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April 18, 2016

イオン、2016年2月本決算、積極投資!

イオン、2016年2月、本決算、4/13
・https://www.aeon.info/index.html
・http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1344158
・日本経済新聞:4/13
・イオン純利益86%減 総合スーパー不振、減損損失も響く:
・http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL13HAW_T10C16A4000000/
・イオンが13日発表した2016年2月期の連結決算は、純利益が前の期比86%減の60億円だった。総合スーパー(GMS)事業で冬物衣料の販売が振るわなかったうえ、法人税負担の増加や減損損失の計上が響いた。

CF関連:キャッシュの配分:
・営業活動によるキャッシュ・フロー:431.56億円(昨年3,984.53億円)
  ⇒仕入債務の増減額(△は減少) :△667.32億円(昨年1,060.26億円):-1,727.58億円
  ⇒その他の資産・負債の増減額:△652.76億円(昨年 1,075.49億円):-1728.25億円
・投資活動によるキャッシュ・フロー:△4,466.12億円(昨年(1,034.88%:△3,618.38億円)
  ⇒有形固定資産の取得による支出:△5,183.17億円(昨年△4,354.66億円)
・財務活動によるキャッシュ・フロー:3,133.44億円(昨年955.27億円)
・  ⇒ 長期借入れによる収入 : 4,128.54億円(昨年 2,648.50億円)
現金及び現金同等物の増減額(△は減少):△922.58億円(昨年1,450.27億円)

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:8兆2,258.74億円
・自己資本比率:13.9%(昨年 15.3%)
・現金及び預金:7,360.56億円(総資産比 8.95%)
  ⇒ 受取手形及び売掛金: 1兆949.06億円(総資産比13.31%)
  ⇒銀行業における貸出金:1兆2,173.76億円(総資産比14.80%)
・有利子負債:2兆1,558.47億円(総資産比 14.80%):1兆8,300.74億円(昨年)
  ⇒銀行業における預金 :2兆1,161.71億円(総資産比25.73%)
・買掛金:8,926.29億円(総資産比 10.85%)
 利益剰余金 :5,883.06億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・営業収益: 8兆1,767.32億円(15.5%) 、営業利益:1,769.77億円( 25.2%)
・経常利益:1,796.74億円( 17.8%)、当期純利益:60.08億円( △85.7%)
  ⇒当期純利益につきましては、法人税等及び少数株主利益の増 加がな要因となり、60 億8百万円(同 14.3%)となりました。
  ⇒ 来期予想:当期純利益:100.00億円(66.4%)
・原価:73.23%(昨年 73.40%):-0.17、売上総利益:26.77%(昨年 26.60%):+0.17
・経費:37.34%(昨年 38.45%):-1.11
・マーチャンダイジング力:-10.57%(昨年-11.85%):+1.28
・その他営業収入:13.02%(昨年14.13%):+1.11
・営業利益:2.45%(昨年2.28%):+0.17

