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February 28, 2016

大塚家具、2015年12月度、落ち着いた本決算、増収増益!

大塚家具、2015年12月、本決算、2/12
・http://www.idc-otsuka.jp/
・http://www.idc-otsuka.jp/company/ir/tanshin/h-28/h28-2-12_1.pdf
・朝日新聞:2/15
・大塚家具が上げ幅拡大、今期増収増益予想と自社株買いを好感
ジャスダックの大塚家具(8186)が4営業日ぶり反発。序盤に比べて上げ幅を広げ、10時54分に前週末比193円(17.3%)高の1308円まで上昇した。12日引け後に発表した今2016年12月期の増収増益見通しと自己株式の取得計画が材料視された。

CF関連:キャッシュの配分:
・営業活動によるキャッシュ・フロー:2.69億円(昨年7.63億円)
・投資活動によるキャッシュ・フロー:△0.75億円(昨年40.66億円)
  ⇒有形固定資産の取得による支出 :△0.57億円(昨年 △5.01億円)
  ⇒投資有価証券の取得による収入:0.00億円(昨年47.50億円)
・財務活動によるキャッシュ・フロー:△7.41億円(昨年 △7.42億円)
・現金及び現金同等物の増減額(△は減少):△5.47億円(昨年40.88億円)

B/S関連:キャッシュの蓄積
・総資産:457.12億円
・自己資本比率:75.4%(昨年 74.2%)
・現金及び預金:109.71億円(総資産比 24.00%)
・有利子負債:0.00億円(総資産比 0.00%)
・買掛金:22.92億円(総資産比 5.01%)
・利益剰余金 :276.08億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:580.04億円(4.5%)、営業利益:4.37億円( %)
・経常利益:6.33億円(  %)、当期純利益: 3.59億円(△24.1%)
・原価:46.85%(昨年 44.87%):+1.98、売上総利益:53.15%(昨年 55.13%):-1.98
・経費:52.40%(昨年 55.85%):+3.45
・営業利益:0.75%(昨年 -1.47%):+2.22

大塚家具のコメント:
・当社では、第1四半期におきましては、積極的な広告宣伝と店舗における受付・接客の強化を行いました。第2四半期以降は、中期経営計画に則ったビジネスモデルの再構築に向けた営業・マーケティング活動を行いました。4月より実施している店舗リニューアルでは、受付スペースを縮小し、お客さま単独で見てもわかりやすいライフスタイル提案型のオープンな店作りに着手しました。10月には、閉鎖的なイメージからの脱却とインテリアを通じて幸せを共に創る「パートナー」であり続けることを目指し、従来の「価格のための会員制」から、お客さまとの継続的な関係を築く「IDCパートナーズ」へと移行しました。11月には、展示商品構成を見直し、一から売り場を作り直して「新しいOTSUKA」に生まれ変わるため、約50日間に亘り「全館全品売りつくし」を実施しました。
・上期におきましては、第1四半期に実施した施策の効果が想定を下回り、さらに当社の大株主より株主提案が出されたことに関連する報道が過熱したことで、全店的に買い控えが生じ、減収となりましたが、4月中旬より約3週間に亘り開催した大感謝フェアが想定以上の好評を博したことで第1四半期の売上の不足を解消し、第2四半期累計期間は増収となりました。下期におきましては、新たな営業体制の定着は未だ途上にあるものの、店舗リニューアルやそれを推進するための全館全品売りつくし等各種施策に取り組み、通期では増収となりました。
・次期の見通し:
・平成28年12月期におきましては、当社の得意分野である新築需要に加え重要性を増している買い替え・単品買い需要取り込みに注力し、その実現に向けた店舗リニューアルをはじめ、広告活動・商品開発・販売諸施策や、法人需要の取り込みに向けたコントラクト営業部門・外商部門の強化に取り組んでまいります。また、インフラ面では、店舗網構築に向けた取り組みを推進してまいります。
・中長期的な会社の経営戦略:
・中長期的な会社の経営戦略中期経営計画(平成27年~平成29年)では、「ビジネスモデルの変革」、「積極的な株主還元」、「開かれたガバナンス」を骨子とし、「衣」「食」市場の成熟に伴い、次の成長市場となり得る「住」市場において、「住まうこと」に必要な全てを提供する企業を目指します。創業以来培ってきた事業基盤を生かし、既存店改革や新規出店、リユース事業やBtoB事業の強化など各種施策に取り組み、中価格帯への顧客の呼び戻しや買い替え・単品買い需要の掘り起こし、ホテルや高齢者施設等の法人需要の取り込みなどを推進してまいります。以上の経営戦略に適した店舗網・流通システム・情報システムなどの各種インフラ整備も進めてまいります。

大塚家具の株価:
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=8186.T

PI研のコメント:
・大塚家具が2/12、2015年度12月期の本決算を公表しました。第1四半期は「当社の大株主より株主提案が出されたことに関連する報道が過熱、・・」と、喧しい時期を経ての注目の本決算です。結果は増収増益、特に、昨年は営業利益が赤字であっただけに、堅調な決算となりました。それにしても、自己資本比率は75.4%、有利子負債は0.00、現金及び預金も109.71億円と、健全な財務状況であり、結果も落ち着いた決算といえます。特に、今期は原価の上昇はみられましたが、それを大きく上回る経費の削減が寄与し、利益を押し上げており、これが黒字転換をもたらしたといえます。やや気になるのは、健全な財務であるにもかかわらず、投資キャッシュフローが△0.75億円と控え、大半のキャッシュを財務キャッシュフローに配分していることです。今期は攻めよりも、守りに徹したといえ、成長戦略は今後の課題としたことです。中長期的な会社の経営戦略でも、「「ビジネスモデルの変革」、「積極的な株主還元」、「開かれたガバナンス」を骨子」とのことですので、成長戦略のための力を当面蓄えてゆく方針のようです。大塚家具、健全な財務基盤を背景に、いつ、反転攻勢、攻めに転じるか、その時期が気になるところです。

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