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March 10, 2012

RDS003:菓子パンをPOS分析して見ると、・・

   菓子パンは何といってもその品揃えの多さが特徴である。食品スーパーマーケットの全カテゴリーの中でも最も品揃えの多いカテゴリーであり、RDSのこの1月度の直近データで見ると東北地方800、首都圏735、近畿843種類もある。したがって、その中からいかに売場展開するかがポイントとなる。しかも、金額PI値も極めて高いカテゴリーであり、RDS、約300のカテゴリーの中でも、ベスト3には入り、店舗全体の売上げへの貢献も大きく、食品スーパーマーケットでは最重点カテゴリーといえる。ところが、意外に、このような最重点カテゴリーが現場ではなおざりになっていることが多く、伸びしろは極めて大きく、やればやるほど効果が期待できるカテゴリーでもある。

   菓子パンのマーチャンダイジングの基本は月間250から300SKUを品揃えし、過剰在庫を防ぎ、大胆な品揃えの改廃ができるかどうかが最大のポイントである。単品管理による絞り込みは禁物であり、絞り込めば絞り込むほど縮小均衡となり、数字が落ち込んでしまいかねず、反対に、いかに品揃えを増やせるかが売上げを決めるといえ、通常のマーチャンダイジングとは正反対の戦略となる。

   実際、重点商品ベスト10の金額PI値を見てみると、これを全部足しても、全体の約30%ぐらいにしかならないのが実態であり、残り約70%の品揃えが鍵を握っているといえる。ただ、この約30%の重点商品が疎かになると、それはそれで全体への影響も大きく、この上位10品の最重点商品は絶対に品切れを起こさない対策を徹底することも同時に取り組む必要がある。

   したがって、菓子パンのマーチャンダイジング戦略としては、まずは菓子パンの最重点商品10品をしっかり決め、この商品に関しては絶対に品切れを起こさないように発注を行い、棚割でも定位置管理を行いフェイスも十分にとることが課題である。できれば、POPもつけ、しっかりお客さまにも訴求したいところである。そして、一方で、品揃えの拡大をどうはかるか、ここが最大のポイントであるが、できれば、先に述べたように月間、250から300SKUは欲しいところだ。今回のRDS-POS研究委員会でも各社の月間SKUを見ると、少ないところで100SKU、多くても200SKU強であり、まだまだ十分な品揃えができているとはいえず、今後、課題を残しているといえ、いかにSKUを増やしてゆくかが大きな課題となった。ちなみに、金額PI値も100SKUでは20,000円(1,000人当たり)であるが、200SKUとなると30,000円近い数字となり、格段の違いとなる。
 
   その違いをさらに細かく見てみると、重点商品の差はせいぜい金額PI値1,000円ぐらいの差であり、金額PI値10,000円の差がつくのは重点商品以外の金額PI値である。ここで9,000円の差がついており、明らかに品揃えの差が、金額PI値に跳ね返っていることがわかる。しがたって、各地域月間700から800種類ある菓子パンから、250から300SKUの品揃えを確保できるかが金額PI値の差に直結してくるといえ、このマーチャンダイジングノウハウの確立が課題となる。

   そのためには、いかに品揃えを定期的に変化させる、すなわち、入れ替えられるかがポイントとなる。実際の食品スーパーマーケットの菓子パン売場ではせいぜい100種類から150種類が限界であり、実際に1日の販売量を見ると、このくらいの品揃えが過剰在庫にならず、無理なく回せる品揃えの範囲であるといえる。したがって、月間250から300SKUの品揃えを実現するには、毎週定期的に40から50SKUを新商品と入れ替える必要がある。これをスムースに実現してゆくには、RDSのPOSデータを活用してゆくと無理なく、数字で判断し入れ替えが可能となる。

   たとえば、自店の金額PI値の低い商品をカットし、代わりにRDSの金額PI値の高い商品を導入する。ただし、カットの場合は、まずRDSの金額PI値と比べることがポイントである。RDSで金額PI値が高い場合はまだ売り不足であったり、価格設定にズレがあったりする場合があるからである。そして、その際、さらに、客数PI値の高い、その地域でメジャーな商品を優先していれることにより、地域の中での品揃えとのズレがなくなる。さらに、客数PI値は低いがRDSで金額PI値の高い商品の導入も検討する。これはその地域ではメジャーではないが密かに顧客からの支持が高い商品であるので、自店で扱っても売上げが上がる可能性が高いからである。

   このようにRDSデータがあれば、菓子パンのマーチャンダイジングの最大の課題、品揃えの確保、入れ替えはMD評価表から一目同然となり、数字で判断することができ、誰でもコツさえつかめば、スムースに菓子パンの品揃えが拡大してゆく。目標の月間250から300SKUの品揃えも可能となり、結果、菓子パンも自然に活性化されてゆき、マーチャンダイジングノウハウができ上がるといえる。菓子パンはその意味で、誰でもRDSのMD評価表を使えば、最高のマーチャンダイジングノウハウを修得できるといえ、POSデータを通じたマーチャンダイジングの改善を図る上において最初に取り組んで欲しいカテゴリーである。できれば、店舗の全員が菓子パンのマーチャンダイジングを体感し、マーチャンダイジングのいろはを修得して欲しいところである。

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