イオンのコメント:
・グループ共通戦略の推進:
・イオン株式会社及びイオンモール株式会社は 2015 年5月、インドネシアの首都ジャカルタの南西部 に位置するBSD地区に、当社グループの同国1号店となる地域最大級SC(ショッピングセンター) 「イオンモール BSD CITY」を開設しました。その他のアセアン地域においても、2015 年 10 月、ベトナムの首都ハノイにおける同国3号店「イオンモール Long Bien」を開設したほか、 イオンタイランド(AEON(Thailand)CO.,LTD.)が同月、タイのチョンブリ県に初の自社開発コミュニ ティモールとなる「イオンシラチャ SC」を開設する等、新規市場の開拓や消費の潜在需要を掘り 起こす新たな取り組み等に努め、事業基盤を強化しました。
・イオンリテール株式会社は 2015 年3月、東京・埼玉・千葉県下に小型DS(ディスカウントストア) を展開する「アコレ」、及びSCを中心に事業展開する雑貨専門店「R.O.U」をそれぞれ分社化し ました。お客さまのライフスタイルの変化やニーズへの迅速な対応を強化する機動的な組織体制のも と、都市部におけるドミナント形成の早期確立を図りました。
・ウエルシアホールディングス株式会社及び株式会社CFSコーポレーションは 2015 年9月、株式会 社CFSコーポレーションを完全子会社とする経営統合を実施しました。超高齢化が進む中、両社が 有する調剤事業の強みを活かし、高い将来性が見込まれる調剤分野のシェア獲得に向け、調剤併設店舗の増設を全国各地で進めました。
・グループ構造改革:
・当社は、多様化する消費者ニーズへの迅速な対応、及び従来以上に地域密着に徹した商品調達や品質 向上の実現を目指し、2015 年6月、イオン商品調達株式会社の機能をイオンリテール株式会社に移 管しました。
・イオンモール株式会社は 2015 年 11 月、株式会社ダイエーの子会社で商業施設の開発・管理運営を行 う株式会社OPAとイオンリテール株式会社が有するビブレ・フォーラス事業部との統合により誕生 した新生「株式会社OPA」を 2016 年3月1日付で完全子会社化することを決定しました。同社は 「都市シフト」の一翼を担う企業として既存施設の活性化やビジネスモデルの革新等を図り、魅力あ る都市型商業施設づくりを進めます。
・株式会社光洋及びイオンマーケット株式会社は 2015 年 12 月、京阪神地区における地域密着経営を一 層推進するべく、同地区で運営する同社の店舗を統合し、2016 年3月1日付で株式会社光洋に承継 しました。これにより、イオンマーケット株式会社は首都圏での事業運営に特化し、高付加価値商品 と生鮮・デリカを強化した都市型店舗フォーマットへの革新を図ります。

イオンの株価:
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=8267.T
・四季報:4/14
・イオンが大幅続伸、今期増益見通しを好感:
・http://shikiho.jp/tk/news/articles/0/113750
・イオン(8267)が3日続伸。9時10分時点では前日比56.0円(3.5%)高の1636.5円付近まで買い進まれている。前日に前2016年2月期決算とあわせ、今17年2月期予想を発表しており、これが手掛かりになっているもよう。
・17年2月期の営業利益見通しは前期比7%増の1900億円、純利益は同66%増の100億円。年間配当予想は前期比2円増の30円とした。グループ再編に伴い、収益力向上が期待できるという。市場コンセンサス中央値は営業利益1863億円、配当予想は28.11円でこれを上回った。

PI研のコメント:
・イオンが4/13、2016年2月期の本決算を公表しました。結果は営業段階では増収増益の好決算ですが、当期純利益は△85.7%と、厳しい決算となりました。「法人税等及び少数株主利益の増加がな要因」であり、来期予想の当期純利益は100.00億円(66.4%)ですので、一時的な影響ともいえます。実際、投資家もこの決算を評価しているようで、株価は 「イオン(8267)が3日続伸」とのことです。それにしても、イオンの経費比率は昨年よりは-1.11ポイント改善したとはいえ、37.34%と極めて高い数値であり、結果、粗利の26.77%を大きく上回り、物流収入、不動産収入等のその他営業収入13.02%に大きく依存する利益構造です。通常の食品スーパーでは考えられない構図です。一方、財務の方ですが、今期は営業キャッシュフローが431.56億円と昨年の3,984.53億円と比べ激減しましたが、投資キャッシュフローは昨年の△3,618.38億円を超え、△4,466.12億円と異常値です。その大半は有形固定資産ですので、積極的な投資を敢行し、成長戦略を推し進めています。その原資ですが、長期借入れによる収入 4,128.54億円であり、財務キャッシュフローを圧迫しています。結果、有利子負債も2兆円を超え、財務状況が悪化、自己資本比率も昨年の15.3%から13.9%へと下げています。イオン、ここは敢えて攻めの経営を選択したといえ、攻めて利益を回復し、財務の改善を図ってゆく方針といえます。本体のGMSが依然として厳しい中、来期、どこまで収益を改善し、どのように財務の安定を図ってゆくのか、その経営判断に注目です。

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