリアとして奈良県に新規出店をはたしているが、まだ1店舗であり、今後、いかに、新規出店ペースを引き上げるかも課題といえよう。

   ちなみに、すでに取り上げた食品スーパーマーケットの新規出店情報のブログでは、今年8月度までの新規出店の届出が確認できるが、関西スーパーマーケットは、大阪府(仮称)関西スーパー牧野店(関西スーパーマーケット、440坪、4/10)のみであり、今期も4店舗以上の新規出店は厳しいようで、100店舗の長期経営目標を達成するには、新規出店ペースをいかに上げるかが課題といえよう。

   そこで、関西スーパーマーケットの出店余力を見てみると、純資産比率45.33%(昨年48.52%)とやや下がった。一方、新規出店関連の資産、土地、建物、差入保証金の合計は304.09億円であり、総資産565.82億円に占める割合は53.74%であり、したがって、ここでバランスをとり、出店余力を見ると、純資産-出店にかかわる資産=-8.41%となり、やや負債に依存する新規出店構造ではあるが、決算公開企業約50社の食品スーパーマーケットの前期決算の平均が-21.91%であるので、けっして財務上の圧迫が強いわけではないといえる。したがって、もう一歩踏み込み、成長戦略を重視しても良いように思うが、今年、そして、来年度も新規出店を抑制する方向であり、攻めよりも、守り重視の経営判断が働いていると思われる。

   このように、関西スーパーマーケットの今期、第3四半期決算は、増収、大幅増益の好決算となった。特に、原価、経費、双方がバランスよく改善できたことが大きかったといえよう。ただ、このような好決算で推移しているにも関わらず、長期経営目標で掲げている100店舗構想を実現するための新規出店のペースが鈍く、これまで1店舗、そして、来期も現時点では1店舗の予定であり、今後いかに、新規出店を果たしてゆくかが課題となろう。来期、関西スーパーマーケットがこのまま守りを重視するのか、それとも攻めに転じるのか、その動向に注目である。

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