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February 05, 2012

ID-POS分析における顧客の切り口を考えて見る!

   ここ最近、ID-POS分析にかかわる機会が増え、様々な商品を分析している。ID-POS分析の分析期間は基本1年である。なぜなら、商品の購入顧客は大きく3つに分かれ、weekly顧客、monthly顧客、yearly顧客に分かれるからである。yearly顧客があまり多くなければ期間は数ケ月に絞っても良いと思うが、食品スーパーマーケットのほとんどの商品では50%から60%を占めるケースが多く、この顧客も商品の売上げを形成する上で重要な顧客だからである。そこで、ここでは、この顧客の切り口について、改めて、ID-POS分析ではどのような切り口が分析しやすいかを考えて見たい。

   これまで、ID-POS分析では、顧客については、トライアル、リピートという切り口が主な捉え方であり、その商品をトライアルした顧客と、その後、リピートに入った顧客とに分け、商品を分析してきた事例が多い。ここには、分析期間はあまり意識されず、数週間の場合もあれば、数ケ月の場合、そして、時には1年の場合もあったが、主な期間は数ケ月であったといえよう。要は、その商品のトライアル顧客であるか、リピート顧客であるかが分かればよく、結果、トライアルをいかに発生させるか、そして、トライアルをいかにリピートにつなげ、さらには、リピートをよりリピートにしてゆくかという、商品中心のマーチャンダイジング戦略を考えてきたといえる。

   ところが、実際に様々な商品で分析して見ると、このトライアル、リピートだけでは顧客の購買動向を捉えきれない面があることが分かってきた。トライアル、リピートは確かに商品を分析するためのひとつの切り口であるが、顧客を分析するにはそれだけでは不十分であり、もうひとつ、切り口を追加する必要があるということである。その切り口が、さらに顧客の購買行動に踏み込んだ、顧客1人1人の購入履歴をつぶさに把握する視点である。当然、これは一瞬の分析ではなく、それなりの長い期間を見る必要がある、すなわち、時間という視点である。この時間を組み込むことにより、トライアル、リピートはID-POS分析に新たな世界をつくり、商品から顧客、すなわち、マーチャンダイジングからマーケティングへと戦略転換が可能となる。

   このように、これまでのID-POS分析の戦略転換ができることにより、本ブログでも取り上げたSNS(Social Networking Service)の世界とのリンクが可能になると同時に、店舗、そのものもSNS化してゆくことにより、顧客と商品との接点が広がり、かつ、その接点をもとに、顧客と商品とのコミュニケーションが広がってゆくことになる。これが、ID-POS分析がもたらす新たな顧客の切り口といえよう。

   ただ、現時点では、SNSは店舗外、イネターネット上にバーチャルで行われており、リアルの店舗との接点は薄いといえる。最近、食品スーパーマーケットが本格的に取り組みはじめたネットスーパー、あるいは、生協が以前から取り組んでいる宅配にしても、リアルの店舗との融合はなかなかうまくいっていないといえる。また、SNSの代表格ともいうべき、facebookにしても、google+にしても、リアルの店舗との連動は大きな課題となっており、ここ最近、様々な試みがはじまったに過ぎない。

   したがって、ID-POS分析が深化し、マーチャンダイジングからマーケティングが可能となり、顧客1人1人の購入履歴が商品ごとに把握できるようになってきているにも関わらず、店舗とSNSとの連動が中々うまくはかれず、現時点では、平行線となっており、顧客との接点、そして、コミュケーションがうまくはかれないのが実態といえる。

   そこで、解決方法がないかであるが、そのひとつの可能性が、店舗をSNS化することであろう。逆に、SNSに店舗を出店することも、もちろん考えられるが、これは店舗に実際に来店している顧客をSNSに誘導し、そこで、密なコミュニケーションをとり、結果、店舗の売上げを上げてゆこうということである。実際に、ウォルマートが全米の店舗の1店舗1店舗、全店のfacebookをつくり、現在、試みられているが、これも確かにひとつの方法であろう。ただ、そうするのであれば、先に、店舗をSNS化した方が早いといえ、その方が、ID-POS分析を縦横無尽に活用することができ、店舗そのものの活性化にもつながり、さらに、活性化を超え、店舗そのものが大きく変わってゆき、より、顧客にとって心地よい快適な店舗になってゆくのではないかと思う。

   これまでのPOSデータだけでは、結果、売れた、売れないしか把握できず、もっと売ろう、売り込もうという発想になってしまったといえるが、ID-POS分析では、商品ごとに年間の購入顧客すべての詳細な履歴が把握できるために、少なくともweekly顧客、monthly顧客、yearly顧客の3つに分けて顧客に対してどのように継続購買をしていただくかという発想になり、無理に売り込むことが顧客にとって、けっして快適なことではないことが明らかになる。したがって、自然に顧客が店舗で快適に買い物ができ、気づいたら商品、そして、店舗のファンとなり、yearlyがmonthlyに、monthlyがweeklyになってゆくような、様々な試みがSNSの世界のように、実際の店舗で具現化されることが、ID-POS分析時代の新たな切り口であり、それが結果的に店舗の活性化につながってゆくことになろう。

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