ファーストリテイリング、2016年8月、中間、増収減益!
ファーストリテイリング、2016年、第2四半期決算(IFRS) 、4/7
・http://www.fastretailing.com/jp/
・http://www.fastretailing.com/jp/ir/...
・日本経済新聞:4/7
・ファストリ、2期ぶり最終減益に 16年8月期を下方修正 :
・http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201604/0009030061.shtml
・カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは7日、2016年8月期の連結業績予想(国際会計基準)を下方修正した。純利益は前期比45%減の600億円と従来予想を500億円下回る。暖冬で冬物衣料が苦戦。セールによる値引き販売で採算が悪化した。海外もアジアでユニクロ事業が苦戦しており、2期ぶりの最終減益となる。
CF関連:キャッシュの配分:
・営業活動によるキャッシュ・フロー:1,438.51億円(昨年2,240.60億円)
・投資活動によるキャッシュ・フロー:△2,021.07億円(昨年(140.50%:△740.18億円)
⇒有形固定資産の取得による支出:△170.62億円(昨年△216.78億円)
⇒ 定期預金の増減額(△は増加): △1,803.53億円(昨年 △458.11億円)
・財務活動によるキャッシュ・フロー:2,217.85億円(昨年△223.97億円)
⇒ 社債の発行による収入: 2,493.69億円(昨年0.00億円)
・現金及び現金同等物の増減額(△は減少):1,487.89億円(昨年1,488.35億円)
B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産1兆3,110.64億円
・親会社所有者帰属持分比率:52.3%(昨年64.5%)
・現金及び預金:5,040.02億円(総資産比 38.44%)
・有利子負債:2,888.33億円(総資産比 22.03%)
・買掛金:2,001.06億円(総資産比 15.26%)
・利益剰余金 :6,318.26億円
P/L関連:キャッシュの創出:
・売上収益: 1兆116.53億円(6.5%) 、営業利益:993.41億円( △33.8%)
・四半期利益:514.34億円(△53.7%)
⇒ 来期予想:売上収益: 1兆8,000.00億円(7.0%)、営業利益: 1,200.00億円( △27.0%)
・原価:52.86%(昨年 49.51%):+3.35、売上総利益:47.14%(昨年 50.49%):-3.35
・経費:36.65%(昨年 35.42%):+1.23
・営業利益:10.49%(昨年15.07%):-4.58
ファーストリテイリングのコメント:
・セグメント別の業績としては、 グローバルブランド事業は増収増益を達成いたしましたが、国内ユニクロ事業は減収減益、海外ユニクロ事業は増 収減益の結果となりました。また、2月末の為替レートが期首に比べ円高に転じたことにより、その他費用、およ び金融費用に為替差損228億円(同424億円減)が発生し、税引前四半期利益は前年同期比816億円減と大幅な減益 となりました。
・当社グループは、中期ビジョンとして「世界No.1 アパレル製造小売グループとなる」ことを目標にしておりま す。特に海外ユニクロ事業の拡大に注力し、各国におけるユニクロの出店を継続すると同時に、世界主要都市にグ ローバル旗艦店、大型店を出店しております。商品では、イネス・ド・ラ・フレサンジュやルメールといった世界 中の有名デザイナーやアーティスティックディレクターとのコラボレーションを通じ、ブランド認知度を高めてお ります。また、有明の次世代物流センターが4月から稼働することに加え、国内外でも新物流センターを構築する 計画が進んでおり、物流改革にも積極的に取り組み始めています。ジーユー事業は、国内の出店を加速する一方 で、中国市場にも進出するなど、事業の成長が軌道に乗り始め、グループ第二の柱に成長しています。
・国内ユニクロ事業:
・国内ユニクロ事業の当第2四半期連結累計期間の売上収益は4,536億円(同0.2%減)、営業利益は641億円(同 28.3%減)と、計画を下回る業績となりました。商品の新しさ・ニュース性をお客様へ伝えきれなかったことに加 え、商品構成が防寒衣料に偏り、暖冬に対応できていなかったため、売上規模の大きい11月、12月の販売が苦戦 し、既存店売上高は1.9%の減収となりました。一方、Eコマースの売上は253億円(同28.4%増)と好調に推移 し、売上構成比は5.6%へ拡大いたしました。収益面では、1月、2月に値引き販売を強化したため、売上総利益 率は同3.5ポイント低下いたしました。また、物流費、人件費を中心に販管費が増加したため、営業利益は計画を 大きく下回り、同28.3%の減益となりました。なお、2月末の国内ユニクロの直営店舗数は805店舗と、前年同期 末比で9店舗減少し、フランチャイズ店は39店舗と同11店舗増加しております。このうち、10店舗は直営店からフ ランチャイズ店へ転換したものです。
・ユニクロ事業の課題と今後の対策:
・お客様の生活ニーズに合わせて、抜本的に価格を見直す。プライスラインを1,990円、2,990円といったシンプルな価格に戻す。
・ARIAKE PROJECT :
・今月(4月)、次世代物流センターが有明に竣工します。これに加え、国内外の約10ヶ所で 新物流センターを計画しております。海外では、中国、欧州、北米で物流センターを 作りたいと思っています。
・この物流センターの本格稼動により期待される効果としては、配送頻度が増えることによる店舗での 欠品の減少、店舗のバックルーム在庫が減ることによる、店舗オペレーションの効率化、 Eコマースでの翌日配送および、当日配送のサービスエリアの拡大です。
ファーストリテイリングの株価:
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9983.T
PI研のコメント:
・ユニクロを展開するファーストリテーリングが4/7に公表した2016年8月期の中間決算が増収とはなりましたが、大幅な減益、特に、国内は減収減益、既存店売上高も1.9%の減収となり、厳しい決算となりました。原価、経費ともに大きく上昇したことが要因です。特に、原価は「お客様の生活ニーズに合わせて、抜本的に価格を見直す」とコメントしているように、価格政策に問題があったとのことです。ここ最近とられてきたハイロー政策を放棄し、「プライスラインを1,990円、2,990円といったシンプルな価格に戻す」と、EDLP政策に戻すとのことです。特に、ここ数年間、価格を引き上げたことが、客離れを起こしたとのことで、価格政策がいかに重要な課題であるかが、改めて浮き彫りになったといえます。ただ、今後の方針は単にEDLPを採用するのではなく、次世代物流センターとして、この4月にオープンした有明の物流センターを起点に、生産から販売、消費者との関係までのすべてのビジネスプロセスをつなぎ、脱大量生産大量消費の仕組みを根本的に見直し、顧客のきめ細かいニーズに即対応できる仕組み、いわゆる第4次産業革命を自ら起こしてゆくとのことです。ユニクロ、今後、約2兆円の規模になったアパレル企業を、どのように変革させてゆくのか、次の展開に注目です。
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