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February 2017

February 28, 2017

ウォルマート、イギリス市場、Asda、13四半期減収!

Wal-Mart Fights a Problem in the U.K.: It’s Too Pricey:
・THE WALL STREET JOURNAL:2/25
・https://www.wsj.com/articles/wal-mart-fights-a-problem-in-the-u-k-its-too-pricey-1488031201?mod=e2fb
・The U.K., where Wal-Mart operates 625 Asda stores, is the Bentonville, Ark., retailer’s biggest overseas market by revenue, and the only one where sales in stores open at least a year are declining. Sales at Asda haven’t grown in the past 13 consecutive quarters.
・625店舗を運営、13四半期、連続での減収

・Wal-Mart acquired Asda in 1999, and for years it has been one of the company’s most profitable businesses, contributing about 4% to Wal-Mart’s earnings in 2015, according to an estimate from Morgan Stanley.
・1999年にM&A、ウォルマートへ4%の収益での貢献

・But the chain has struggled in England’s competitive supermarket sector, losing share to discount retailers such as Aldi and Lidl even as other rivals have shored up their customer service and made price-cutting moves.
・Aldi、Lidl’sがイギリス市場で激しく追い上げ

・According to Kantar Worldpanel, Asda’s market share dropped to 15.6% as of late January, compared with 17.1% in May 2014; during that period, Aldi’s share rose to 6.2% from 4.7%, and Lidl’s to 4.5% from 3.6%.
・Asda15.6%(17.1%)、Aldi6.2%(4.7%)、Lidl's4.5%(3.6%)

・England’s supermarket sector, because of the steep competition and large numbers of online shoppers, is billed by many retail executives as the world’s toughest, a bellwether for challenges that could eventually hit the U.S. market.
・イギリス市場は競合とオンラインショッピングで世界でも最も難しい市場

・In recent years, U.K. rivals Tesco PLC, J Sainsbury PLC and Wm Morrison Supermarkets PLC poured money into their operations, but Wal-Mart held back.
・テスコ、セインズベリー、モリソンが投資増、ウォルマートは投資減

PI研のコメント:
・ウォルマートの2017年1月期の決算が公表され、増収減益、増収も微増と厳しい結果に終わりましたが、その海外部門を支えるイギリスのアズダが苦戦しているとの記事がTHE WALL STREET JOURNAL、2/25号に掲載されました。アズダはイギリス全土で625店舗を展開している食品スーパーであり、1999年にウォルマートがM&A、ウォルマートの5%の収益に貢献するとのことです。ただ、この13週四半期、減収が続いており、結果、イギリス市場でのシェアは2014年の17.1%から今期は15.6%へとダウンしているとのことです。その最大の要因はディスカウントストアのアルディ、リドルがより低価格で追い上げていることが大きいとのことです。それぞれのシェアは6.2%、4.5%とのことですが、ジワジワとシェアを伸ばしており、アズダに迫りつつあるとのことです。それに加え、同業ともいえる食品スーパー、テスコ、セインズベリー、モリソンとの競合、さらには、ここ最近急激に顧客の消費へ浸透しつつあるオンラインショッピングの影響も大きいといえ、イギリスは世界でも稀に見る厳しい同業種、異業種、ネットを交えた難しい市場であるとのことです。特に同業の食品スーパー各社が投資を増加しているのに対し、ウォルマートはアズダへの投資を控えているとのことで、これも減収の要因とのことです。実際、ウォルマートの本決算でも投資キャッシュフローは控えめであり、財務キャッシュフローの改善にキャッシュを回しているといえますので、海外への投資は厳しい状況にあるともいえます。アズダを含め、ウォルマート、海外市場の苦戦をどう立て直してゆくのか、本決算が終了し、新年度に入った現在、その動向に注目です。

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February 27, 2017

ウォルマート、2017年1月本決算、増収減益!

ウォルマート、2017年1月、本決算、2/21
・https://corporate.walmart.com/
・http://news.walmart.com/2017/02/21/walmart-us-q4-comps-grew-18-and-walmart-us-ecommerce-gmv-grew-361

CF関連:キャッシュの配分:100万ドル
・営業活動によるキャッシュ・フロー:31,530(昨年27,389)
・投資活動によるキャッシュ・フロー:△13,987(44.36%:昨年△ 10,675 )
  →Payments for property and equipment:△10,619(昨年△11,477)
・財務活動によるキャッシュ・フロー:△18,929(昨年△16,122)
  →Purchase of Company stock:8,298(昨年4,112)
・現金及び現金同等物の増減額(△は減少):△1,838(昨年430)

B/S関連:キャッシュの蓄積:100万ドル
・総資産:198,825
・純資産比率:40.51%(昨年 41.90%)
・現金及び預金:6,867(総資産比 3.46%)
・買掛金:41,433(総資産比 20.84%)
・有利子負債:37,114(総資産比 18.67%)
・利益剰余金 :89,354

P/L関連:キャッシュの創出:100万ドル
・売上高:481,317(0.6%)、営業利益:22,764(△5.6%)
・当期純利益:20,497(△5.3%)
・原価:75.06%(昨年 75.43%):-0.37、売上総利益:24.94%(昨年 24.57%):+0.37
・経費:21.17%(昨年 20.28%):+0.89
・マーチャンダイジング力:3.77%(昨年 4.29%):-0.52
・その他営業収入:0.95%(昨年0.74%):+0.21
・営業利益:4.72%(昨年 5.03%):-0.31

ウォルマートのコメント:
・Wal-Mart Stores, Inc. (NYSE: WMT) helps people around the world save money and live better - anytime and anywhere - in retail stores, online, and through their mobile devices. Each week, over 260 million customers and members visit our 11,695 stores under 59 banners in 28 countries and e-commerce websites in 11 countries. With fiscal year 2017 revenue of $485.9 billion, Walmart employs approximately 2.3 million associates worldwide. Walmart continues to be a leader in sustainability, corporate philanthropy and employment opportunity
Diluted EPS from continuing operations was $4.38, which includes certain discrete items detailed in this press release. Excluding these items 1 , EPS was $4.32.
・Total revenue was $485.9 billion, an increase of 0.8%. Excluding currency 1 , total revenue was $496.9 billion, an increase of 3.1% .
・Operating income was $22.8 billion, a decrease of 5.6%. Excluding currency 1 , operating income was $23.4 billion, a decrease of 2.9%.
・The company generated $31.5 billion in operating cash flow and returned $14.5 billion to shareholders through dividends and share repurchases.

ウォルマートの株価:
・http://www.marketwatch.com/investing/stock/WMT

PI研のコメント:
・ウォルマートが2/21、2017年1月度の本決算を公表しました。結果は増収減益、増収幅もわずか0.6%増ですので、厳しい決算といえます。セグメント別では、ウォルマートUSが増収減益、インターナショナルが減収増益、サムズクラブが増収減益であり、国内と海外とが対照的な結果となり、国内は増収に貢献しましたが、減益をもたらし、海外は増益に貢献しましたが、減収をもたらしたといえます。ちなみに、ウォルマートの海外比率は約25%ですので、全体としては国内の方が影響力は格段に大きく、国内のウォルマートが苦戦しているといえる決算といえます。今期、ウォルマートの売上高は481,317百万ドル、客数は週延べ260百万人、店舗数は11,695店舗ですので、単純計算では、1日当たり約3,000人/店舗であり、客単価は約2,000円弱となります。したがって、日本の食品スーパーと客単価はほぼ同じですが、客数が1,000人/日ぐらい多いといえます。様々な業態の単純集計ですので、個々ではこの数字とは違うといえますが、全体像としてはこのような規模かと思います。さて、本決算でやや気になる点ですが、投資キャッシュフローが△13,987百万ドル、営業キャッシュフローの44.36%と、成長戦略への意思があまり感じられない点です。結果、財務キャッシュフローへ△18,929百万ドル配分しており、特に、Purchase of Company stock、すなわち、自社株買いへ8,298百万ドル(昨年4,112)配分していますので、株主対策を重視していることです。結果、株価は堅調に推移し、投資家は評価しているといえますが、成長戦略が打ち出せていないところが気になります。また、経費比率も+0.89ポイント上昇しており、利益を圧迫し、これが今期利益を押し下げた要因といえ、経費比率の上昇も気になるところです。ウォルマート、今期は厳しい決算となりましたが、これを踏まえ、どう経費比率を抑え、成長戦略にどのように投資をしてゆくのか、2018年1月期の新年度がはじまったばかりですが、その動向に注目です。

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February 26, 2017

F(頻度)をつかみ、使いこなす!

1.客数(回数)=ID客数(顧客)×F(頻度):同時
・F(頻度)=客数/ID客数=ID客数PI値

1)時間を0に近づける
客数が1に近づきF(頻度)=1となり、客数(回数)=ID客数(顧客)となる。

2)時間を無限大にする
・客数が無限大となり、F(頻度)も無限大になり、ライフタイム(生涯)に収束する。

2.売上高=ID客数×ID金額PI値
    =ID客数×F(頻度)×金額PI値(バスケット金額)
    =ID客数×F(頻度)×PI値(バスケット点数)×平均単価

1)F(頻度)を左に掛ける
  ⇒売上高=ID客数×F(頻度)×金額PI値
         =客数×金額PI値(バスケット金額)

2)F(頻度)を右に掛ける
  ⇒売上高(金額視点)=ID客数×F(頻度)×金額PI値
        =ID客数×ID金額PI値(累計バスケット金額:金額のライフタイムバリュー)
  ⇒売上高(数量視点)=ID客数×F(頻度)×PI値×平均単価
    =ID客数×ID-PI値(累計バスケット点数:数量のライフタイムバリュー)
     ×平均単価
 
PI研のコメント:
・ここ最近の関心事はID-POS分析により、クライアント企業の独自指標を作ることです。POS分析の時代は指標が限られており、独自指標を作るのは難しかったのですが、ID-POS分析は指標が豊富であり、様々な独自指標をつくることが可能といえます。ただ、そのカギを握るのはID-POS分析特有のF(頻度)であり、このF(頻度)をつかみ、使いこなせるかによるともいえます。ここでは、まず、F(頻度)とは何かを「客数(回数)=ID客数(顧客)×F(頻度):同時」で示しています。ポイントは2つ、同時と時間です。同時とはそもそもF(頻度)は一人では存在できない指標であり、ID客数(顧客)と同じ時間に存在する指標であるということです。ID客数(顧客)が把握、すなわち、顧客を認識できた瞬間に生まれる指標ともいえます。仮に顧客が認識できない場合はF(頻度)も認識できず、客数(回数)のみが存在する世界となります。そして、もうひとつ重要なポイントが時間です。仮に時間が0の場合は、たとえ顧客が存在していても、客数(回数)は1となり、ID客数(顧客)=客数(回数)、F(頻度)が消えてしまいます。したがって、F(頻度)が存在するには、少なくとも、客数(回数)が1回以上発生する時間が必要であり、ある一定の時間がたってはじめてF(頻度)が生まれます。そして、この時間が人の一生となった時、ライフタイムバリューとなるわけです。このように、F(頻度)は同時と時間がポイントであり、この2つの条件の中でF(頻度)が存在するわけです。では、このF(頻度)、実際、どう活用するかですが、そのポイントは売上高をF(頻度)の視点から分解し、左右に掛けた時、その活用方法が見えてきます。要は売上高とF(頻度)との関係を明らかにすることです。まず左に掛けてみると、興味深いことに通常のPOS分析となってしまいます。ID客数(顧客)が消え、還元されて客数(回数)となり、顧客ではなく、商品分析の世界になるわけです。いわゆる、客数×客単価の世界です。一方、右に掛けるとどうなるかですが、金額PI値(バスケット金額)とかけると、累計バスケット金額となり、これは時間を一生涯にとれば金額のライフタイムバリューとなります。実は、この指標は携帯電話会社やゲーム会社ではよく使う指標であり、ARPUといっています。時間は月、すなわち、月額の場合が多いですが、別に月でなくとも、年でも一生涯でも良いわけです。ちなみに、ARPUはID-POS分析の一指標ですので、それだけで売上高が上がるわけではありません。売上高を上げるには、ARPUの対の指標、ID客数も見なければならないわけです。そして、さらに、金額PI値(バスケット金額)を分解し、PI値×平均単価にすれば、F(頻度)を掛けると、累計バスケット点数となり、数量面でのライフタイムバリューとなります。このように、F(頻度)はID-POS分析の要、売上高を左右する重要な指標であるといえ、この本質をつかみ、様々な指標と組み合わせると、新たな独自指標をつくることも可能といえます。F(頻度)はまだまだ奥が深く、さらに掘り下げることも可能ですが、基本は、ここで解説した同時と時間、そして、売上高を分解し、左右への掛け算で見ることであるといえます。これをヒントに様々な実践的なクライアントの独自指標の構築に挑戦してみたいと思います。

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February 25, 2017

ゼンショーH、第3四半期、増収、大幅増益!

