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August 27, 2015

食品スーパー、ID付POSデータの活用事例を見る!

ID付きPOS データの活用事例:
・パーソナルデータの地域での活用に関する調査研究事業:
・経済産業省:平成26年度
・我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備事業報告書
・http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2015fy/000579.pdf

委員 A の活用事例:
I・D付きPOS データを利用した分析事例が紹介された。
・催事の際にどのような商品を店頭展開するべきかを、同時購買分析を通じて検討している。例えばひな祭りの時期に蛤と一緒に売れている商品など、商品間の関連性を検証するために ID 付き POS データを活用している。
・具体的には、食品に占める売上構成比とリフト値を乗じた値を自社内の指標として利用している。また、新商品の分析にも同じデータを利用している。POS データでも新商品の動きをつかむことができるが、ID 付き POS データを使うことによってどのような顧客層に需要があるかを把握することができる。
・他にも商圏分析や売価設定などでこのデータを活用している。基本的に社外に広くデータを開示することはないが、取引先のメーカーには POS データを開示することがある。これは、商品カテゴリーごとに 1 社のメーカーを選び、カテゴリーの活性化策を提案してもらう取組みである。ID 付き POS データについては社外に出さず、社内だけで活用している。

委員 B の活用事例:
・ID付きPOS データを用いて店舗の活性化を行った実証実験の事例が紹介された。
・分析対象店舗の現状を ID 付き POS データによって把握した後に、同時購買の促進、販売注力商品の絞り込み、自社ネット通販サイトへの誘導などを行ったことにより、販売実績の向上を達成している。また、店舗の会員 ID と宅配サービスの会員 ID を結合することにより、複数の業態がどのように使い分けられているかを分析している。
・データの活用に向けて、社内の様々な部署でデータ分析が可能なように教育をしている。分析と売場改善の事例を作り、現場の担当者にどのような成果が出るかを見せてイメージをわかせることによって、データ活用を促している。
・また、データ分析でどの程度の作業をするかの基準作りを進めている。このような分析ができることによってマーチャンダイジングが改善されれば、将来は販売促進費が不要になると見込んでいる。
・課題は自社店舗に来店していない非顧客にある。自社にあまり来ていない世代がいることは分かっているが、データがないため詳細な分析ができない。そのためのデータプラットフォームを求めている。

委員 C の活用事例:
・データを用いたカテゴリーマネジメントの事例が紹介された。
・店舗の特徴を整理した後に商品カテゴリー単位でデータを分析し、施策を行って効果検証をするという PDCA サイクルを確立している。このプロセスの中ではデータ分析が必須であり、そのためのデータ基盤が求められる。また、このプロセスはデータ分析と現場施策の繰り返しであり、いかに現場での行動につなげるかが重要である。
・現在の課題は、商品のカテゴリー分類にある。カテゴリー分類がメーカーや卸売業と異なっており、データを用いて作成した合理的な分類に共通化したい。現在は商品分類と売場での分類も異なっており、この点も解決する必要がある。基本的にはデータを用いて顧客目線の分類にしたいという狙いがある。

PI研のコメント:
・経済産業省が公開した「パーソナルデータの地域での活用に関する調査研究事業」の報告書に取り上げられた食品スーパーにおけるID付POSデータの3つの活用事例です。委員Aは分析事例、委員Bは実証実験事例、委員Cはカテゴリーマネジメントの事例を取り上げています。興味深いのは委員A、委員Bで取り上げられている基本指標が同時購買である点です。また、委員Bではリフト値も取り上げれていますが、これも恐らく同時購買と思われます。同時購買は本来ID付POS分析でなくとも、POS分析でも可能であり、しかも、商品視点とならざるをえず、ややもったいないといえます。ID付POS分析をするのであれば、先に期間、しかも、長期間での併買をもとに、顧客視点で商品どうしの相互送客を増やし、そこから同時併買へもってゆき、商品視点を入れた方が活用用途が広がると思います。また、3事例とも、マーチャンダイジング視点であり、マーケティング視点が十分に取り入れられていないのも、もったいないと思います。ただ、ID付POS分析の活用はまだまだはじまったはじまったばかりであり、これまでPOS分析で取り組んきたマーチャンダイジングを補完することが最初のステップともいえます。是非、この事業では、税金をつかって研究開発に入るわけですので、次のステップで、マーケティングへの本格展開へID付POS分析を活かして欲しいと思います。

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4.eラーンング:
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