F(頻度)をつかみ、使いこなす!
1.客数(回数)=ID客数(顧客)×F(頻度):同時
・F(頻度)=客数/ID客数=ID客数PI値
1)時間を0に近づける
客数が1に近づきF(頻度)=1となり、客数(回数)=ID客数(顧客)となる。
2)時間を無限大にする
・客数が無限大となり、F(頻度)も無限大になり、ライフタイム(生涯)に収束する。
2.売上高=ID客数×ID金額PI値
=ID客数×F(頻度)×金額PI値(バスケット金額)
=ID客数×F(頻度)×PI値(バスケット点数)×平均単価
1)F(頻度)を左に掛ける
⇒売上高=ID客数×F(頻度)×金額PI値
=客数×金額PI値(バスケット金額)
2)F(頻度)を右に掛ける
⇒売上高(金額視点)=ID客数×F(頻度)×金額PI値
=ID客数×ID金額PI値(累計バスケット金額:金額のライフタイムバリュー)
⇒売上高(数量視点)=ID客数×F(頻度)×PI値×平均単価
=ID客数×ID-PI値(累計バスケット点数:数量のライフタイムバリュー)
×平均単価
PI研のコメント:
・ここ最近の関心事はID-POS分析により、クライアント企業の独自指標を作ることです。POS分析の時代は指標が限られており、独自指標を作るのは難しかったのですが、ID-POS分析は指標が豊富であり、様々な独自指標をつくることが可能といえます。ただ、そのカギを握るのはID-POS分析特有のF(頻度)であり、このF(頻度)をつかみ、使いこなせるかによるともいえます。ここでは、まず、F(頻度)とは何かを「客数(回数)=ID客数(顧客)×F(頻度):同時」で示しています。ポイントは2つ、同時と時間です。同時とはそもそもF(頻度)は一人では存在できない指標であり、ID客数(顧客)と同じ時間に存在する指標であるということです。ID客数(顧客)が把握、すなわち、顧客を認識できた瞬間に生まれる指標ともいえます。仮に顧客が認識できない場合はF(頻度)も認識できず、客数(回数)のみが存在する世界となります。そして、もうひとつ重要なポイントが時間です。仮に時間が0の場合は、たとえ顧客が存在していても、客数(回数)は1となり、ID客数(顧客)=客数(回数)、F(頻度)が消えてしまいます。したがって、F(頻度)が存在するには、少なくとも、客数(回数)が1回以上発生する時間が必要であり、ある一定の時間がたってはじめてF(頻度)が生まれます。そして、この時間が人の一生となった時、ライフタイムバリューとなるわけです。このように、F(頻度)は同時と時間がポイントであり、この2つの条件の中でF(頻度)が存在するわけです。では、このF(頻度)、実際、どう活用するかですが、そのポイントは売上高をF(頻度)の視点から分解し、左右に掛けた時、その活用方法が見えてきます。要は売上高とF(頻度)との関係を明らかにすることです。まず左に掛けてみると、興味深いことに通常のPOS分析となってしまいます。ID客数(顧客)が消え、還元されて客数(回数)となり、顧客ではなく、商品分析の世界になるわけです。いわゆる、客数×客単価の世界です。一方、右に掛けるとどうなるかですが、金額PI値(バスケット金額)とかけると、累計バスケット金額となり、これは時間を一生涯にとれば金額のライフタイムバリューとなります。実は、この指標は携帯電話会社やゲーム会社ではよく使う指標であり、ARPUといっています。時間は月、すなわち、月額の場合が多いですが、別に月でなくとも、年でも一生涯でも良いわけです。ちなみに、ARPUはID-POS分析の一指標ですので、それだけで売上高が上がるわけではありません。売上高を上げるには、ARPUの対の指標、ID客数も見なければならないわけです。そして、さらに、金額PI値(バスケット金額)を分解し、PI値×平均単価にすれば、F(頻度)を掛けると、累計バスケット点数となり、数量面でのライフタイムバリューとなります。このように、F(頻度)はID-POS分析の要、売上高を左右する重要な指標であるといえ、この本質をつかみ、様々な指標と組み合わせると、新たな独自指標をつくることも可能といえます。F(頻度)はまだまだ奥が深く、さらに掘り下げることも可能ですが、基本は、ここで解説した同時と時間、そして、売上高を分解し、左右への掛け算で見ることであるといえます。これをヒントに様々な実践的なクライアントの独自指標の構築に挑戦してみたいと思います。
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