ゼンショーホールディングス、2017年3月、第3四半期、2/14
・http://www.zensho.co.jp/jp/ir/resource/pdf/2017.2.14.zensho.all.pdf

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:2,974.35億円
・自己資本比率:22.8%(昨年 22.2%)
・現金及び預金:240.60億円(総資産比 8.09%)
・有利子負債:1,394.07億円(総資産比 46.87%)
・買掛金 :221.53億円(総資産比 7.45%)
・利益剰余金 :211.95億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:4,059.31億円(2.3%) 、営業利益:147.33億円(62.9%)
・経常利益:141.85億円(63.5%)、当期純利益:75.65億円(126.7%)
  ⇒ 通期予想:売上高:5,588.61億円(6.3%:進捗 72.64%)、営業利益:177.10億円(46.2%:進捗 83.19%)
・原価:42.44%(昨年 43.63%):-1.19、売上総利益:57.56%(昨年 56.37%):+1.19
・経費:53.94%(昨年 54.10%):-0.16
・営業利益:3.62%(昨年 2.27%):+1.35

ゼンショーホールディングスのコメント:
・外食産業におきましては、労働需給バランスの悪化などにより、引き続き厳しい経営環境となっております。 このような状況の中、「すき家」をはじめとする牛丼カテゴリーの既存店売上高前年比は102.7%、「ココス」、 「ジョリーパスタ」をはじめとするレストランカテゴリーの既存店売上高前年比は97.2%、「はま寿司」をはじめ とするファストフードカテゴリーの既存店売上高前年比は97.7%となりました。収益面につきましては、牛肉価格 を中心とした食材仕入コストやエネルギーコストの低減等により、前年対比増益となりました。
・当第3四半期連結会計期間末の店舗数につきましては、124店舗出店、56店舗退店、および株式会社フジタコーポ レーションの株式取得による34店舗増や大和フーヅ株式会社の全株式譲渡による65店舗減等により、4,864店舗とな りました。
・小売事業:
・小売事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は、486億85百万円(前年同期比4.1%増)、営業利益は7億34百 万円(同420.3%増)となりました。
・当事業の内訳は、スーパーマーケット事業を展開する株式会社マルヤ、株式会社マルエイ、株式会社尾張屋、 株式会社フジタコーポレーション及び青果販売等の株式会社ユナイテッドベジーズ等であります。なお、株式会 社フジタコーポレーションにつきましては、食品スーパーマーケットを展開しており、2016年11月21日付で株式 取得を行いました。当社の子会社である株式会社日本リテールホールディングスが子会社化(当社の孫会社化) し、2016年12月より連結の範囲に含めております。

Kabtan:2/14
・ゼンショHD、4-12月期(3Q累計)経常が64%増益で着地・10-12月期も48%増益
・https://kabutan.jp/news/?b=k201702140080
・ゼンショーホールディングス <7550> が2月14日大引け後(15:00)に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比63.5%増の141億円に拡大し、通期計画の167億円に対する進捗率は84.6%に達し、5年平均の75.0%も上回った。

ゼンショーホールディングスの株価:2/17
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=7550.T
・時価総額 283,120百万円(2/17) =1,892円(2/17) × 149,640,445株(2/17)
・株価1,892円(2/17)=PER(会社予想):39.98倍(2/17)×EPS 47.32円(2017/03)
・株価1,892円(2/17)=PBR(実績): 4.13倍(2/17)×BPS 457.99円(2016/03)

PI研のコメント:
・2/14、ゼンショーHが2017年3月期の第3四半期決算を公表しました。今期は食品スーパーのフジタコーポレーションを子会社によるM&Aにて吸収し、外食産業の中では、食品スーパーシストを鮮明にしている中での決算ですが、増収、大幅増益の好決算となりました。すでに、この時点で営業利益は通期予想の83.19%ですので、今期はこの第3四半期決算同様、好決算が期待されます。ちなみに、食品スーパ―関連の売上高構成比は現時点で12.00%ですので、依然として外食産業が約90%弱、その影響度は低いといえますが、今後、さらなるM&Aに踏み切る可能性は高く、その影響は年々ましてゆくものと思われます。これを受けて、株価は上昇するのかと思いましたが、横ばい、投資家は慎重に今後の推移を見極めているといえそうです。今期決算で、やや気になるのは、食品スーパーでのM&Aは積極的ですが、成長率が2.3%増ですので、利益とは対照的な数値、伸び悩んでいることです。また、自己資本比率が22.8%と低く、有利子負債が1,394.07億円(総資産比 46.87%)と、財務に重くのしかかっていることです。結果、今後の成長性を左右するM&Aの原資が十分とはいえず、既存店の活性化が重要な経営課題とならざるをえない点です。また、ゼンショーHも自らコメントしているように、「労働需給バランスの悪化などにより、引き続き厳しい経営環境」、外食産業を含め、流通業界全体がこの「労働需給バランスの悪化」に直面しており、利益の圧迫要因をかかえていることです。ゼンショーH、利益は順調に増加傾向が鮮明ですが、課題の成長戦略をどう打ち出すのか、残り、四半期、そして、来期以降の食品スーパーを含めた成長戦略に注目です。

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February 24, 2017

コンビニ、売上速報、2017年1月、既存店0.1%増!

JFAコンビニエンスストア統計調査月報:2017年1月度:2/20
・http://www.jfa-fc.or.jp/
・今月は、店内調理品等のカウンター商材や調理麺、調理パン、惣菜等が引き続き好調に推移したことに加え、寒暖の変動が大きかったことからスープ、中華まん等の温かい商品の売れ行きが好調となり、全店・既存店ともに売 上高は前年を上回る結果となった。
・既存店ベースでは、売上高7,532億円(前年同月比+0.1%)が4ヶ月連続のプラス、来店客数12億1,399万人(前年同月比-1.1%)が11ヶ月連続のマイナスになり、平均客単価620円(前年同月比+1.2%)は22ヶ 月連続のプラスとなった。

全店は47ヶ月連続のプラス・既存店は4ヶ月連続のプラス
・全店 836,784(百万円:2.7%)、既存店 814,625(百万円:0.1%)

店舗数:
  ⇒54,496(店舗:2.5%)

来店客数:全店は70ヶ月連続のプラス・既存店は11ヶ月連続のマイナス
  ⇒ 全店 1,328,799 (千人:1.6%)、既存店 1,213,986(-1.1%)

平均客単価: 全店・既存店ともに22ヶ月連続のプラス
  ⇒全店 629.7 (円:1.1%)、既存店 620.4(1.2%)

商品構成比および売上高前年同月比(既存店ベース)
  ⇒日配食品 35.5% +0.0%、加工食品 27.5% 0.8%、非 食 品 31.2% -0.4%、サービス 5.8% 0.6%

対象企業:8社
・スリーエフ、セコマ、セブン-イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ポプラ、ミニストップ、山崎製パンデイリーヤマザキ事業統括本部、ローソン

コンビニ売上高、4カ月連続増=温かい食品好調-1月 :
・JIJI.COM:2/20
・http://www.jiji.com/jc/article?k=2017022000823&g=eco
・日本フランチャイズチェーン協会が20日発表した1月のコンビニエンスストア既存店売上高は、前年同月比0.1%増の7531億円と4カ月連続のプラスとなった。寒暖の差が大きかったことから、総菜のスープや中華まんなど温かい食品の売れ行きが好調だった。

PI研のコメント:
・コンビニ売上速報、2017年1月度が日本フランチャイズチェーン協会から2/20、公表されました。主要チェーン8社、54,496店舗の売上速報です。結果は全体は新店の効果による2.7%増となりましたが、既存店はわずか0.1%増と厳しい結果となりました。客単価は1.2%増と22ケ月連続でプラスとなりましたが、客数が-1.1%減と11ケ月連続でのマイナスが影響しているといえます。客単価が伸びた要因は「店内調理品等のカウンター商材や調理麺、調理パン、惣菜等が引き続き好調」であったことに加え、「寒暖の変動が大きかったことからスープ、中華まん等の温かい商品の売れ行きが好調」と、天候も寄与したとのことです。コンビニは天候に左右される商品が多く、特に冬はホット商材の強化がポイントといえます。ただ、ホット商材が含まれる日配部門は0.0%増ですので、全体としてはやや苦戦したといえます。コンビニ、店舗数が2.5%増と、新店開発が一段落したといえ、今後、国内では既存店の活性化が業績を左右するようになるといえます。全体においては、寡占化が一層進むといえ、M&Aがより加速する段階に入ったといえます。今後、新店開発は海外、中国、東南アジアが主戦場になるといえ、国内は既存店、海外は新店による成長戦略がより鮮明になるといえます。来月以降、伸び悩んでいる既存店、どこまで数字を改善するか、各社の動向に注目です。

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February 23, 2017

NHK、コンビニと商社のかかわりを取材!

コンビニ接近!商社の戦略は:
・NHK NEWS WEB:2/20
・http://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2017_0220.html
・われわれ、消費者に身近なコンビニ。そのコンビニチェーン大手の一角を占める「ローソン」を「三菱商事」が子会社化しました。総合商社と言えば、石油やLNG=液化天然ガスといった資源、それに繊維、飼料、食肉などさまざまな商品を世界を相手に取り引きするイメージです。商社とコンビニという一見縁遠そうな2つが結びつくのはなぜか。背景を取材しました。(経済部 吉田稔記者)
・三菱商事がローソンを子会社化:
・資源から非資源へ:
赤字決算のあと就任した垣内威彦社長が目指したのが、ブレの大きな資源ビジネスに頼らず、安定的な収益が期待できる食品・生活産業分野の強化です。
・コンビニ2位から3位へ:
・グループ一体で商品力の強化:
・2012年にローソンが販売を始めた「ブランパン」です。糖質が少なく健康によいとして人気を集め、累計で1億個以上を販売しました。麦の「外皮」を使ったこのパンは、実は三菱商事で長年穀物を取り扱ってきたベテラン社員の発案によるものでした。原材料に精通した商社マンの提案に基づき、ローソンの商品開発部門と二人三脚で作り上げたのです。
・1993年に首都圏・関西で展開するスーパー「ライフ」に出資し、現在では経営陣にも人材を派遣しています。
川上=原料調達から中流=食品製造・卸、川下=小売り業まで一貫した体制を生かし、商品開発を強化していく方針です。
・分かれる川下戦略:
・一方で、ローソンのライバル、ファミリーマートの親会社「ユニー・ファミリーマートホールディングス」の株の34.5%を保有する伊藤忠商事は別の戦略です。
・株を過半数まで買い増して子会社化することは、全く考えていないと言います。
・コンビニ3強時代の行方は:
・事実上の3強時代に突入したコンビニチェーン。それぞれの戦略がどう奏功するのか。そして、この競争からどのような魅力的な商品やサービスが生み出されるのかという点でも目が離せなくなりそうです。

PI研のコメント:
・2/20、NHK NES WEBでコンビニの特集記事が配信されました。テーマは「コンビニ接近!商社の戦略は」であり、ローソンをなぜ三菱商事が子会社化したかの背景を探ったものです。コンビニと商社の関係はすでにファミリーマートへ伊藤忠が34.5%を出資し、海外展開など様々支援をし、ファミリーマートの成長戦略を後押しした前例があります。ただ、伊藤忠はNHKの取材の中で、「株を過半数まで買い増して子会社化することは、全く考えていない」と発言しており、三菱商事の子会社化、50%超の株式購入とは違います。その理由ですが、記事では「資源から非資源へ」であり、「垣内威彦社長が目指したのが、ブレの大きな資源ビジネスに頼らず、安定的な収益が期待できる食品・生活産業分野の強化」と解説しています。すでに、三菱商事は食品スーパーのライフコーポーレーション、アルビスへも資本参加しており、コンビニだけでなく、非資源強化へ大きくシフトしており、今回のローソンの子会社もその一環ということです。三菱商事、子会社したローソンと今後どのような経営戦略を打ち出すのか、ローソンでの最高の成功事例といわれる「ブランパン」の次の商品開発、そして、さらなる成長戦略に注目です。

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February 22, 2017

隔週、連載、ID-POS分析、第6回、DRM オンライン!

