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March 20, 2012

RDS005:牛乳をPOS分析して見ると、・・

   牛乳は食品スーパーマーケットの中で根幹のカテゴリーであり、このカテゴリーを店舗のどこに置くかにより客導線を変えてしまうくらいの大きな影響力がある。PI値が30%前後と極めて高く、RDSの約300のカテゴリーの中でもトップクラスであり、したがって、入店客数の30%近くが、牛乳の場所に集まる訳であり、慎重に販売場所を決める必要がある。日配のレイアウトを組む時も、PI値から考えれば、まずは牛乳であり、この牛乳を決めて次のカテゴリーの配置を検討することになる。

   さて、牛乳のマーチャンダイジングであるが、これまで取り上げたRDSのマーチャンダイジングの中では、菓子パンのマーチャンダイジングと対極のカテゴリーといえる。上位たった3品で70%から80%の売上構成比となり、この3品の重点管理が何といって、も最大のテーマとなる。しかも、No.1の商品は地元ブランドの場合がほとんどであり、この1品で金額PI値20,000円(1人当たり20円)、平均単価が200円とすれば、PI値は10%となり、すごい商品が存在する。PI値10%は食品スーパーマーケット約10,000品の中にも数品しか存在せず、PI値の極限の商品のひとつといえる。

   ちなみに、食品スーパーマーケットではPI値1%の水準でも約200品ぐらいしか存在しないので、PI値10%がいかに高い数字であるかがわかる。したがって、この商品はまずは品切れをいかに防ぐか、多少過剰在庫になろうがまずは、徹底的な品切れ管理が課題となる。これはもう担当者だけに任せておくだけでなく、店長管理といってもよく、従業員全員で常に目を配りながら、あぶなくなったら、誰かがフォローする体制をつくることが必要である。

   一般にPI値の高い商品の発注であるが、食品スーパーマーケットの平均的な客数は約2,000人であるので、PI値10%の場合は客数2,000人×PI値10%=200本の牛乳が販売されることになる。1フェイス奥行、かりに5本とすると、200本/5本=40フェイスとなる。したがって、当然1回では陳列できないので、2回転で20フェイス、それでもスペースが十分にとれないので、2段積み、3段積みとなる。また、当然ぴったりの発注では品切れを起こす可能性が高く安全在庫、いわゆる標準偏差を用いて120%から130%ぐらいの発注となるので、これを毎日回し、時々特売が入るなどするため、大変な作業となり、結果、品切れが起こったり、逆に過剰在庫となったりする。素人ではできる技ではなく、それだけ、牛乳はこれひとつとっても重要な商品といえる。

   また、牛乳は地方色が極めて強いカテゴリーではあるが、NBも存在する。RDSでは、雄一、客数PI値100%(導入率)の商品があり、これが明治おいしい牛乳である。びくりである。それ以外でも、客数PI値100%には届かないが、70%から80%ぐらいの森永おいしい牛乳、メグミルクなど大手ブランドがあるが、東北、首都圏、近畿ともに客数PI値100%は、この明治おいしい牛乳ぐらいであり、日配食品全体の中でも稀な商品といえる。しかも、金額PI値も高く、いずれの地区でもベスト5には入る商品であり、牛乳の重点商品の1品としてその地位を獲得している。

   特に、この明治おいしい牛乳は、ID-POS分析を実施すると独特なポジショニングをもっており、地元のNo.1の牛乳や特売となる牛乳等にもほとんど影響されず、独自の顧客を開拓しており、実に興味深い商品でもある。また、500mlも同様にポジションニングができており、1000mlとも棲み分けがはっきりしており、マーチャンダイジングではこれをいかに考慮し、牛乳全体の棚割りをつくるかがポイントとなる。

   また、牛乳は上位3品で売上げの70%から80%となるが、それ以外の商品をID-POS分析すると、下位商品にロイヤルカスタマーの支持の高い商品が多く見出すことができ、いかにこだわりの牛乳、さらに、200mlの小容量まで幅広く品揃えするかがポイントといえる。牛乳全体の売上げには大きな貢献はなくとも、その購入顧客がロイヤルカスタマーであることが多く、これらの商品をないがしろにすると、店舗の顧客、特にロイヤルカスタマーの店舗全体の支持を失いかねず、品揃えも重用な課題である。今回のRDS研究会の参加メンバーの牛乳のSKUはおよそ20SKUであるので、重点商品の強化だけでなく、残り20品までの品揃えを慎重に選定し、しっかり管理してゆくことが牛乳のマーチャンダイジングのポイントといえる。

   このように、牛乳は菓子パンと対極のマーチャンダイジング、品揃えも絞られ、特に、上位3品で70%から80%も売上構成比があり、この3品をまずは絶対に品切れを起こさず、管理できるかがポイントとなる。そして、これに加え、NB、ナショナルブランドも重点商品として加え、さらに、残り約10数SKUを慎重に選定することが課題といえる。菓子パンのマーチャンダイジング、そして、牛乳のマーチャンダイジング、この双方がマスターできれば、ほぼ、マーチャンダイジングの基礎を修得できたも同然、是非、この2つのマーチャンダイジングは体験し、マーチャンダイジングの真髄を身に着けて欲しいところだ。

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