カルビー、第3四半期、増収増益、フルグラ好調!
カルビー、2016年3月、第3四半期決算、2/2
・http://www.calbee.co.jp/index.php
・http://www.calbee.co.jp/ir/pdf/2016/financial_20160202.pdf
・日本経済新聞:2/2
・カルビー純利益最高 4~12月14%増、スナック菓子好調
カルビーが2日発表した2015年4~12月期連結決算は、純利益が前年同期比14%増の133億円となり、同期として過去最高だった。「ポテトチップス」や「じゃがりこ」など主力のスナック菓子が伸びた。朝食時などに食べるシリアル「フルグラ」は売り上げが約5割増えた。米国や韓国のスナック菓子の伸びも利益を押し上げた。
CF関連:キャッシュの配分:
・営業活動によるキャッシュ・フロー:36.24億円(昨年40.00億円)
・投資活動によるキャッシュ・フロー:△92.67億円(昨年△17.70億円)
⇒有形固定資産の取得による支出 :△163.95億円(対営業CF 452.40%:△84.00億円)
⇒有価証券の償還による収入:130.00億円(昨年160.00億円)
・財務活動によるキャッシュ・フロー:△1.30億円(昨年 10.43億円)
・現金及び現金同等物の増減額(△は減少):△86.30億円(昨年8.06億円)
B/S関連:キャッシュの蓄積
・総資産:1,667.89億円
・自己資本比率:71.3%(昨年67.7%)
・現金及び預金:184.38億円(総資産比 11.05%)
・有利子負債:3.63億円(総資産比 0.22%)
・買掛金:103.64億円(総資産比 6.21%)
・利益剰余金 :946.06億円
P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:1,851.66億円(12.5%)、営業利益:219.09億円(13.5%)
・経常利益:212.30億円( 1.4%)、当期純利益: 133.92億円(13.6%)
・原価:56.65%(昨年 55.69%):+0.96、売上総利益:43.35%(昨年 44.31%):-0.96
・経費:31.51%(昨年 32.58%):-1.07
・営業利益:11.84%(昨年 11.73%):+0.11
カルビーのコメント:
・スナック菓子市場は前年を上回って堅調に推移し、シリアル市場は引続き大きく成長いたしました。
・このような環境にあって、当社グループは、引続き、イノベーション(成長戦略)とコスト・リダクションを経営の二本柱とする事業活動を推進しました。国内事業では、ポテト系スナックやシリアル食品の「フルグラ」が好調で高い市場シェアを維持・拡大することができました。また、利益面では、第1四半期において需給バランス調整費用の発生により利益率が低下しましたが、第2四半期以降、生産効率の向上や在庫の削減、販売管理費の効率的運用に努めた結果、営業利益率は前年並みまで改善し、収益拡大に貢献しました。海外事業では、北米の「Harvest Snaps」と韓国の「Honey Butter Chip」が引続き好調に推移しました。また、海外事業のさらなる拡大に向けて、平成27年4月にシンガポールでの売上・シェア拡大を目的として販売代理店を子会社化いたしました。一方、業績不振が続いていた中国の子会社、カルビー(杭州)食品有限公司については平成27年9月に合弁契約を解消しました。英国では、平成27年11月より、北米で好調が続いている「HarvestSnaps」を「YUSHOi」という製品名で大手小売業への展開を開始しております。
・その他食品(シリアル食品、ベーカリー):
・その他食品の売上高は、5月に生産能力を拡大したシリアル食品の「フルグラ」の売上が大きく伸長し、28,615百万円(前年同四半期比35.0%増)となりました。
カルビーの株価:
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=2229.T
PI研のコメント:
・カルビーが2/2、2016年3月期の第3四半期決算を公表しました。結果は大幅な増収増益、好決算です。売上高は「シリアル市場は引続き大きく成長」した中で「「フルグラ」が好調で高い市場シェアを維持・拡大」したことが全体を押し上げたといえます。全体の伸び率12.5%に対し、フルグラを含む「その他食品(シリアル食品、ベーカリー)」は35.0%と約3倍の伸びですので、いまやカルビー全体を牽引するともいえる存在になってきたといえます。一方、利益は原価は上昇しましたが、それを大きく上回る経費の削減により、利益を押し上げたことが要因といえます。今期も、「イノベーション(成長戦略)とコスト・リダクションを経営の二本柱とする事業活動を推進」とのことで、特に、コスト・リダクション効果が大きかったといえます。具体的には、「生産効率の向上や在庫の削減、販売管理費の効率的運用」などといえます。また、海外事業も「北米の「Harvest Snaps」と韓国の「Honey Butter Chip」が引続き好調に推移」とのことで、好調に推移したことがさらに好業績につながったといえます。やや気になるのは、設備投資が営業キャッ主フローの4.5倍と異常値であり、それを有価証券の償還による収入で賄っていることです。それだけ、有価証券に依存するキャッシュ構造であり、今後とも継続的な投資が可能かどうかが課題と思われます。カルビー、この好調な決算をもとに、今期、本決算、そして、中長期的にも成長余力は高いといえますので、今後、どこまで好業績を維持するか、その動向に注目です。
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