~商品を洗え、磨け、輝かせ!~ ID-POS分析によるマーチャンダイジング戦略のすすめ:
・http://diamond-rm.net/category/id-p...
・第6回: バナナのF(頻度)をSAB-Zの視点から見る、その3!:2/20
・上図は、バナナのZ顧客ですので、ずべて、年間F(頻度)1.0回となっていることがわかります。一方、下図は同じ顧客ですが、来店頻度がばらばら、最多年間F(頻度)718回の左端の顧客から、年間F(頻度)1.0回の右端の顧客までおり、しかも、その分布は図のようにバナナのみのSAB-Z分析とほぼ同様の波形、すなわち、ロングテールの分布をしていることがわかります。
・このように顧客の商品と店舗との関係はほぼ無関係といえ、バナナのZ顧客は店舗ではS顧客もいれば、Z顧客もいて、その分布はランダムであるのが実態といえます。直観的にはバナナのS顧客は店舗でもS顧客、バナナのZ顧客は店舗でもZ顧客のように思えますが、実態は無関係と見るのが正解といえます。

続く、・・

・次回は、酒の実態、スーパードライについて掘り下げ、SAB-Z顧客がどのような構造となっているかを分析し、そのマーチャンダイジング戦略について解説します。

DRMオンラインについて:
・http://diamond-rm.net/
・1970年4月に設立された「流通ビジネスを元気にする」流通情報出版社です。「ダイヤモンド・チェーンストア」「ダイヤモンド・ホームセンター」「ダイヤモンド・ドラッグストア」の雑誌3誌をはじめ、各種媒体の制作・発行、販促支援ツールの企画制作、セミナーの企画運営など、流通業界を中心に幅広く事業を展開しています。

PI研のコメント:
・DRMオンラインでの隔週連載ですが、第6回目となりました。テーマは、前回の続き、「バナナのF(頻度)をSAB-Zの視点から見る、その3!」となります。バナナのF(頻度)についての3回に渡っての解説であり、これでバナナは終了となります。この3回目はバナナのZ顧客(年間F(頻度)1.0回)の店舗への来店頻度はどのような実態かを解説したものです。この関係はその事実をこれまで正確に調べられたことはあまりなく、また、その関係を図式化したものは稀といえます。今回はその関係を正確に分析し、図式化してみました。直観的にはバナナのZ顧客は店舗でもZ顧客のように思えますが、実際、今回の図表を見ると、全く無関係といえます。もちろん、Z顧客-Z顧客の場合もありますが、それはわずかであり、Z顧客-S顧客、Z顧客-A顧客、Z顧客-B顧客がたくさんいることが分かります。ここでは縮尺を実寸にしていますが、バナナのZ店舗の店舗の来店頻度の縮尺を伸ばすと、バナナの全顧客の図表とほぼ同じ構図になります。すなわち、この2つの関係は相似形になっており、さらに、バナナのB顧客の店舗の来店頻度の図表も同様、A顧客もS顧客も同様となりますので、実は、バナナのロングテールグラフは、店舗の来店頻度と同波形、すべてがフラクタルになるといえます。結果、Z顧客だけでなく、店舗の来店頻度はすべてのバナナのF(頻度)と無関係であるということになります。そして、この事実がバナナのID-POS分析によるマーチャンダイジング戦略構築の決め手となります。バナナのZ顧客の復活折衝、リピート化は店舗の中で十分に可能であり、これがバナナのマーチャンダイジング戦略の最優先課題といえます。しかも、このZ顧客は全購入顧客の48.4%ですので、この顧客への働きかけがまさに優先課題といえるわけです。

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February 21, 2017

サンドラック、第3四半期、増収増益、インバウンド鈍化!

サンドラッグ、2017年3月、第3四半期、2/9
・http://contents.xj-storage.jp/xcontents/99890/6f46bae5/66cf/40c6/9f8d/0669d6afc272/140120170201487752.pdf

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:2,195.85億円
・自己資本比率:59.5%(昨年 61.4%)
・現金及び預金:462.89億円(総資産比 21.08%)
・有利子負債:0.00億円(総資産比 0.00%)
・買掛金 :630.59億円(総資産比 28.72%)
・利益剰余金 :1,510.46億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:3,993.75億円(5.4%) 、営業利益:259.11億円(2.4%)
・経常利益:265.03億円(2.5%)、当期純利益:176.26億円(6.8%)
  ⇒ 通期予想:売上高:5,280.00億円(4.8%:進捗 75.64%)、営業利益:340.00億円(3.6%:進捗 76.21%)
・原価:75.51%(昨年 75.54%):-0.03、売上総利益:24.49%(昨年 24.46%):+0.03
・経費:18.01%(昨年 17.79%):+0.22
・営業利益:6.48%(昨年 6.67%):-0.19

サンドラッグのコメント:
・ドラッグストア業界におきましては、同業他社による積極的な出店や価格競争に加え、他業種からの参入やM& Aの動きが増加しつつあり、更に厳しい経営環境が続いております。
・このような状況のもと、当社グループは、引き続き、「安心・信頼・便利の提供」をキーワードに、お客様のニ ーズにお応えする質の高い出店やサービスレベルの向上、プライベートブランド商品の開発、新業態の開発、店舗 改装など積極的に取り組み、活性化を図ってまいりました。
・ドラッグストア事業は、積極的に店舗改装を実施し、業態転換なども含め食品等の販売に注力してまいりました が、天候不順やインバウンド関連商品の販売鈍化などの影響により、既存店売上高は前年同期を若干下回りました。 また、マーチャンダイジングの改善などにより売上総利益の改善に取り組むとともに、経費面においては、引き続 き光熱費の削減や業務効率化による経費の削減に努めました。
・ディスカウントストア事業は、上期においては西日本の長期的真夏日等の影響もあり、夏物関連商品などの季節 商材が好調に推移し、第3四半期は冬物関連商品などの季節商材が好調に推移いたしました。そして、引き続き医 薬品や食品等の販売に注力したことなどにより、既存店売上高は前年同期を上回りました。一方で、自動発注シス テム導入に伴う一部在庫の処分による影響や、相対的に利益率の低い食品などの販売増加により、売上総利益率は 若干の低下となりました。また、経費面においては、引き続き光熱費などの削減に努めましたが、売上増加に伴う 人員の増強や10月からの社会保険料増加などの影響もあり、人件費率は増加いたしました。

Kabtan:2/10
・サンドラッグが大幅反落、インバウンド関連鈍化などで17年3月期業績を下方修正
・https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201702100174
・サンドラッグ<9989>が大幅反落。9日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表。売上高を5420億円から5280億円(前期比4.8%増)へ、営業利益を357億2000万円から342億円(同3.6%増)へ、最終利益を242億円から232億円(同7.6%増)へ下方修正したことが嫌気されている。
・積極的な店舗改装を実施し、食品などの販売に注力したものの、天候不順やインバウンド関連商品の販売鈍化および新規出店の遅れなどの影響が要因としている。

サンドラッグの株価:2/17
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9989.T
・時価総額 501,055百万円(2/17) =7,460円(2/17) × 67,165,592株(2/17)
・株価7,460円(2/17)=PER(会社予想):19.06倍(2/17)×EPS 391.37円(2017/03)
・株価7,460円(2/17)=PBR(実績): 3.34倍(2/17)×BPS 2,234.84円(2016/03)

PI研のコメント:
・2/9、サンドラックが2017年3月期の第3四半期決算を公表しました。結果は増収増益とはなりましたが、その伸びはわずか、昨年の大幅、増収増益とは対照的な決算となりました。サンドラック自身もコメントしているように、「天候不順やインバウンド関連商品の販売鈍化」の影響が大きいといえます。ドラックストア業界に限らず、昨年、インバウンドの強い影響を受けた小売業は今期、その反動により非常に厳しい決算となり、今期はその影響をどこまで和らげることができるか、そこに経営の焦点があたっているといえます。加えて、「10月からの社会保険料増加などの影響もあり、人件費率は増加」、さらには、アルバイト等の時給が上昇しており、小売業の経費比率を押しあげており、ダブルで業績を圧迫しつつあるといえます。サンドラックも今期経費比率が上昇、+0.22ポイント上昇しており、率では減益、売上高増で増益を確保している状況です。これを受けて、投資家も厳しい判断をしており、サンドラックの株価が下がっています。Kabutanも「サンドラッグが大幅反落、インバウンド関連鈍化などで17年3月期業績を下方修正」との見出しで、この決算を報じており、株価への影響が大きいといえます。ただ、PER19.06倍、PBR3.34倍ですので、依然として現在の株価水準は高めといえますので、今後、株価は上昇しにくい局面に入ったといえそうです。サンドラック、今期は厳しい決算が予想されますが、これを踏まえ、来期以降、どのような成長戦略を打ち出すのか、インバウンド需要が一段落後のドラックストア業界の動向も踏まえ、注目です。

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February 20, 2017

環境店舗、ローソン本格参入、電力6割削減!

スマートエネルギーストア”を目指す環境配慮店舗を開店:2/13
・http://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1291088_2504.html
・株式会社ローソン(本社:東京都品川区、以下「ローソン」)は、2月17日(金)に、経済産業省の「バーチャルパワープラント(以下、VPP)構築実証事業」(※2)の一環として、慶應義塾大学SFC研究所と共に、IoT化された機器による制御・節電を通じて電力リソースの創出の実証実験を行う、「ローソン小平天神町二丁目店」(東京都小平市天神町2-2-16)をオープンします。コンビニエンスストアで「VPP構築実証事業」の採択を受けたのはローソンが初めてです(※3)。本店舗では、VPPや太陽光発電等による創エネと最新の省エネ施策を導入することで、外部調達する電力量を2015年度の標準的な店舗対比で約6割削減(※4)する見込みです。
・ローソン小平天神町二丁目店 主な特徴 :
・①IoT化された機器の導入により、エネルギーの一括制御・節電を実現
・・「VPP構築実証事業」の一環として、遠隔制御・節電による電力リソースの創出を図る
節電したエネルギー量の算出を行う等、経済産業省が平成29年度中の創設を目指す、節電市場にむけた取組みを先行実施
・②店舗の建物形状を変えることで、建物省エネ性能を向上
・自然換気のための勾配天井+換気トップライトによる太陽光利用
・地中熱利用のための床下ピットからの給気
・③省エネ性能の高い建築物に与えられる、「建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)」で、五つ星+ZEB認証をコン

PI研のコメント:
・現時点で考えられる最新の環境店舗、「ローソン小平天神町二丁目店」が2/17、オープンしました。この店舗は経済産業省の「バーチャルパワープラント(以下、VPP)構築実証事業」の一環であり、小売業界では、はじめての実証事業店舗となります。主な環境への取り組みは、9つ、「太陽光発電システム、蓄電池、CO2冷媒冷凍冷蔵機、扉付CO2冷媒要冷ケース、LED照明、放射パネル空調(除湿型)、勾配天井、地中熱利用吸給気ピット、換気トップライト」です。太陽、地球(地熱)をふんだんに取り入れ、天井に勾配をつけることにより、暖気の循環をはかり、冷蔵冷凍設備は脱フロンかつ省エネ、さらに照明はLEDと、店舗まるごと環境店舗であり、結果、約6割の節電になり、かつ、地球にやさしい店舗になるとのことです。今後、この実証事業の検証を進め、ローソンはもちろん、コンビニの店舗、さらには、食品スーパーをはじめ小売業の店舗にその成果が取り入れられてゆくとのことで、小売業界だけでも一大環境市場が今後新たに形成されてゆくことが期待されています。その意味で、このローソンの実証事業は小売業界にとっても重要な事業といえ、店舗、そのものの在り方を大きく変えてゆく転機になるのではと思います。なお、ローソンではすでに、CO2冷媒冷凍冷蔵機、LED照明、太陽光発電システムについては既存店舗への導入が進んでいるとのことですので、この実証事業の成果がさらに加わり、環境店舗としてのコンビニとして磨きがかかるといえ、今後のローソンの動向に注目です。

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February 19, 2017

マツモトキヨシH、第3四半期、増収増益、インバウンド一段落!

