コスモス薬品、中部地方へ新規出店、新たなドミナントへ!
コスモス薬品、九州以外の出店拡大、中部地方へ進出
・日経MJ:7/17
・九州地盤でドラックストア大手のコスモス薬品は今期、中部地方へ初めて進出する。これまでも関西地方へ出店し東進を続けてきたが、中部に新たに5店オープンし、今後も出店を加速させる方針だ。手ごろな価格の商品を展開し、ファミリー層などの幅広い需要を取り込む。価格競争力を持つ同社の進出で、店舗間競争が一段と激しくなりそうだ。
・東進を続けるのは地盤の九州で店舗数が飽和状態に近づいているからだ。同社は九州全域で400店舗が最大店舗数とみていたが、既に440店の店舗を抱える。前期の九州地方の既存店の売上高は1.8%減で、一方、関西では同10%増だった。九州の店舗では近くの店同士が客を取り合うケースがあり、今後は関西と中部地方での出店を強化し成長を目指す。
コスモス薬品の経営方針:
・2015年5月本決算、決算短信より
・中長期的な会社の経営戦略:
・流通小売業は、比較的大きな商圏を設定して規模の最大化を進めている企業が多い中で、当社では商圏人口1万人をターゲットとした店舗展開を行っております。自社競合を厭わずに自ら商圏を分割し、その小さな商圏内にお住まいの消費者にとって、日々の生活において最も便利な買い物の拠点となる店づくりを進めてまいります。
・当社のビジネスモデルは、日常生活の消耗品を主とした商品構成とし、来店頻度と買上点数を同時に追求したものであるため、商圏を小さく設定でき、出店候補地に窮することなく多店舗展開が可能です。今後このビジネスモデルの精度を更に高めながら、消耗品の販売市場において限定商圏における高密度占有率の獲得に力を注いでまいります。
・なお、当面の出店政策としては、当社が地盤としている九州地区の深耕を進めると同時に、中部・関西・中国・四国地区への出店を進めてまいります。まずは西日本で圧倒的なシェア獲得を目指し、そして徐々に出店エリアを拡大してまいります。
PI研のコメント:
・日経新聞が7/17、コスモス薬品が中部地方へ新規出店との記事を掲載しました。コスモス薬品は九州が地盤のドラックストアですが、ここ数年で中国、四国、そして、最近では関西地方へもドミナントを広げています。そして、この記事が示すように、次のドミナント地区は中部地方とのことです。コスモス薬品は「商圏人口1万人をターゲットとした店舗展開」が基本であり、この計算では「九州全域で400店舗が最大店舗数」とのことですが、「既に440店の店舗を抱える、・・」とのことで、実際、伸び率も「前期の九州地方の既存店の売上高は1.8%減」と伸び悩んでいたとのことです。したがって、九州でのドミナント展開はほぼ終了といえ、さらに成長戦略を推し進めるには、現在勢力圏を拡大している中国、四国、関西に加え、将来への布石も必須の状況にあったといえます。その中での中部地方への新規出店表明ですので、今後、西日本からいよいよ東日本が新たなドミナント地区へと、コスモス薬品の戦略転換が起こったといえます。現在、店舗数は656店舗ですので、九州での状況を見ていると、中部地区でも500店舗増は可能と思われます。コスモス薬品はドラックストアですが、中身は食品スーパーのグロサリーを幅広く品揃えし、経費比率15%を切るローコストでEDLP戦略を推し進め、「消耗品の販売市場において限定商圏における高密度占有率の獲得、・・」を方針としています。したがって、ドラックストアはもちろん、食品スーパー、コンビニ、ホームセンター等あらゆる消耗品を扱う業態に価格競争をしかけ、すべて競合となる独特な小売業といえます。今後、関西地方に加え、中部地方の既存の小売業がどう対応するのか、消耗品市場の激しい競争の行方に注目です。
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