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July 27, 2015

神戸物産、異常な株価、投資家注目、13,100円!

神戸物産、2015年5月、本決算、6/11
・https://www.kobebussan.co.jp/
・https://www.kobebussan.co.jp/upload/ir/IRNews/419/419_20150611.pdf

CF関連:キャッシュの配分:
・営業活動によるキャッシュ・フロー:37.27億円(昨年52.04億円)
・投資活動によるキャッシュ・フロー:△41.45億円(111.21%:昨年△45.19億円)
  →有形固定資産の取得による支出 :△50.19億円(△36.90億円)
・財務活動によるキャッシュ・フロー:200.66億円(昨年82.93億円)
  →長期借入れによる収入:208.00億円(昨年85.30億円)
・現金及び現金同等物の増減額(△は減少):206.99億円(昨年92.29億円)

B/S関連:キャッシュの蓄積
・総資産: 1,324.32億円
・自己資本比率: 14.0%(昨年 17.7%)
・現金及び預金:644.54億円(総資産比 48.66%)
・有利子負債:790.19億円(総資産比 59.66%)
・買掛金:159.84億円(総資産比 12.06%)
・利益剰余金 :155.40億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:1,114.62億円(6.0%)、営業利益:31.17億円(48.7%)
・経常利益:47.57億円(98.0%)、当期純利益:23.65億円(262.8%)
・原価:85.34%(昨年 84.92%):+0.42、売上総利益:14.66%(昨年 15.08%):+0.42
・経費:11.85%(昨年 13.07%):-1.22
・営業利益:2.81%(昨年 2.01%):+0.80

神戸物産のコメント:
・当社グループは「六次産業『真』の製販一体」というグループ目標のもと、積極的なM&Aを実行し、神戸物産グループ全体の競争力を強化してまいりました。また、消費増税後のお客様のニーズを素早く捉えた施策を実施し、高品質で魅力のある商品をベストプライスで提供してまいりました。
・業務スーパー事業:
・当第2四半期連結累計期間の業務スーパー事業における出店状況は、20店舗の出店、9店舗の退店、純増11店舗の結果、総店舗数は696店舗となりました。
・新規出店の内訳といたしましては、直轄エリア12店舗、地方エリア8店舗であります。出店に関しましては関東エリアへの出店を中心に新規出店を進めると同時に、営業年数が長くなり老朽化してきた店舗の移転等を積極的にFCオーナーに勧めております。
・また、既存店舗の活性化、顧客ニーズに対応したPB商品の開発、及び自社輸入商品の増強等、多角的な販売施策を講じ、リピーター及び新規顧客の獲得に努めてまいりました。
・この結果、業務スーパー事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は929億48百万円(前年同期比7.2%増)となりました。

神戸物産の株価:株価異常値、13,100円!
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=3038.T
・自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ:7/21
・https://www.kobebussan.co.jp/upload/ir/IRNews/422/422_20150701_002.pdf
・当社は、平成 27 年 7 月 21 日開催の取締役会において、会社法第 165 条第 3 項の規定により読み替えて適用される同法第 156 条の規定に基づく、自己株式を取得することを決議いたしましたのでお知らせいたします。
取得に係る事項の内容:
  (1) 取得する株式の種類 当社普通株式
  (2) 取得する株式の総数 100 万株(上限)(発行済株式総数に対する割合 5.84%)
  (3) 株式の取得価格の総額 100 億円(上限)

PI研のコメント:
・神戸物産の株価が異常値です。7/17、とうとう1万円の大台を超え、7/24には13100円となり、6月には約5000円前後で推移しいた株価ですが、明らかに加熱気味、投資家が殺到しています。さらに、7/21には自社株買い、約100万株、約100億円が公表されましたので、株価の上昇につながる材料が追加され、今後、株価がどこで落ち着くか予想がつかない状況といえます。神戸物産の最新の決算、6/11に公表された中間決算を見ると、本業の業務スーパーは、総店舗数は696店舗の内、純増11店舗ですので、成長は鈍化していますので、ここに注目が集まっているわけではないといえます。また、自己資本比率も14.0%と昨年の17.7%よりも悪化、その要因は財務キャッシュフローを見ると、長期借入れによる収入が208.00億円、昨年も85.30億円ですので、ここで多額の資金調達を負債で補っていることによります。したがって、財務状況も改善されているわけでありません。なのに、投資家の注目が集まる要因は、この調達した多額の資金の活用用途であると思われます。恐らく、既存の事業強化としては、「六次産業『真』の製販一体」というグループ目標のもと、積極的なM&A」とコメントしているように、収益性の改善につながるといえます。さらに、新規事業として、「メガソーラー発電は、平成27年3月に北海道平取町で新たに1カ所稼働を開始し、平成27年4月末現在、北海道で4か所、兵庫県で4か所、福岡県で5か所の計13か所で15.6MWの発電を開始」とのことですので、この期待にあると思われます。また、本業は確かに国内は成長が鈍化していますが、今後は海外、中国、東南アジアなどへの新規出店が期待できますので、これが新たな成長につながるのではないかという期待があるのではないかと思います。神戸物産、今後、調達した豊富なキャッシュをもとに、これらの方向を含め、どのような経営戦略を打ち出すのか、注目です。

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