マツモトキヨシホールディングス 、2017年3月、第3四半期、2/10
・http://navigator.eir-parts.net/EIRNavi/DocumentNavigator/ENavigatorBody.aspx?cat=tdnet&sid=1441254&code=3088&ln=ja&disp=simple

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:2,837.24億円
・自己資本比率:63.1%(昨年 61.9%)
・現金及び預金:310.44億円(総資産比 10.95%)
・有利子負債:0.00億円(総資産比 0.00%)
・買掛金 :682.51億円(総資産比 24.06%)
・利益剰余金 :1,359.04億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・営業収益:4,040.88億円(0.2%) 、営業利益:211.96億円(2.0%)
・経常利益:230.93億円(2.1%)、当期純利益:148.87億円(2.2%)
  ⇒ 通期予想:営業収益:5,550.00億円(3.5%:進捗 72.81%)、営業利益:280.00億円(2.1%:進捗 75.70%)
・原価:70.64%(昨年 70.99%):-0.35、売上総利益:29.36%(昨年 29.01%):+0.35
・経費:24.12%(昨年 23.87%):+0.25
・営業利益:5.24%(昨年 5.14%):+0.10

マツモトキヨシホールディングスのコメント:
・ドラッグストア業界におきましては、業種・業態を越えた競合企業の新規出店、商勢圏拡大に向けた新たなエリ アへの侵攻、M&Aによる規模拡大、同質化する異業種との競争、それらが要因となる狭小商圏化など、我々を取 り巻く経営環境は厳しい状況が継続しております。
・このような環境の中、当社グループは、中期的な経営戦略として掲げる、「需要創造に向けた新業態モデルの構 築」「オムニチャネルを起点としたCRMのさらなる進化」「安定した収益基盤の確立・維持」に努めることによ り、競争優位性を確立し、「美と健康を通じて、すべてのステークホルダーから信頼され支持される企業グルー プ」を目指しております。
・上記の経営戦略を踏まえ、今期は5つの重点戦略(①新たなビジネスモデルの構築、②調剤事業の強化・拡大、 ③オムニチャネル化の推進、④垂直連携体制の構築、⑤7つのエリアにおける収益性の向上)を設定し取り組んで まいりました。
・当社グループの強みとなっておりますグループ会員数(ポイントカード会員/LINEの友だち/公式ア プリのダウンロード数)は、延べ4,280万人超にまで拡大しており、多彩なフォーマット展開で得られるビッグデ ータを当社独自の科学的手法を用いた高い分析力で、多様化する顧客ニーズやライフスタイルの変化、狭小商圏化 する市場に対し的確に対応してまいりました。
・訪日外国人観光客向けの免税対応店舗は、「心斎橋中央店」「道頓堀法善寺店」「京都三条河原町店」「高山陣 屋前店」「名古屋テレビ塔前店」「上野公園前店」「札幌狸小路Part2店」のオープンなどを含め374店舗に展開 を拡大しました。当社グループとしましては、団体から個人旅行へシフトし各地に広がりを見せる訪日外国人観光 客の買い物ニーズは、今後も拡大するマーケットとして捉え、訪日前・訪日中・帰国後を意識した販促施策、最新 情報の発信などを実施するとともに、パスポートデータ分析に基づくきめ細やかな品揃えやサービス展開をさらに 強化しております。

Kabtan:2/10
・マツキヨHD、4-12月期(3Q累計)経常は2%増益で着地
・https://kabutan.jp/news/?b=k201702100235
・マツモトキヨシホールディングス <3088> が2月10日大引け後(15:00)に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比2.1%増の230億円となり、通期計画の303億円に対する進捗率は76.2%に達し、5年平均の72.7%も上回った。

マツモトキヨシホールディングス:2/17
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=3088.T
・時価総額 283,561百万円(2/17) =5,190円(2/17) × 54,636,107株(2/17)
・株価5,190円(2/17)=PER(会社予想):15.03倍(2/17)×EPS 345.20円(2017/03)
・株価5,190円(2/17)=PBR(実績): 1.53倍(2/17)×BPS 3,383.32円(2016/03)

PI研のコメント:
・マツモトキヨシHが2/10、2017年3月期の第3四半期決算を公表しました。結果は増収増益とはなりましたが、増収幅わずか0.2%、増益幅も2.0%ですので、昨年の大幅、増益増収と違い、やや厳しい決算といえます。投資家も厳しい見方をしており、株価は下がり気味となっています。その要因はインバウンド需要の変化にあると思われます。マツモトキヨシHのコメントでも、インバウンド需要が「団体から個人旅行へシフト」ととらえており、今後も成長は見込めるが、「訪日前・訪日中・帰国後を意識した販促施策、最新 情報の発信などを実施するとともに、パスポートデータ分析に基づくきめ細やかな品揃えやサービス展開をさらに強化」と、一層の強化が課題としており、インバウンド需要が大きく変化しつつあるとのことです。このような中、マツモトキヨシHとしては、変化しつつあるインバウンド需要による新規顧客を取り込むことに加え、「オムニチャネルを起点としたCRMのさらなる進化」目指すとのことです。「グループ会員数(ポイントカード会員/LINEの友だち/公式ア プリのダウンロード数)は、延べ4,280万人超にまで拡大」とのことで、この拡大した会員とどう関係をつくるかが今後の成長戦略にとって重要な課題との認識です。マツモトキヨシH、インバウンド需要が一段落しつつある中、どのようにオムニチャネルを実現し、成長戦略につなげてゆくのか、その動向に注目です。

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February 18, 2017

鳥貴族、ワタミ抜く、店舗数500店舗!

「鳥貴族」がワタミをついに追い抜いた理由:
・東洋経済ONLINE:2/14
・http://toyokeizai.net/articles/-/157602
・展開するのはメニュー全品が280円均一(以後、価格は税抜きで記載)の焼き鳥店「鳥貴族」。主要駅の繁華街で黄色と赤色の看板を目にしたことのある人も多いだろう。異例の成長を続けられるワケはいったい何か。それは低価格ながら「100%国産食材」など高品質で特徴のあるメニューを取りそろえ、業界他社の追随を許さないビジネスモデルを構築したことだ。鳥貴族は「ファミレス業界におけるサイゼリヤ」の立ち位置を居酒屋業界で実現しようとしている。外食業界を30年以上にわたって取材してきた筆者が4回に渡る短期集中連載で、鳥貴族の正体に迫る。
・鳥貴族は今年度決算の2017年7月期中には約600店舗を達成し、カムレード加盟店を含むチェーン年商は約540億円規模(鳥貴族単体では300億円程度)になる見込みだ。ワタミの国内外食部門売上高は現在、年商500億円に届くかどうかである。鳥貴族は名実ともにワタミを追い抜く局面に差し掛かっている。
・鳥貴族の店舗数がワタミを上回る:
・ワタミの大きな失敗:
・大型ではなく小型の店舗展開:
・リーマンショック後の不況が追い風に:

鳥貴族、2017年7月、第1四半期、12/9
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/...

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:118.14億円
・自己資本比率:48.6%(昨年 44.4%)
・現金及び預金:29.02億円(総資産比 24.57%)
・有利子負債:12.97億円(総資産比 10.98%)
・買掛金 :9.23億円(総資産比 7.82%)
・利益剰余金 :27.78億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:69.82億円(27.0%) 、営業利益:3.97億円(14.4%)
・経常利益:3.84億円(13.2%)、当期純利益:2.50億円(25.0%)
  ⇒ 通期予想:売上高: 307.40億円( 25.4%:進捗 22.72%)、営業利益:19.59億円( 22.8%:進捗 20.27%)
・原価:31.54%(昨年 31.35%):+0.19、売上総利益:68.46%(昨年 68.65%):-0.19
・経費:62.77%(昨年 62.32%):+0.45
・営業利益:5.69%(昨年 6.33%):-0.64

鳥貴族のコメント:
・外食業界におきましては、景気回復傾向に伴う人件費関連コスト等の上昇に加え、天候不安による原材料価格 の上昇、消費嗜好の多様化による動態変化、業種・業態を超えた企業間競争の激化により経営環境は引き続き厳し い状況で推移しております。
・このような状況の中、当社では、中期経営目標を達成すべく重要施策に掲げていた「国産国消への挑戦」を10 月のメニュー変更により達成しました。引き続き商品力のブラッシュアップと新規出店に取り組み、さらなるブラ ンド力の強化に努めてまいります。また、様々な経済情勢の変動の中、280円(税抜)均一を維持すべく、生産性 向上のためプロジェクトを立ち上げ従来の品質・サービスを維持しつつも、利益率の向上を目指し取り組んでまい りました。なお、当第1四半期累計期間は関東圏を中心に6店舗の新規出店を行い、当第1四半期会計期間末日に おける「鳥貴族」の店舗数は497店舗(前事業年度末比5店舗純増)となりました。当社の直営店につきまして は、当第1四半期累計期間は6店舗の新規出店を行い、当第1四半期会計期間末日においては290店舗(同5店舗 純増)となりました。なお、11月には新規出店により「鳥貴族」500店舗を達成致しました。

鳥貴族:2/15
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=3193.T
・時価総額 27,337百万円(2/15) =2,360円(2/15) × 11,583,300株(2/15)
・株価 2,360円(2/15)=PER(会社予想):23.48倍(2/15)×EPS 100.49円(2017/03)
・株価2,360円(2/15)=PBR(実績):4.76倍(2/15)×BPS 495.97円(2016/03)

PI研のコメント:
・鳥貴族の特集記事、「「鳥貴族」がワタミをついに追い抜いた理由」が東洋経済ONLINE、2/14に掲載されました。全4回シリーズで、今回が第1回目とのことです。鳥貴族が2017年7月期中には約600店舗を達成し、「ワタミを追い抜く局面」に入ったことに因み、この記事が公開されたといえます。今回の記事の骨子は、4つ、「鳥貴族の店舗数がワタミを上回る」、「ワタミの大きな失敗」、「大型ではなく小型の店舗展開」、「リーマンショック後の不況が追い風に」であり、ワタミとの違いを特に強調した記事となっています。今後、続編にて、さらに、鳥貴族の経営内容等に踏み込んでゆくと思われますが、興味深い内容です。その鳥貴族ですが、直近の決算、2017年7月期の第1四半期を見ると、2桁の増収増益、好決算であり、特に、売上高は27.0%増と急成長です。通期も25.4%ですので、流通業界でこれだけ高い成長率の企業は稀であり、コンビニの草創期のような急成長ぶりです。鳥貴族の中期計画を見ると、2021年までに、首都圏、関西圏、中部圏を中心に今後1,000店舗を目指すとのことで、今期の500店舗は通過点といえます。さらに、その後、全国、海外への展開も視野に入り、2,000店舗まで目指すとのことですので、当面、高成長が継続するのではないかと思います。投資家も鳥貴族に注目しており、PER23.48倍、PBRも4.76倍と高めです。それにしても、コンビニのビジネスモデルによく似ており、40坪70席、投資額4000万円、ドミナント出店を基本にし、ロジスティックスを重視する出店戦略を採用しているとのことです。また、FCではありませんが、「「のれん分け」を基本にした「TCC鳥貴族カムレードチェーン」方式を構築」と、経営形態もFCによく似た独特なモデルであり、これらがあいまって急成長を遂げているといえます。鳥貴族、極めて競争力の強いビジネスモデルを作り上げたといえ、流通業界でも類稀な成長軌道に乗ったといえます。今後、この高成長をどこまで維持してゆくのか、その動向に注目です。

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February 17, 2017

インテージ、Genometrics Connect開発!

