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February 18, 2012

ヤマナカ、2012年3月、第3四半期、厳しい決算!

   ヤマナカ1/27、2012年3月期の第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益758.42億円(-3.1%)、営業利益-3.67億円、経常利益-0.78億円、当期純利益-10.12億円となり、減収減益、利益はいずれの段階でも赤字となる厳しい決算となった。特に、当期純利益については、「特別損失として、資産除去債務に関する会計基準の適用に伴う影響額7億52百万円を計上した」ことも響き、赤字幅が広がった。また、自己資本比率も30.5%(昨年31.99%)と、昨対を割り、結果、約70%を負債に依存する状況であり、財務的にも厳しい状況にあるといえる。
   
   ヤマナカは、今期、「9月の磯山店(三重県鈴鹿市)の業態変更を皮切りに第3四半期期間中、6店舗の改装、陳列替えを行い売場の刷新を図る一方で、営業課題として「重点発想による売場作り」、「作業システム再構築によるローコストオペレーション」、「小集団活動によるグループ問題解決力の向上」、「お客様の信頼の獲得」、「グラッチェカードによる販促・MDの改革」に取組んでまいりました。」等に取り組んだとのことある。特に、業態変更、ローコストオペレーションが重点課題といえ、2/12の日経MJでも「業態整理、EDLP導入、ヤマナカ、来期黒字転換狙う」との見出しのもと、ヤマナカの来期への取り組みが取り上げられている。
   
   その記事の中身であるが、ヤマナカは現在、4つの業態、「高級スーパー、フランテ」、フランテ館」、「ヤマナカ」、「ザ・チャレンジハウス」があるが、この内、「高級スーパー、フランテ」は継続し、その他の3つの業態については、主力の「ヤマナカ」に集約し、店舗運営の効率化を改善するとのことである。そして、これまでの販売政策、週3回のチラシ特売や曜日を決めたセールなどの、いわゆる、ハイーローの価格政策を「売価変更作業が煩雑になり効率を落としている」とみて、EDLPの毎日同じ価格で売る戦略に転換するとのことである。さらに、PB(プライベートブランド)については、現在8%の売上高構成比を15%にまで高める方針とのことで、他の小売業からの商品供給も受けるとのことである。結果、来期の黒字転換を目指すとのことである。
   
   では、このような厳しい結果になったヤマナカの営業利益の中身を、原価、経費面から改めて見てみたい。まずは、原価であるが、74.57%(昨年75.21%)と、0.64ポイント下がった。結果、売上総利益は25.43%(昨年24.79%)と上昇した。一方、経費の方であるが、31.28%(昨年29.80%)と、1.48ポイントと大きく上昇しており、しかも、30%を超え、食品スーパーマーケットとしては、かなり高い経費比率となった。ちなみに、決算公開企業約50社の前期決算時の食品スーパーマーケットの平均は、25.18%であり、30%を超えるのはOlympic33.80%、平和堂33.25%、イオン九州32.55%、イズミヤ31.30%であり、いずれもGMSに近い業態である。
   
   結果、差し引き、商品売買から得られる利益、マーチャンダイジング力は-5.85%(昨年-5.01%)と、経費増が響き、大きくマイナスとなった。そして、これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が5.34%(昨年5.01%)加わり、結果、営業利益は-0.51%(昨年0.00%)となった。こう見ると、今期は、経費増が利益を大きく圧迫しているといえ、しかも、30%と大台を超えており、今後、ヤマナカがEDLP戦略を採用するには、日経MJの記事でも取り上げられたように、業態の整理を断行し、構造改革に取り組まざるを得ないといえよう。日経MJでは、さらに踏み込んだ内容が取り上げられており、「競合劇化で苦戦を強いられ、今期は希望退職者を募集、連結最終損益で17億円の赤字が見込まれる。業務の効率化を進め、来期の黒字転換を目指す。」とのことである。
   
   一方、ヤマナカは自己資本比率が30.5%と、財務面でも厳しい状況にあり、約70%を占める負債の中の主要項目、有利子負債は177.15億円(前期決算時193.57億円)と、前期決算時から約30億円削減しているが、総資産440.79億円に占める割合は35.68%と、高い比率を占めており、財務を大きく圧迫しているといえる。今期、財務活動によるキャッシュフローを見ると、有利子負債の削減に、苦しい財務状況の中、-17.25億円を配分している。ただ、それでも、自己資本比率は厳しい状況にあり、来期以降も財務活動によるキャッシュフローへのキャッシュの配分を最優先で進めざるをえないといえよう。したがって、攻めよりも守りを優先せざるをえない経営状況が継続するものと思われる。
   
   このように、ヤマナカの2012年3月期の第3四半期決算の結果は、減収減益、特に、利益は厳しい結果となった。また、財務面も負債に約70%を追うという厳しい局面にたっており、ここで、思い切った構造転換をはかり、まずは、営業面での黒字化が最優先課題となったといえよう。ただ、今期の経費比率が大きく上昇し、食品スーパーマーケットとしては極めて厳しい30%ラインを超えており、黒字化を目指すには、日経MJでも取り上げられていたように人員削減を伴う構造改革が避けて通れない状況にあるといえよう。本決算まであとわずかであるが、ヤマナカがどのような構造改革を打ち出し、大ナタを振るうか、その経営判断に注目である。

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