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May 12, 2014

トヨタ、金融セグメントの2014年3月本決算を見る!

CF関連:キャッシュの配分:
・・営業活動によるキャッシュ・フロー:4,692.62 億円(昨年6,670.77億円)
投資活動によるキャッシュ・フロー:△1兆9,109.14億円(407.21%:昨年△1兆7,582.38億円)
  →金融債権の増加:△20兆5,985.21億円(昨年△16兆8,776.78億円)
  →金融債権の回収及び売却:19兆6,124.56億円(昨年15兆7,846.81億円)
  →賃貸資産の購入 :△ 1兆6,111.55億円(昨年△9,905.21億円)
・財務活動によるキャッシュ・フロー:1兆4,148.43億円(昨年 1兆623.34億円)
・現金及び現金同等物の増減額(△は減少):184.22億円 (昨年363.24 億円)

B/S関連:キャッシュの蓄積
・総資産:41兆4,374.73億円
・自己資本比率:34.91%(昨年34.23%)
・現金及び預金:6,293.10億円(総資産比 1.51%)
・金融債権<純額>:5兆6,289.34億円(総資産比 13.58%)
・長期金融債権<純額>:8兆1,022.94億円(総資産比 19.55%)
・有利子負債:15兆5,294.59億円(総資産比 37.47%)

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:1兆4,210.47億円(21.38%)、営業利益:2,948.91億円(△6.63%)、当期純利益:1,956.98億円(△1.32%)
・売上原価:59.17%(昨年54.09%):+5.08、売上総利益:40.83%(昨年45.91%):-5.08
・販売費及び一般管理費 :20.07%(昨年18.92%):+1.15
・営業利益:20.76%(昨年26.99%):-6.23

トヨタ自動車、金融セグメントのコメント:
・金融事業:
・売上高は1兆4,210億円と、前連結会計年度に比べて2,503億円 (21.4%) の増収となりましたが、営業利益は2,948億円と、前連結会計年度に比べて209億円 (6.6%) の減益となりました。営業利益の減益は、販売金融子会社において、金利スワップ取引などの時価評価による評価損が計上されたことなどによるものです。

PI研のコメント:
・トヨタ自動車の金融セグメントのみの2014年3月期の本決算です。トヨタ自動車は自動車の販売会社ですが、自動車は価格が高額ですので、現金で購入する顧客は少なく、ローンで購入することになります。結果、金融とは切ってもきれない関係となり、必然的に金融業を事業の中に組み入れてゆくのことになります。小売業でも、セブン&アイH、イオン等も金融業を事業の中に組み込んでおり、金融業は様々な企業にとって、重要な部門となりつつあります。さて、トヨタ自動車の金融セグメントですが、売上高は1兆円を超えています。金融債権<純額>は5兆6,289.34億円(総資産比 13.58%)、さらに、長期金融債権<純額>は8兆1,022.94億円(総資産比 19.55%)ですので、合計13兆円強、いかに巨大かがわかります。これだけの保証ができて、はじめてトヨタの車が売れるわけであり、この時点で、中長期に渡る顧客との関係ができあがっているわけです。その間、様々な顧客接点を通じて、顧客とのコミュニケーションをはかり、顧客との強い絆をつくることができるわけですから、見方を変えれば、強力なCRMの手段ともいえます。商品と顧客との関係だけでなく、商品購入後も中長期に渡り顧客との関係を築き、しかも、リピートにもほぼ確実につながるわけですので、最高のマーケティングの武器ともいえます。残念ながら、今期は原価、経費ともに上昇、ダブルで利益を圧迫し、営業利益は減益でしたが、金額は2,948.91億円(△6.63%)と、約3000億円であり、充分にトヨタ自動車本体に貢献しているといえます。顧客との関係を強力に築く役割を担うだけでなく、営業利益にも貢献しており、コストセンターでないところもすごいと思います。マーケティングはコストでなく、収入をも生み出すといえ、これが金融業の独特な役割といえます。

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