「価値観・意識に合う商品」と「生活者毎にアレンジしたメッセージ」で
訴求効果を最大化する次世代型レコメンドエンジン『Genometrics Connect』提供開始

・インテージ:2/13
・http://www.intage.co.jp/topics/news/20170213
・株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚純晃)は、2016年8月にベータ版をリリースした小売業向け次世代型レコメンドエンジン『Genometrics Connect』(ゲノメトリクス コネクト)の開発・新機能搭載が完了したことに伴い、2017年2月13日より正式版の提供を開始いたします。
・インテージでは2013年11月に生活者の見える化ソリューション「Genometrics(ゲノメトリクス)」をリリースし、小売業の顧客理解の深化を支援してきました。『Genometrics Connect』は、この「Genometrics」を通じて、生活者一人ひとりの多様な価値観・意識(顧客のDNA)と、商品が生活者に提供する多様なベネフィット情報(商品のDNA)とをマッチングすることで、One to Oneマーケティングを実現することができるレコメンドエンジンとして、2016年8月によりベータ版を提供して参りました。
・この度、新機能として、生活者毎に “魅力的に感じる商品訴求ワード” を自動で抽出することができる「商品メッセージ作成サポート機能」を搭載し、それぞれの商品が持つ多面的な価値を、生活者一人ひとりの嗜好に合わせたメッセージで伝えることが可能となりました。
・『Genometrics Connect』の特徴:
・特徴①:購買データを元に、生活者の価値観・意識に合った商品をピックアップ
・特徴②:商品訴求ワードを使い分けることで販促効果を最大化
・特徴③:API提供による様々なメディアへの拡張が可能

PI研のコメント:
・インテージが2/13、興味深いレコメンドエンジン、Genometrics Connectの販売を開始したとのニュースリリースを公表しました。Genometrics ConnectはこれまでID-POS分析におけるクラスター分析を活用した商品DNAと顧客DNAを統合した分析だけでなく、インテージの「SCIモニターへのアンケート調査」をもとにまさにDNA、Genometrics を顧客一人一人、商品1品1品に付与し、その波形とシンクロするリコメンド商品、さらにはリコメンドキーワードを抽出し、商品の販促につなげるというものです。特に、今回、進化したGenometrics Connectでは、これらのリコメンドが「API提供による様々なメディアへの拡張が可能」とのことですので、店舗だけにとらわれない様々な顧客の購買シーンに対応できるとのことです。2013年11月にリリースされたGenometricsの進化版であり、3年強改良を重ね、実践投入となったといえます。このニュースリリースでは実践事例がまだ報告されていませんが、今後、メーカー、小売業で導入が進んでゆくと思いますが、どのような結果をもらすか、その動向に注目です。

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February 16, 2017

バローH、第3四半期、増収減益、ドラックストア好調!

バローホールディングス、2017年3月、第3四半期、2/6
・http://valorholdings.co.jp/wp/wp-content/uploads/published/wp_re_tanshin201612.pdf

CF関連:キャッシュの配分:
・営業活動によるキャッシュ・フロー:213.81億円(昨年212.56億円)
・投資活動によるキャッシュ・フロー:△142.82億円(66.80%:昨年△140.53億円)
  ⇒有形固定資産の取得による支出:△130.71億円(昨年△119.31億円)  
・財務活動によるキャッシュ・フロー:4.30億円(昨年△3.15億円) 
・現金及び現金同等物の増減額(△は減少):74.81億円 (昨年68.72億円)

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:2,793.03億円
・自己資本比率:37.6%(昨年 38.5%)
・現金及び預金:247.42億円(総資産比 8.86%)
・有利子負債:793.13億円(総資産比 28.40%)
・買掛金 :437.91億円(総資産比 15.68%)
・利益剰余金 :823.65億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・営業収益:3,954.79億円(4.8%) 、営業利益:119.07億円(△6.0%)
・経常利益:128.39億円(△3.4%)、当期純利益:84.46億円(1.0%)
  ⇒ 通期予想:営業収益:5,200.00億円(4.5%:進捗 76.06%)、営業利益:184.00億円(10.3%:進捗 64.72%)
・原価:75.56%(昨年 75.37%):+0.19、売上総利益:24.44%(昨年 24.63%):-0.19
・経費:24.95%(昨年 24.80%):+0.15
・マーチャンダイジング力:-0.51%(昨年-0.17%):-0.34
・その他営業収入:3.63%(昨年3.64%):-0.01
・営業利益:3.12%(昨年 3.47%):-0.35

バローホールディングスのコメント:
・当社グループは中期3ヵ年経営計画の2期目として、スーパーマーケットの既存店強化やイ ンフラの効率的活用を図る「構造改革の推進」、ドラッグストア及びホームセンター事業の業容拡大を目指す「成長 ドライバーの育成」、事業会社の成長とガバナンスの強化を促す「組織基盤の強化」に取り組んでまいりました。
・<スーパーマーケット(SM)事業>
・SM事業の営業収益は2,557億17百万円(前年同四半期比2.1%増)、営業利益は71億87百万円(前年同四半期比6.2 %減)となりました
・同事業につきましては、前期までに「バックシステム」としてのインフラ拡充がひとまず終了したことから、「フ ロント」にあたる店舗競争力や商品力の向上に取り組みました。SMバローでは18店舗の改装を行い、生鮮部門を強 化し、品揃えの「幅」と「深さ」を追求した競争力あるフォーマットへの転換を進めました。改装を機に販売政策を 変更した2店舗に加え、平成28年10月に開設した「SMバロー寝屋川店」(大阪府寝屋川市)、同12月に開設した 「SMバロー茶が崎店」(滋賀県大津市)ではEDLP(エブリディ・ロー・プライス)政策を採用し、生鮮部門を 中心に価格訴求力を高め、変化ある売場づくりを進めた結果、客数・客単価ともに堅調に推移しました。
・店舗につきましては、SMバロー5店舗、タチヤ1店舗、食鮮館タイヨー1店舗を開設するとともに、平成28年8 月に山梨県東部でスーパーマーケット5店舗を展開する株式会社公正屋を子会社化し、SMバロー1店舗、食鮮館タ イヨー1店舗を閉鎖した結果、当第3四半期末現在のSM店舗数はグループ合計276店舗となりました。SMバローの 既存店売上高は前年同四半期比0.8%減となりましたが、株式会社タチヤの伸張や新たに連結業績に加わった株式会社 公正屋が寄与し、増収を確保いたしました。インフラの効率改善は引き続き進展したものの、競争の激化が店舗収益 に影響し、減益となりました。
・<ドラッグストア事業>
・営業収益は808億27百万円(前年同四半期比13.8%増)、営業利益は18億55百万円(前年同四 半期比3.3%増)
・愛知県・岐阜県を中心に店舗網を拡充し、32店舗を新設、1店舗を閉鎖した結果、当第3四半期末現在の店舗数は 332店舗となりました。高水準の出店と併せて、移転とスクラップ&ビルドによる増床2店舗を含む計18店舗で改装を 行い、競争力の更なる強化を図りました。売場面積約600坪を有する大型店2店舗の改装では、食品部門の充実や100 円均一コーナーの設置により利便性を高めるとともに、化粧品部門で提案型陳列の導入やカウンセリングコーナーの 拡張を図るなど、専門性の強化にも努めました。なお、平成28年10月に改装した「V・ドラッグ豊川店」(愛知県豊 川市)では、中部フーズ株式会社が惣菜・ベーカリーの店内製造・販売業務をSM以外で初めて担い、新たな客層を 獲得しております。
・同事業につきましては、食品部門が引き続き好調に推移し、中部薬品株式会社の既存店売上高は前年同四半期比で 5.6%増加しました。診療報酬改定に伴う薬価引き下げや報酬体系の変更による影響は続いたものの、医薬品や化粧品 の堅調な販売により売上総利益率が改善するとともに、前期から当期にかけて開設した店舗も寄与し、増収増益とな りました。

Kabtan:2/10
・バローHD、4-12月期(3Q累計)経常が3%減益で着地・10-12月期も16%減益
・https://kabutan.jp/news/?b=k201702060020
・バローホールディングス <9956> が2月6日後場(13:00)に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比3.4%減の128億円に減り、通期計画の194億円に対する進捗率は66.2%にとどまり、5年平均の76.2%も下回った。

バローホールディングス:2/14
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9956.T
・時価総額 144,925百万円(2/14) =2,752円(2/14) × 52,661,699株(2/14)
・株価 2,752円(2/14)=PER(会社予想):12.23倍(2/14)×EPS 224.96円(2017/03)
・株価2,752円(2/14)=PBR(実績): 1.34倍(2/14)×BPS 2,055.76円(2016/03)

PI研のコメント:
・2/6、バローHが2017年3月期の第3四半期決算を公表しました。結果は増収とはなりましが、減益、やや厳しい決算となりました。バローHは食品スーパーに加え、ドラックストア、ホームセンター等、様々な業種、業態を傘下にもつ総合流通グループを目指していますが、今期は主力の食品スーパーの営業利益が「前年同四半期比6.2 %減」となり、これが業績に響いたといえます。ただ、ドラックストアは好調、大幅増収、増益であり、グループ全体の中で明暗が分かれたといえます。バローH自身も「ドラッグストア及びホームセンター事業の業容拡大を目指す「成長 ドライバーの育成」」とコメントしており、ドラックストア及びホームセンターは成長ドライバーとのことで、ここに経営資源を重く配分しているといえます。通期予想を見ると、営業利益が進捗率64.72%ですので、今期決算はこと利益に関してはやや厳しい数字が予想されます。これを受けて、株価も伸び悩んでおり、投資家は厳しい見方をしているといえます。PER、PBRもほぼ業界平均に近い数値であり、今後、収益がどう動くかを見ているといえそうです。バローH、成長戦略はドラックストア、ホームセンター等の貢献により堅調な伸びが期待できそうですが、利益に関してはやや厳しい数値となる公算が高く、ここにどうメスを入れ、利益の回復をはかるか、今期後半、そして、来期の収益改善策をどうバローHが打ち出すのか注目です。

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February 15, 2017

船井総研H、2016年12月本決算、増収増益、過去最高!

船井総研ホールディングス、2016年12月、本決算、2/6
・http://hd.funaisoken.co.jp/file/170206_accounts.pdf

CF関連:キャッシュの配分:
・営業活動によるキャッシュ・フロー:28.13億円(昨年20.08億円)
・投資活動によるキャッシュ・フロー:4.12億円(-14.65%:昨年(6.71億円)
 ⇒有価証券の取得による支出:△11.99億円(昨年 △6.00億円)
 ⇒有価証券の売却による収入:19.00億円(昨年 21.00億円)
 ⇒投資有価証券の取得による支出:△12.78億円(昨年 △11.08億円)
 ⇒投資有価証券の売却による収入:12.18億円(昨年 1.25億円) 
・財務活動によるキャッシュ・フロー:△16.89億円(昨年△11.81億円)
 ⇒配当金の支払額:△1,099億円(昨年△9.01億円)
・現金及び現金同等物の増減額(△は減少):15.37億円 (昨年14.99億円)

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産: 228.62億円
・自己資本比率:83.5%(昨年 81.3%)
・現金及び預金:86.63億円(総資産比 37.90%)
・有利子負債:6.45億円(総資産比 22.54%)
・買掛金 :2.56億円(総資産比 1.12%)
・利益剰余金 :144.78億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:164.33億円(11.7%) 、営業利益:38.59億円(10.4%)
・経常利益:38.66億円(4.8%)、当期純利益:25.58億円(5.5%)
  ⇒ 通期予想:売上高:180.00億円(9.5%:進捗  %)、営業利益:39.00億円(1.0%:進捗  %)
・原価:65.05%(昨年 65.40%):-0.35、売上総利益:34.95%(昨年 34.60%):+0.35
・経費:11.46%(昨年 10.84%):+0.62

船井総研ホールディングスのコメント:
・当社グループは主力事業であ る経営コンサルティング事業の業績が好調に推移し、連結経営成績は過去最高の売上高及び利益を達成することが できました。
・売上高におきましては、主力事業の経営コンサルティング事業における最大の特徴ともいえる月次支援型コンサ ルティング業務の契約継続率の向上と業種・テーマ別経営研究会の会員数の順調な増加によりコンサルティング件 数も順調に増加いたしました。また、ロジスティクス事業におきましては大型案件の受注も重なり売上高が増加し、 これらの結果、16,433百万円(前連結会計年度比11.7%増)となりました。
・経営コンサルティング事業 :
・経営コンサルティング事業におきましては、前連結会計年度からさらに実績を伸ばし過去最高の売上高を更新 いたしました。
・当事業の主力部門である住宅・不動産業界向けコンサルティング部門、医療・介護・福祉業界向けコンサルテ ィング部門において引き続き順調に売上高を伸ばし、当事業の売上高増加に大きく寄与いたしました。
・業務区分別の売上高につきましては、当事業の売上高の70%以上を占める月次支援型コンサルティング業務に おいて契約継続率が上昇して収益力の拡大に貢献いたしました。また、国内でも最大級の展開を行っている業 種・テーマ別経営研究会の会費収入においては、経営研究会会員企業数が前連結会計年度比18%増となり、引続 き高い成長率を継続することができました。さらに、インターネット広告運用代行支援や人材採用コンサルティ ングなど新規業務の積極的な展開が売上高の増加につながりました。

