課金、逐次課金か買い切り型か、9.99ドル!
任天堂、スマホゲーム課金に風穴 、「スーパーマリオラン」配信 1200円、一度だけ
・日本経済新聞:12/16
・http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10725060V11C16A2TI5000/
・任天堂は15日(米国時間)にも米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhone」など向けにゲーム「スーパーマリオラン」の配信を始める。多くのスマホゲームが「ガチャ」と呼ぶ有料のくじ引きの逐次課金を主流とするなか、あえてすべてのゲームが1200円で遊べる「買い切り型」を採用した。マリオは業界の秩序を崩せるのか。成否は任天堂の成長戦略も左右する。
・買い切り型は過去にも多くのスマホゲームで採用されてきた。ただ、基本無料で手軽に遊べるフリー・トゥ・プレー(F2P)方式のスマホゲームが登場し、一気に人気を奪われた。
・F2P方式の課金システムとして日本で主流となったガチャは一部のユーザーが大金をつぎ込む射幸性が社会問題化。15年に急逝した任天堂の岩田聡前社長は「これって子供さんに向かって提案していいの、といわれているような方法が任天堂のIP(知的財産)で使われることを望んでおりません」と採用を否定していた。
・マリオランは任天堂の次の勝負につなげる布石にもなる。スマホゲームで再び、消費者の関心を集めることで17年3月発売予定の新型ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」などゲーム専用機に誘導するビジネスモデルを描く。
・任天堂の株価:
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=7974.T
ポケモンGO、ダウンロード、売上ともに減少。マリオに期待
・TechCrunch Japan:12/16
・http://jp.techcrunch.com/2016/12/16/20161215mario-arrives-as-pokemon-go-peaks-with-declining-downloads-falling-revenue/
・App Annieの最新データによると、ポケモンGOは過去数ヵ月間でダウンロード数、売上ともに減少しているが、その膨大なアクティブユーザー数のおかげで今も上位にランクされている。
・今も米国だけで2300万人という膨大なモバイルアクティブユーザーを抱えているが、7月から11月の間に1/3弱減っている。7月には月間アクティブプレーヤーが6600万人いたとApp Annieは言っている。
ゲームが初めて公開されたとき、米国のユーザーは毎日平均1時間プレイしていたが、今は45分になっている。さらに、ポケモンGOの米国での売上は7月の1.25億ドルから11月は1500万ドルに激減している。同じ期間に・iOS/Androidゲーム総売上ランキングでも1位から6位に落ちている。
「ポケモンGOの実績の落ち込みは、あの異常ともいえる記録的スタートを踏まえれば驚きではない」とApp Annieの調査担当SVP、Danielle Levitasは言う。「重要なのは、11月の米国の月間アクティブユーザー数、2300万人という数字が、第2位のゲームより50%以上多いことだ」。
PI研のコメント:
・日本経済新聞が12/16、「任天堂、スマホゲーム課金に風穴 、「スーパーマリオラン」配信 1200円、一度だけ」の見出しの記事を配信しました。任天堂のIP(Intellectual property)をキャッシュに変える満を持しての本格的なスマホゲームです。すでにポケモンGOが配信されていますが、これは子会社がかかわったスマホゲームですので、主導権が任天堂になく、今回は任天堂が主導権をもってのスタートですので、その結果が気になるところです。参考に、現在のポケモンGOの状況をTechCrunch Japanの記事から見てみると、当初のフィーバーからは落ち着き、11月時点では米国で2300万人のアクティブユーザーとのことです。減ったとはいえ、「第2位のゲームより50%以上多い」とのことで、依然として影響力のある地位を確保しています。スーパーマリオランですが、今回の注目では課金の仕組みにあるといえます。「「ガチャ」と呼ぶ有料のくじ引きの逐次課金を主流とするなか、あえてすべてのゲームが1200円で遊べる「買い切り型」を採用」とのことで、米国では9.99ドルを採用したことです。記事にもあるように、岩田聡前社長の遺言ともいえ、任天堂の信念ともいえる価格政策といえます。ただ、この1200円、米国では9.99ドルを設定するには様々なシミュレーションをしての設定であると思われ、ポケモンGOや他のゲームでの事前データ等の分析から導かれた最適価格と想定されます。結果、どちらがアクティブユーザー数を増やし、さらに、キャッシュにつながるか、今回はそれが判明するといえ、今後のゲームだけではなく、顧客へサービスを提供している業界への価格政策にも影響を与えるといえます。やや気になるのは12/16の株価が26,405円(前日比-1,170:-4.24%)と、下がったことですが、今後、スーパーマリオランが顧客との関係をどう構築し、キャッシュを獲得してゆくのか、その動向に注目です。
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