軽減税率とID-POS分析、その3!
還付に限度額、年4000円超 消費税10%時:
・日本経済新聞:9/8
・http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20150908&ng=DGKKASFS08H2Z_Y5A900C1MM0000
・記事抜粋:
・消費税率を10%に引き上げる2017年度に導入する新たな負担軽減制度の政府案が8日明らかになった。対象は酒を除くすべての飲食料品で、外食も含む。消費税10%分を支払った後に2%分が還付されるが、還付額に上限を設ける。上限は1人あたり年4000円かそれを超える水準で検討する。所得制限を設けるかどうかは与党の意向を踏まえて年末までに決める。
・財務省は10日、与党が開く税制協議会の場に政府案「日本型軽減税率制度」を示す。還付額の上限はすべての国民に対して年4000円か、それを超す水準を想定している。4000円の場合、酒を除く飲食料品の購入額が年20万円程度まで負担軽減制度の適用を受けられる計算だ。消費額は高所得者ほど多い傾向があり、低所得者の方が恩恵が大きいとみている。
消費税10%時の還付金額、1年間で上限4000円を検討 多いの少ないの?
・The Huffington Post:9/8
・http://www.huffingtonpost.jp/2015/09/08/consumption-tax_n_8101488.html?ncid=fcbklnkjphpmg00000001
・記事抜粋:
・還付金額の上限について、NNNニュースや日経新聞が「1人あたり年4000円か、それを超える水準」などと報じている。この4000円という数字は20万円の買い物をした場合の2%にあたるのだが、この金額は多いのか、少ないのか。
例えば、農林水産省の「食料・農業・農村白書」によると、2014年の1人あたりの食料消費支出の実質額は月額2万2319円だった。単純に12倍すると26万7828円となる。
・この金額の2%分は5357円にあたる。もし還付金の上限が年間4000円で決定されると、食料消費支出にかかる消費税額の約4分の1は還付されない計算となる。
PI研のコメント:
・日経新聞9/8の夕刊、1面で、軽減税率の興味深い記事が掲載されました。見出しは、「還付に限度額、年4000円超 消費税10%時」であり、還付金の上限が4000円ぐらいに設定されるとのことです。The Huffington Postでも同日、同様な記事が配信されましたが、その中では「農林水産省の「食料・農業・農村白書」によると、2014年の1人あたりの食料消費支出の実質額は月額2万2319円」であるとし、これで計算すると、「消費税額の約4分の1は還付されない計算」とのことです。ちなみに食品スーパーでは、一般的に単純平均では10万円/年ぐらいであり、20万円は全体の2/3ぐらいとなります。したがって、約1/3の顧客は、還元率2%では4000円以下の還元となりますが、実際の還元率は0.5%から1.0%ですので、1.0%で年間40万円の購入、0.5%だと、年間80万円の購入となります。したがって、0.5%還元の食品スーパーではS顧客でも対象者はほとんどいず、1.0%還元で、S顧客のみとなるのが、実態かと思います。結果、軽減税率の上限を4000円にしても、食品スーパーよりもはるかに対象者が多くなりますので、依然として、マイナンバーカードの優位性はゆるがないといえます。マイナンバーカードにかなう食品スーパーのポイントカードはどうもなさそうですね。2017年4月、すごいカードが登場しそうです。
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