Kabtan:2/7
・船井総研ホールディングス---売上・利益ともに過去最高を達成、中計で2019年12月期に売上高220億円を目指す
・https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201702070566
・船井総研ホールディングス<9757>は2月6日、2016年12月期(16年1月-12月)決算を発表。売上高は前期比11.7%増の164.33億円、営業利益は同10.4%増の38.59億円、経常利益は同4.8%増の38.66億円、純利益は同5.5%増の25.58億円と、創業来最高の業績を更新した。

中小企業向けコンサルティング事業で独走
総合化を目指す中期 経営計画 「2020 Value Great」を発表

・FISCO:2016/12/9
・http://hd.funaisoken.co.jp/file/fisco_20161209.pdf

船井総研ホールディングスの株価:2/13
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9757.T
・時価総額 70,525百万円(2/13) = 1,959円(2/13) × 36,000,572株(2/13)
・株価1,959円(2/13)=PER(会社予想):27.13倍(2/13)×EPS 72.22円(2017/12)
・株価1,959円(2/13)=PBR(実績):3.45倍(2/13)×BPS 567.66円(2016/12)

PI研のコメント:
・船井総研Hが2/6、2016年12月期の本決算を公表しました。結果は増収増益、「過去最高の売上高及び利益を達成」となりました。これを受けて、株価も急騰、投資家は買いと判断したようで、過去10年で最高値となりました。PERも2/13時点で27.13倍、PBRも3.5倍ですので、利益面から見ても、資産面から見ても、投資家が高く評価しているといえます。また、昨年12/9にはFISCOが「中小企業向けコンサルティング事業で独走、総合化を目指す中期経営計画「2020 Value Great」を発表」との投資レポートを公表しています。その中で、日本の類似コンサルティング上場企業15社の中でもトップクラスの収益性、成長性、安全性であると分析しており、これも投資家からの関心を買っている要因と思われます。さて、この好調な業績の要因ですが、FISCOが同レポートの中でも指摘しているように、「同社のユニークなストック型コンサルティングが業界の中でも高いパフォーマンスを生み出していることが証明された形である。」と、業界では独特なストック型コンサルティングの成果といえるかと思います。ただ、その中身は大きく変化しており、創業当時の流通業主体のコンサルティングから「住宅・不動産業界向けコンサルティング部門、医療・介護・福祉業界向けコンサルテ ィング部門」が全体を牽引する体制に変わっています。実際、今期本決算では、「流通・小売・通販」は-29.4%、売上高もわずか4.60億円となり、部門では9番目となっています。これに対して、No.1部門の「住宅・不動産」は25.1%増、売上高も22.07億円、No.2部門の「医療・介護・福祉」は17.0%増、売上高13.83億円、No.3部門の「士業」は16.7%増、売上高10.37億円となっています。この3部門が10億円以上のコンサルティング部門であり、船井総研Hの成長を支えているといえ、創業当時の流通業主体の面影はなく、まさに様変わりといえます。さらに、今後の新規参入分野は「金融業界(信金、信組、保険)」とのことですので、ここが次の有望コンサルティング市場と見ているといえ、ますます、流通分野から遠ざかるといえます。それにしても、現金86.63億円(総資産比 37.90%)、営業キャッシュフローも28.13億円、自己資本比率は83.5%と、豊富なキャッシュを蓄えた超堅固な安定した財務基盤ですが、投資キャッシュフローは4.12億円とプラス、中身の大半は有価証券関連ですので、成長戦略との関係がいまひとつ見えにくいキャッシュの流れといえます。船井総研H、この好決算をもとに、すでに、新年度に入っていますが、「中期経営計画 「2020 Value Great」」を押し進め、豊富なキャッシュをどこに、どのように投資するのか、気になるところです。それにしても、ストック型コンサルティングが確立すると、人がどんどん変わっても、ビジネスモデルは不変であり、コンサルティング業種を次々に変え、会社としての成長が可能となります。FISCOも指摘しているように、「約5年4ケ月で一人前のコンサルタント(チームリーダー)に昇格するという、早期人材育成体制を強みにしている」とのことで、これが業種にこだわらない成長性の高い分野へ対応できる秘訣といえるかと思います。コンサルタントが業種経験者が担う時代から、新卒が短期間であらゆる専門業種のコンサルタントになる時代を船井総研Hは、長い時間かけて作り上げ、会社の安定をはかることができた、といえるのではないかと思います。

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February 14, 2017

ヤオコー、第3四半期、増収増益、利益進捗98.4%!

ヤオコー、2017年3月、第3四半期、2/10
・http://contents.xj-storage.jp/xcontents/82790/3a6c1978/d95f/4384/aee0/95fcf57cd153/140120170124479684.pdf

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:1,711.45億円
・自己資本比率:44.1%(昨年 47.7%)
・現金及び預金:200.18億円(総資産比 11.70%)
・有利子負債:398.69億円(総資産比 23.29%)
・買掛金 :243.51億円(総資産比 14.23%)
・利益剰余金 :739.62億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・営業収益:2,600.76億円(5.9%) 、営業利益:141.26億円(2.1%)
・経常利益:139.13億円(2.6%)、当期純利益:93.78億円(6.3%)
  ⇒ 通期予想:営業収益: 3,385.00億円( 4.0%:進捗 76.84%)、営業利益:143.50億円( 6.3%:進捗 98.44%)
・原価:71.99%(昨年 71.86%):+0.13、売上総利益:28.01%(昨年 28.14%):-0.13
・経費:27.08%(昨年 27.00%):+0.08
・マーチャンダイジング力:0.93%(昨年1.14%):-0.21
・その他営業収入:4.76%(昨年4.76%)
・営業利益:5.69%(昨年 5.90%):-0.21

ヤオコーのコメント:
・当社におきましては、第8次中期経営計画3ヶ年の2年目として、「スーパーではなく 『ヤオコー』と呼ばれる存在へ」をメインテーマに掲げ、「商品・販売戦略」、 「運営戦略」、「育成戦略」、 「出店・成長戦略」の4つの課題を柱に、生活者の「豊かで楽しい食生活」の実現に向け取組んでまいりました。
・商品面につきましては、引き続き新規商品開発に注力いたしました。特に、「Yes!YAOKO」(当社独自 のプライベートブランド)及び「star select」(株式会社ライフコーポレーションとの共同開発プラ イベートブランド)は更なる磨き込みをして、新たに87単品を発売いたしました。一方、生鮮部門につきまして は、新たな産地開拓や中間物流を排除した直接買付による産地直送など、生産者様と共同で鮮度・品質の向上に 取組んでまいりました。また、デリカ部門につきましては、デリカ・生鮮センターの活用度を高め、店舗での作 業負担の軽減とともに、製造小売としての機能強化により商品価値向上を図り、商品力の強化に努めてまいりま した。
・販売面につきましては、店舗における旬・主力商品の重点展開など販売力強化に注力し、商品面と両輪で「商 品育成」を進めてまいりました。また、引き続き「ヤングファミリー層」(子育て世代)をはじめ、あらゆる年 代層やライフスタイルを重視するお客さまからの支持拡大を図るべく、EDLP(常時低価格販売)政策を展開 するとともに、FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)を活用し、ターゲットをより明確にした 販促企画やマーケティングを展開いたしました。さらに、お客さま目線による従業員の接客意識の向上への取組 みにも注力してまいりました。
・店舗運営につきましては、作業工程の見直しをベースとした生産性向上モデルの水平展開を拡大する一方、一 部店舗でのセルフ精算レジ導入をはじめとするIT化・機器導入、アウトソーシングによる業務効率化を重点的 に推進してまいりました。
・店舗につきましては、4月に浦和中尾店(埼玉県さいたま市)、千葉ニュータウン店(千葉県白井市)、10月 に柏南増尾店(千葉県柏市)の3店舗を開設いたしました。

Kabtan:2/10
・ヤオコー、10-12月期(3Q)経常は7%増益
・https://kabutan.jp/news/?b=k201702100119
・ヤオコー <8279> が2月10日大引け後(15:00)に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の経常利益(非連結)は前年同期比2.6%増の139億円となり、通期計画の140億円に対する進捗率は99.4%に達し、5年平均の94.1%も上回った。

ヤオコー:2/8
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=8242.T
・時価総額 181,662百万円(2/10) =4,540円(2/10) × 40,013,722株(2/10)
・株価 4,540円(2/10)=PER(会社予想):18.75倍(2/10)×EPS 242.09円(2017/03)
・株価4,540円(2/10)=PBR(実績):2.42倍(2/10)×BPS 1,876.21円(2016/03)

PI研のコメント:
・ヤオコーが2/10、2017年3月期の第3四半期決算を公表しました。結果は増収増益、特に、営業収入が5.9%増と伸び、これが営業利益2.1%増とやや厳しい利益を押し上げたといえます。実際、率で見ると、原価、経費ともに減少、ダブルで利益を圧迫しており、高では増益ですが、率では減益、営業収入増で増益という構図です。ただ、利益の進捗率は営業段階で98.44%ですので、今期、本決算では増益幅はさらに広がり、好決算となる公算が大きいといえます。昨年公表された「エイヴイ(神奈川県横須賀市)の買収」はこの4月を予定していますので、まだ、この決算には反映されておらず、来期から子会社として業績に加わり、財務構造が大きく変わる予定です。今期増収増益になった要因ですが、「4月に浦和中尾店(埼玉県さいたま市)、千葉ニュータウン店(千葉県白井市)、10月 に柏南増尾店(千葉県柏市)の3店舗を開設」と、新規出店効果が大きいといえ、ヤオコーはM&Aに加え、新店開発も積極的であり、これが増収の要因といえます。一方、利益の方は、率では厳しい結果でしたが、今期は「作業工程の見直し」、「セルフ精算レジ導入」、「アウトソーシングによる業務効率化」等に取り組んでいますので、今後、その効果が経費削減に表れてくると思われます。また「「Yes!YAOKO」(当社独自 のプライベートブランド)及び「star select」(株式会社ライフコーポレーションとの共同開発プラ イベートブランド)は更なる磨き込みをして、新たに87単品を発売」と、PB強化に積極的に取り組んでおり、これらが原価改善にも寄与すると思われます。ヤオコー、今期、エイヴイ」買収によるM&A戦略に本格的に踏み込んだといえ、来期、新たなM&Aを含め、どのような成長戦略を打ち出すか、その動向に注目です。

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February 13, 2017

ダンハンビー、ホールフーズマーケットと業務提携!

Press Release Details:2/8
Whole Foods Market Selects dunnhumby to Help Lead Customer Driven Merchandise Strategy
・http://investor.wholefoodsmarket.com/investors/press-releases/press-release-details/2017/Whole-Foods-Market-Selects-dunnhumby-to-Help-Lead-Customer-Driven-Merchandise-Strategy/default.aspx

・CHICAGO, IL, February 8, 2017 – dunnhumby, a leading global customer science company, announced today that Whole Foods Market, Inc. (NASDAQ: WFM), the leading natural and organic food retailer, has selected dunnhumby as a strategic partner to evolve Whole Foods Market’s category management and merchandising fueled by customer data and insights.

・dunnhumby is working with Whole Foods Market to apply its customer data models, science, and industry-leading processes to make store-level merchandising decisions based on specific customer needs. Data-driven, customer-led insights will enable Whole Foods Market to create the shopping experiences customers want, helping them find the products, services, brands, sizes, and flavors they are looking for faster and easier. As product choices and preferences change and vary by location, using data to provide customers with the most relevant shopping experience is the best way to satisfy their needs and earn long-term loyalty.

・“dunnhumby has the ability to understand customers and turn that into action,” said Don Clark, global vice president of purchasing for non-perishables at Whole Foods Market. “This partnership allows us to keep innovating our shopping experience for the customer in a way that’s most relevant to them and reflects how they want to shop in each local community.”

・With over 25 years of customer science success for retailers, dunnhumby was chosen for its proven ability to use data and science to delight customers and build loyalty. dunnhumby’s customer-led approach brings the human dimension to merchandising and promotional strategies so Whole Foods Market can provide the relevance customers value.

