テスコ、韓国事業を売却、次はダンハンビー?
英テスコ、韓国事業売却でMBKと合意 7000億円強:
・http://jp.wsj.com/articles/SB10967160243142334065304581218233099994712
・THE WALL STREET JOURNAL:
・記事抜粋:
・英スーパーマーケット最大手のテスコは7日、韓国部門の「ホームプラス」をアジアの未公開株(PE)投資会社MBKパートナーズ率いる投資コンソーシアムに60億ドル(7100億円)強で売却することを認めた。テスコは再建に向けた資金を確保する。
・テスコは、今回の売却で同社の負債が217億ポンドから175億ポンドへ42億ポンド減少するとしている。売却は株主や当局の承認が前提となる。
・ホームプラスは韓国で1075店舗を展開しており、2015年2月期の売上高は9兆3000億ウォン(約9200億円)だった。MBK率いる投資コンソーシアムにはカナダ年金制度投資委員会(CPPIB)やシンガポールの国営投資会社テマセク・ホールディングスが参加している。
MBKパートナーズが韓国2位の大型スーパー「ホームプラス」買収:
・http://japan.hani.co.kr/arti/economy/21863.html
・the hankyoreh
・記事抜粋:
・韓国最大の私募投資ファンドであるMBKパートナーズが7日、英国テスコからホームプラス株式100%を買収する契約を締結した。買収後に再販売して利益を出すことが目的の私募ファンドがホームプラスを買収したことにより、今後再売却がなされると見られる。
・ホームプラスは韓国内2位の大型スーパーで、2014年基準(1円=9ウォン)で売上8兆6千億ウォン、営業利益は7880億ウォンだ。MBKはこの日報道資料を出し「買収額は7兆2千億ウォン(約60億ドル)であり、そのうち株式譲受金額は5兆8千億ウォン(49億ドル)」と明らかにした。 残りは借入金(1兆4千億ウォン)を抱え込む方式だ。テスコが1999年に韓国に進出した以後、ホームプラスに投資した金額は合計8113億ウォン(買収した会社債などを含めれば合計2兆8千億ウォン台と推定)だ。 16年間で株式売却差益だけで5兆ウォンに達する。テスコは16年間にホームプラス会社債(1兆5千億ウォン)に対する利子収益と配当、“テスコ”ブランドの使用ロイヤリティー(最近5年間で918億ウォン)等の名目ですでに投資元金に近い資金を回収したと言われている。 そのために、いわゆる「食い逃げ」論議が起きるものと見られる。
・ホームプラスは140の大型売場、375の中規模スーパー(ホームプラス・エクスプレス)、327のコンビニを保有している。今後MBKの投資金回収出口戦略は分割売却になると予想されている。 地域店舗を「セール・アンド・リースバック」(店舗売却後に再賃貸)方式で流動化させ、現金を確保した後に戦略的投資家(主に韓国国内の大型流通企業)に売る方式が有力だ。
PI研のコメント:
・テスコが9/7、「国部門の「ホームプラス」をアジアの未公開株(PE)投資会社MBKパートナーズ率いる投資コンソーシアムに60億ドル(7100億円)強で売却」とのことです。これで中国、韓国から撤退、マレーシアも撤退の方向ですので、テスコのアジア戦略は大きく後退することになります。今回の韓国、ホームプラスの売却は、本来、ダンハンビーの売却とセットで約1兆円の資金調達が目的でしたが、肝心のダンハンビーの売却がクローガーとの決別により、資産価値がさがり、遅れています。結果、韓国事業の売却が先に進んだ格好です。テスコこれで、多額の資金を調達し、経営基盤の強化に入る足がかりを得たといえます。ホームプラスの今後ですが、ファンドの買収ですので、いずれ、再売却は必至、切り売りの可能性は高く、日本の企業の購入もありそうです。これで残るテスコの資産売却は、ダンハンビーに絞られたといえ、いつ、そのニュースが流れるか気になるところです。
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