カルビー、松本会長に聞く、成長戦略を語る!
競争力作り市場を大きく、カルビー会長、松本晃さん
・日経MJ:2015年7月20日
・記事抜粋:
・朝食で成長、新たに500億円:
・好調な業績が続くカルビー。立役者は2009年に外資系企業から招かれた松本晃会長だ。11年に懸案の上場を果たし、6期連続最高益を更新中。グラノーラシリーズもヒット商品に育てた。松本会長は「競争しないと市場は大きくならない。成長したくないならいいが、僕にはそんなセンスはない」と言い切る。各社が躍起ととなっている値上げにも否定的。快進撃を支えるのは業界の常識にあえて染まらない松本流経営だ。
・まだ1日1億円しか売れていない。まだまだ小さいですね。
・おいしくて時短であれば、第3の朝食に育ってもおかしくないと考えました。
・「本気で売れ」拡販体制構築:
・別会社に任せて売る気がなかった。
・フルグラを拡販する「100億円プロジェクト」を立ち上げました。
・米国のシリアル市場は1.3兆円、日本は250億円だった。・・市場は1000億円にはなります。
・日本の国内スナック市場がこれから大きな伸びが見込めないこと。それでも国内市場を伸ばす必要がある。・・秋には成型ポテトチップスに参入します。
・日本企業の特色ですが、僕は弱点だと思う。業界で戦わないのです。・・僕はそんなセンスは全くない。攻めてみんな取れと。・・そうすることで活性化し、市場は大きくなるのです。
・買収・値上げ各社と一線:
・スナックではポテトチップスのシェアが77%。小麦スナックのシェアは56%。コーンは22%と強くないが、1位。
次の成長シナリオは朝食です。グラノーラを含むシリアルで500億円はいけます。
カルビーの2015年3月期、本決算
・http://www.calbee.co.jp/ir/pdf/2015/financial_20150512.pdf
・売上高:2,221.50億円(11.1%)、営業利益:241.83億円(22.6%)
・シリアル食品の「フルグラ」の売上高が大きく伸長し、288.30億円(全連結会計年度比21.3%増)となりました。「フルグラ」はシリアル食品市場を牽引するトップシェア製品として急成長を続けています。
カルビーの株価:
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=2229.T
PI研のコメント:
・7/20の日経MJでカルビーの会長、松本晃氏のインタビュー記事が掲載されました。前期決算も2桁の増収増益、今期も好調な決算が予想され、投資家からも注目を集め、株価も好調と、絶好調といえます。その好調な業績を支えるキーマン、松本氏へのインタビューであり、興味深い内容です。その最大のポイントは成熟市場となった国内スナック業界の中で、さらに成長を目指す戦略を語っているところです。企業経営=成長戦略との強い信念が感じられ、しかも、それを現実にしている凄さがあります。特に、フルグラについては、これまで別会社に任せていた販売戦略を自社で新たにプロジェクトを立ち上げ、本気で拡販した結果、自社の商品の売上げだけでなく、市場全体のパイまで拡大したとのことで、理想的な成長戦略が実現されているといえます。そして、次の成長戦略として、この秋に、他社の強い成型ポテトチップスへの参入を表明しており、業界慣習を打ち破ることもいとわないとのことです。成長戦略とは外部にあるのではなく、自社、内部の問題であり、既存の成熟市場も取り組み方によっては、成長市場に変化することもあることが実証された事例のひとつといえます。それにしても、フルグラ、どこまでスナック市場を変革してゆくのか、今期も、さらに高い成長が期待できそうです。
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