・“Whole Foods Market is renowned for delighting customers with extraordinary shopping experiences and customer service, which makes them an ideal partner,” said Andrew Hill, managing director for North America at dunnhumby. “We’re thrilled to be working with a retailer as respected and innovative as Whole Foods Market, helping them continue to improve shopping experiences for their loyal and passionate customers.”

dunnhumby:
・https://www.dunnhumby.com/

PI研のコメント:
・2/8、ダンハンビーに新たな動きです。オーガニックの食品スーパー、ホールフーズマーケットとの業務提携をホールフーズ、ダンハンビー両社が同時に公表しました。ダンハンビーは、一昨年まで親会社テスコの不正会計による経営危機のため、身売りの話が持ち上がり、やむなく、クローガーとの資本業務提携を解消、すべての経営資源をクローガーに売却し、一時、アメリカからの撤退も噂されていました。ここへ来て、親会社のテスコも経営危機を乗り切り、ダンハンビーの売却はどうもなくなったようで、アメリカでの新たな動きがこのホールフーズマーケットとの業務提携につながったといえます。クローガーと資本業務提携がある間は、利益相反となることもあり、ホールフーズとの業務提携はできなかったといえますが、今回は晴れて、新たなアメリカでの事業拡大といえます。ダンハンビーにとってはアメリカ市場への新たな展開となり、オーガニック分野においては、対クローガー、対ウォルマートへの対抗策をbuild loyaltyにより、いかに構築するかにあるといえます。すでに、クローガーとの10年以上に及ぶ長い付き合いにより、アメリカ市場、アメリカの顧客は熟知しているといえますので、今後、どのようにホールフーズの売場、商品、そして、顧客との関係が変わってゆくのか、注目です。ちなみに、日本でのダンハンビーの特許はダンハンビーアメリカが深くかかわっていますので、すでに、日本での法人も千代田区に創設しており、今後、日本での展開も活発になるかもしれません。アメリカ同様、日本での動きにも注目です。

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February 12, 2017

脱PB?クローガー、Murray's CheeseをM&A!

Press Release:2/7
Kroger and Murray's Cheese Announce Merger

・http://ir.kroger.com/file/Index?KeyFile=37923285
・CINCINNATI and NEW YORK, Feb. 7, 2017 /PRNewswire/ -- The Kroger Co. (NYSE: KR) today announced it has purchased the equity of Murray's Cheese, as well as its flagship location on Bleecker Street in New York City, to form a merger of the two companies.
・"For cheese lovers and connoisseurs, it doesn't get more authentic than Murray's," said Rodney McMullen, Kroger's chairman and CEO. "Our customers are excited to buy the unique offerings of Murray's Cheese right in our stores, and we're excited to ensure this iconic cheese shop will remain a part of the Kroger family for many years to come."
・New York's most iconic cheese shop, opened in 1940, Murray's has been delivering the finest selection of cheese, meat and specialty food items to New Yorkers, chefs and cheese lovers nationwide through a robust online business. Since the two companies formed a unique partnership in 2008, Murray's has offered the same fine foods and cheese expertise to the Kroger family of stores.
・Other highlights of the special partnership between Murray's Cheese and Kroger include:
・In December 2016, Kroger and Murray's Cheese opened their 350th store location in Bloomington, IN. At the time, Mr. Kaufelt said: "This is an exciting milestone for Murray's and the specialty cheese industry. In 2008, we pioneered a store-within-a-store concept at a handful of Kroger stores. Between 2008 and 2012, we opened 38 stores, and in 2016 we opened nearly 100. This partnership has exceeded our wildest expectations."
・Murray's staff has trained thousands of Cheese Mongers and Certified Cheese Professionals through its relationship with Kroger. Between the two companies, the American Cheese Society named as Certified Cheese Professionals 29 team members in 2016, 20 in 2015, and 13 in 2014.

Kroger acquires Murray's Cheese:
・cincinnati.com:2/7
・http://www.cincinnati.com/story/money/2017/02/07/kroger-acquires-murrays-cheese/97588816/

Murray's Cheese:
・https://www.facebook.com/groups/133574913429782/

PI研のコメント:
2/7、クローガーがニューヨークの有名チーズブランド店のMurray's CheeseのM&Aを公表しました。買収価格等は非公開とのことですが、これでクローガーは著名なチーズブランドを手に入れたことになり、ニューヨークの基幹店舗の経営はもちろん、クローガーの店頭でのMurray's Cheeseを自社のブランドとして販売してゆくことが可能となります。Murray's Cheeseとは2008年から関係ができ、すでに、クローガーの店頭、100店舗近くで販売されており、今回のM&Aはこれを加速、さらに、Murray's Cheeseはチーズのメーカー、小売だけでなく、卸も手がけているとのことで、チーズにおける製造、卸、販売までの流通全般の一連の流れが完結することになります。従来、小売業は小売に徹し、卸、製造まではPBで踏み込むことはあっても、企業規模の問題で、ここまで踏み込むことは中々できなかったことです。これが、世界最大の食品スーパー、年商10兆円規模になると、ここまで踏み込み、流通全般をまさに垂直統合してしまうまでになるといえ、脱PB、脱小売業への挑戦ともいえます。日本の食品スーパー、約50社の上場企業の粗利は約25%、経費も約25%でトントンであり、これが食品スーパーの経営的な宿命、限界ともいえますが、メーカーになると、粗利は倍、約50%となります。したがって、クローガーの粗利も、まだチーズだけで全体への押し上げ効果は弱いですが、こと日配ではかなり収益構造の変化が起こる可能性が高いといえます。近年、小売業もPBの導入が盛んですが、残念ながら価格訴求のためのPBという位置づけが大きく、PBの構成比も低いため、粗利の改善には結びついていないといえます。クローガー、その意味で、小売業界の新たな可能性を開く今回のMurray's Cheeseの買収といえます。現在、日本の食品スーパーは1兆円の年商を目指し、PBの独自開発を目指しているといえますが、クローガーが示すように、流通業界全体の垂直統合のためには、10兆円が最終的な目標数値といえるかもしれません。今回のクローガーの動きは、小売業界、食品スーパーの行きつく先、究極の経営形態の姿を垣間見せるものといえるかと思います。

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February 11, 2017

KPI、ネットビジネスとリアル店舗!

スタートアップピッチの前に理解しておくべき12のKPI:
・TechCrunch Japan:2/6
・http://jp.techcrunch.com/2017/02/06/2017020412-kpis-you-must-know-before-pitching-your-startup/
・創業者たちが、会社の主要業績評価指標(KPI)を良く理解しておくことはとても大切だ。ほとんど取り憑かれたかのようにKPIに集中することなしに、会社が実りある成長を遂げることを望むことはできない。
・焦点はKPIそのものではない。その裏にある意味と、何がお互いに影響を与えているのかを知ることが大切だ。

・顧客獲得コスト(Customer acquisition cost)(CAC)、顧客定着率(customer retention rate)、 顧客生涯価値(Lifetime value) (LTV) 、LTVに対するCACの比率、CAC回収期間(CAC recovery time)、オーバーヘッド、マンスリーバーン(monthly burn:月に減るキャッシュ量)、ランウェイ、利益率、コンバージョンレート(conversion rate)、流通総額(Gross merchandise volume )(GMV)、月間アクティブユーザー(monthly active users) (MAU)

・私たちが創業者たちに、その会社について知るための質問をするときには、これらのKPIを、彼ら自身の言葉と他の情報で説明して貰う。それは私たちがビジネスの現在の状態を理解するための簡単な方法であり、自身のKPIを知らない創業者たちに対しては深い懸念を抱くことになる。最も成功した創業者たちは、彼らのKPIと、常にそれらを実験し最適化する動きに集中する傾向を持っている。

PI研のコメント:
・TechCrunch Japanが2/6、興味深い記事を配信しました。テーマは「スタートアップピッチの前に理解しておくべき12のKPI」です。KPIについての英語記事、投資会社のPhil Nadel氏の英語での投稿記事を訳したものですが、様々なKPIが解説されており、ネット企業でのものですが、参考になります。リアルの小売業はまだまだ商品中心のKPIが多く、顧客にフォーカスしたKPIは皆無に近く、あっても一般化していませんが、ネットでは当たり前のように顧客中心のKPIがほとんどであり、その違いが鮮明です。12のKPIの内、最初にあげたKPI、リアルではまず最初にはあがらない顧客のKPIですが、顧客獲得コスト(Customer acquisition cost)(CAC)です。恐らく、日本のリアルの小売業でこのKPIを数値化できる企業は皆無ではないでしょうか?それだけ興味深い数字です。ただ、今後、リアルの小売業でもID-POS分析が進み、経営の根幹指標になってくると、このようなKPIが開発され、投資家もそのKPIをもとにキャッシュの投資判断をするようになるのではないかと思います。ちなみに、食品スーパーでこのKPI、顧客獲得コスト(Customer acquisition cost)(CAC)を算出すると、初期投資が約5億円で、月間アクティブユーザー(monthly active users) (MAU)が約2万人くらいですので、割ると、約25,000円となります。したがって、食品スーパーは顧客1人を獲得するのに約25,000円かけているといえ、この1人25,000円をどう回収するかが重要な経営指標、まさにKPIとなるといえます。また、顧客定着率(customer retention rate)ですが、これも食品スーパーでは約85%ですので、この数字をいかに高めるかが顧客獲得コスト(Customer acquisition cost)(CAC)との関係で重要となります。さらに、顧客生涯価値(Lifetime value) (LTV)は1人約10万円/年ですので、30年買い物をするとなると、顧客生涯価値(Lifetime value) (LTV)は約300万円となるといえます。ということで、リアルの小売業でも、ほぼ、この12のKPIは数値化できますので、今後、このようなKPIがID-POS分析の新たなKPIとして重要な指標となり、投資判断の基準になってゆくのではないかと思います。また、このようなKPIが共通化することで、ネットとリアルの経営的な融合も可能となり、新たなビジネスモデルの創設にもつながるのではないかと思います。KPI、これから、この視点を取り入れ、リアルの小売業でも様々なKPIを独自に開発してみたいと思います。

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February 10, 2017

H2Oリテイリング、第3四半期、減収減益!

エイチ・ツー・オー リテイリング、2017年3月、第3四半期、1/26
・https://www.h2o-retailing.co.jp/kessan/pdf/170126tanshin.pdf

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:6,552.65億円
・自己資本比率:40.4%(昨年 42.1%)
・現金及び預金:719.98億円(総資産比 10.99%)
・有利子負債:1,520.73億円(総資産比 23.21%)
・買掛金 :787.62億円(総資産比 12.02%)
・利益剰余金 :1,256.38億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:6,805.98億円(△1.4%) 、営業利益:171.35億円(△7.1%)
・経常利益:166.34億円(△11.2%)、当期純利益:144.46億円(△3.3%)
  ⇒ 通期予想:売上高: 9,020.00億円( △1.5%:進捗 75.46%)、営業利益:222.00億円( △6.8%:進捗 77.19%)
・原価:70.77%(昨年 70.87%):-0.10、売上総利益:29.23%(昨年 29.13%):+0.10
・経費:26.72%(昨年 26.46%):+0.26
・営業利益:2.51%(昨年 2.67%):-0.16

エイチ・ツー・オー リテイリングのコメント:
・当社グループでは、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントを従来の「百貨店事業」、「スーパーマーケ ット事業」、「イズミヤ事業」、「その他事業」の4区分から、「百貨店事業」、「食品事業」、「不動産事業」、 「その他事業」の4区分に変更しております。
・食品事業:売上高315,714百万円、営業利益4,027百万円(1.28%)
イズミヤ株式会社では、SM店舗の食品プロトタイプへの転換や、食料品売場を中心としたGMS店舗の改装を 8店舗で実施し、既存店舗の営業力強化を推し進めるとともに、販促施策や業務委託契約の見直しなど、様々なコ スト削減への取り組みも続けてまいりました。
・また、株式会社阪急オアシスでは、「みんなで創るあなたの市場」をスローガンに掲げ、当期も大阪府内に3店 舗、京都府内に1店舗を出店するなど、順調に事業規模を拡大しております。
・食品製造会社におきましては、2016年10月1日にて、株式会社阪急デリカと株式会社デリカ・アイフーズを合併 しました。株式会社阪急デリカアイに商号を変更し、イズミヤや阪急オアシスなどの屋号を越えて製品を供給する ことにより、更なる効率化と店舗の営業力強化を推進するとともに、グループ外への販路拡大にも積極的に取り組 んでおります。

Kabtan:2/1
・H2Oリテイルが3日続伸、第3四半期は減収減益も悪材料出尽くし
・https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201701270280
・エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>が3日続伸。26日取引終了後、17年3月期第3四半期累計(16年4~12月)の連結決算を発表し、売上高は6805億9800万円(前年同期比1.4%減)、営業利益は171億3500万円(同7.1%減)と減収減益だったが、悪材料出尽くし感から買われている。

エイチ・ツー・オー リテイリング:2/8
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=8242.T
・時価総額 228,993百万円(2/8) =1,832円(2/8) × 125,201,396株(2/8)
・株価 1,832円(2/8)=PER(会社予想):16.04倍(2/8)×EPS 114.24円(2017/03)
・株価1,832円(2/8)=PBR(実績):0.85倍(2/8)×BPS 2,143.62円(2016/03)

PI研のコメント:
・H2Oリテイルが1/26、2017年3月期の第3四半期決算を公表しました。ここではイズミヤの関東撤退とからめ、その結果を見てみたいと思います。その結果ですが、減収減益と厳しい決算となりました。百貨店関連は中国人の爆買いが一段落、「免税売上高は客単価の減少に伴い前年実績を下回った、・・」とのことで、これが業績に響いているといえますが、傘下のイズミヤが属する食品事業も不振といえます。全体の営業利益が2.51%であるのに対し、食品事業は1.28%であり、厳しい状況です。コメントでも「イズミヤ株式会社では、SM店舗の食品プロトタイプへの転換や、食料品売場を中心としたGMS店舗の改装を 8店舗で実施し、既存店舗の営業力強化を推し進める」とのことで、新店開発よりもリストラを優先しているといえ、関東撤退もその一環といえます。一方、同じ食品事業の「阪急オアシスでは、「みんなで創るあなたの市場」をスローガンに掲げ、当期も大阪府内に3店 舗、京都府内に1店舗を出店」と「順調に事業規模を拡大」とのことですので、食品スーパーは好調とのことです。恐らく、今後はイズミヤのGMS路線から阪食の食品スーパー路線、全体的に食品スーパーへ経営資源を集中するものと思われます。特に、「食品製造会社におきましては、2016年10月1日にて、株式会社阪急デリカと株式会社デリカ・アイフーズを合併」とのことで、惣菜強化が本格化しており、今後、都心型食品スーパーとしてイズミヤの構造改革が進んでゆくのではと思います。H2Oリテイル、通期も減収減益予想ですが、株価は下がっておらず、「悪材料出尽くし感から買われ」とのことですが、今後、どのような成長戦略を打ち出すのか、特に、イズミヤの改革に注目です。

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February 09, 2017

イズミヤ、関東から撤退、関東1号、牛久店閉店!

「イズミヤ」閉店、牛久、買い物客から惜しむ声:
・茨城新聞:2/2
・http://ibarakinews.jp/news/newsdeta...
・JR牛久駅西口の商業ビル「エスカード牛久」(牛久市牛久町)に入居しているスーパー「イズミヤ牛久店」が1日、閉店した。駅前の顔として30年間親しまれた同店の撤退に、買い物客からは惜しむ声が聞こえた。
イズミヤ牛久店は1987年に関東進出1号店として、エスカード牛久に開店。ビルの核店舗として、1~4階で食料品などの売り場を展開してきた。近年は周辺の大型店との競合により収益が減少したことから、閉店が決まった。

千葉「イズミヤ検見川浜店」26年の歴史に幕 閉店セール始まる:
・千葉経済新聞:2/6
・http://chiba.keizai.biz/headline/20...
・5月で閉店するJR京葉線検見川浜駅前のイズミヤ検見川浜店(千葉市美浜区真砂)で1月19日、「26年間ありがとう!閉店売り尽くしセール」が始まった。
・同店は1991年11月に開業。地下1階・地上4階で、食料品から衣料品、住宅関連品、家電までを幅広く取り扱っている。専門店街には病院やカルチャーセンターも入り、住民の生活を支えてきた。

イズミヤが関東から完全撤退…進出から30年 関西に集中へ:
・YAHOO ニュース:2/6
・http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=2...
・ 阪急阪神百貨店などを展開するエイチ・ツーオー(H2O)リテイリング傘下の総合スーパー、イズミヤは、関東地方から完全撤退することを決めた。関西地方に経営資源を集中させて効率化を図るH2Oの「ドミナント戦略」の一環。すでに店舗の整理を進めており、最後に残る検見川浜店(千葉市)を5月中旬に閉店。イズミヤの約30年にわたる関東展開は幕を下ろす。
・イズミヤは、昭和62年に牛久店(茨城県牛久市)を開設して関東に進出し、最大で7店にまで増やした。しかし、東京近郊で大型ショッピングセンターの出店が相次ぐなどして競争が激化。食料品から衣料品、家電、家具までそろえる総合スーパー業態は苦戦し、採算の悪化した店舗を順次閉鎖してきた。

Izumiya(イズミヤ):
・http://www.izumiya.co.jp/

PI研のコメント:
・イズミヤ、関東進出1号店、1987年にオープンした店舗、茨城県の牛久店が2/1、閉店しました。イズミヤはこの店舗のオープン以来、「関東に進出し、最大で7店にまで増やした」とのことですが、最後の店舗、千葉県のイズミヤ検見川浜店もこの5月に閉店が決まり、これで、すべての関東出店店舗が閉店することになります。親会社、エイチ・ツーオー(H2O)リテイリングの経営方針とのことで、関西地区に経営資源を集中するとのことです。「東京近郊で大型ショッピングセンターの出店が相次ぐなどして競争が激化。食料品から衣料品、家電、家具までそろえる総合スーパー業態は苦戦」と、GMS業態の終焉を象徴する出来事ともいえ、顧客の購買形態が激変していることの表れであり、流通業界にとって、業態開発の根本的な見直し、新たな顧客との関係をどう商品を通じて構築するかが根本から問われる段階に入ったといえそうです。イズミヤ、関西に経営資源を集中とのことですが、既存のGMSをどう見直し、顧客との関係をどう構築するか、今後の経営戦略、特に店舗開発に注目です。

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February 08, 2017

カルビー、第3四半期、海外苦戦、下方修正!

カルビー、2017年3月、第3四半期、2/1
・http://www.calbee.co.jp/ir/pdf/2017/financial_20170201.pdf

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:1,882.91億円
・自己資本比率:69.6%(昨年 69.1%)
・現金及び預金:153.80億円(総資産比 8.17%)
・有利子負債:61.33億円(総資産比 3.26%)
・買掛金 :93.13億円(総資産比 4.95%)
・利益剰余金 :1,077.39億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:1,889.44億円(2.0%) 、営業利益:222.44億円(1.5%)
・経常利益:223.28億円(5.2%)、当期純利益:144.07億円(7.6%)
  ⇒ 通期予想:売上高:2500.00億円(1.6%:進捗 75.58%)、営業利益:285.00億円(1.3%:進捗 78.05%)
・原価:55.64%(昨年 56.66%):-1.02、売上総利益:44.36%(昨年 43.34%):+1.02
・経費:32.59%(昨年 31.52%):+1.07
・営業利益:11.77%(昨年 1.82%):-0.05

カルビーのコメント:
・スナック菓子: 売上高は、150,770百万円(前年同期比0.9%減)
ポテト系スナックの売上高は、94,620百万円(前年同期比0.3%減)と前年同期を下回りました。「ポ テトチップス」の売上高が、馬鈴しょ調達不足の懸念から、一部新製品の発売延期等の生産調整を行っ たことにより、57,207百万円(前年同期比2.1%減)となりました。一方、「じゃがりこ」の売上高は、 堅調な需要に加えフレーバー展開による充実した品揃えが貢献し、27,355百万円(前年同期比4.0%増) となりました。「Jagabee/じゃがポックル」の売上高は、主にJagabeeの売上減少により、10,057百万円 (前年同期比1.4%減)となりました。
・海外事業の売上高は、為替換算の影響により20,899百万円(前年同期比6.0%減)となり、前年同期を 下回りました。主力地域である北米では、主に大手顧客に対する売上が減少したことにより、韓国では、 新製品上市の遅れによって売上の拡大が進まず、売上高はいずれも前年同期を下回りました。一方、当 期から本格参入した英国と、第2四半期から販売を開始したインドネシア等が増収に寄与しました。な お、為替換算の影響を除く実質ベースの売上高は、前年同期から6.7%の増収となりました。
・シリアル食品、ベーカリー等 :
・シリアル食品、ベーカリー等の売上高は、第1四半期に生産能力を拡大したシリアル食品「フルグラ」 の売上が大きく貢献し、35,509百万円(前年同期比16.1%増)となり、前年同期を大幅に上回りました。

ロイター:2/1
・カルビー、17年3月期計画を下方修正 北米や韓国が不振
・http://jp.reuters.com/article/calbee-downwardrevision-idJPKBN15G3DE
・カルビー(2229.T)は1日、2017年3月期の業績予想を下方修正すると発表した。低迷している北米や韓国での事業の計画未達が大きく影響している。同社が売上高・営業利益を下方修正するのは、上場以来初めて。
苦戦している海外事業のうち、北米事業の売上高は142億円から109億円へ、韓国は71億円から49億円にそれぞれ引き下げた。
・同社は、北米で500億円規模の会社となることを目標として掲げているが「達成には新しい商品が必要」とし、2020年に達成できるかどうかは「自信がない」と述べた。

カルビー:1/31
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=2229
・時価総額 479,039百万円(2/3) = 3,580円(2/3) × 133,809,800株(2/3)
・株価 3,580円(2/3)=PER(会社予想):26.28倍(2/3)×EPS 136.22円(2017/03)
・株価3,580円(2/3)=PBR(実績): 3.65倍(2/3)×BPS 981.10円(2016/03)

PI研のコメント:
・カルビーが2/1、2017年3月期の第3四半期決算を公表しました。結果は増収増益とはなりましたが、同時に今後の予想の下方修正を公表しており、やや厳しい見通しを示した決算となりました。ロイターによれば、「低迷している北米や韓国での事業の計画未達が大きく影響」とのことで、「上場以来初めて」とのことです。カルビー自身も、「海外事業の売上高は、為替換算の影響により20,899百万円(前年同期比6.0%減)」、「主力地域である北米では、主に大手顧客に対する売上が減少」、「韓国では、 新製品上市の遅れによって売上の拡大が進まず」とコメントしており、海外事業の苦戦による影響が大きいとのことです。ただ、この中でも、「「フルグラ」 の売上が大きく貢献し、35,509百万円(前年同期比16.1%増)となり、前年同期を大幅に上回り」とのことで、フルグラは絶好調です。これに投資家も反応、株価は厳しい状況ですが、それでもPER26.28倍、PBRも3.65倍ですので、株価の価値は高く評価されており、投資家の期待感が伺われます。カルビー、今期はやや厳しい決算となりそうですが、不振の海外事業をどう立て直すのか、来期だけでなく、中長期へ向けての海外事業の成長戦略に注目です。

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February 07, 2017

隔週、連載、ID-POS分析、第5回、DRM オンライン!

~商品を洗え、磨け、輝かせ!~ ID-POS分析によるマーチャンダイジング戦略のすすめ:
・http://diamond-rm.net/category/id-pos

第5回: バナナのF(頻度)をSAB-Zの視点から見る、その2!:2/6
・バナナの購入顧客のバナナの購入と店舗の来店頻度の関係!
前回、「バナナのF(頻度)をSAB-Zの視点から見る、その1!」ではバナナ17,182人の年間購入顧客のSAB-Z分析を試み、その年間F(頻度)の実態を明らかにしました。そこで掲げた3つの分析図表の内、右側の図表のみを解説しましたので、ここではその左側、上図と下図を解説します。
・そこで、下図ですが、下図は全く同じバナナの年間購入顧客17,182人のバナナだけでなく、この顧客の年間購入全商品のF(頻度)を分析したものです。横軸は上図と同じであり、顧客一人一人の実態を表しており、上図と全く同じ顧客となります。したがって、上図と下図は同じ顧客を上図はバナナだけ、下図は全商品のF(頻度)に分解したものであり、下図は見方を変えれば店舗への来店頻度ともいえます。

・続く、・・

・第6回:バナナのF(頻度)をSAB-Zの視点から見る、その3!2/20(2017)
・次回は、さらに、この実態を掘り下げ、バナナと店舗との関係をF(頻度)をもとに解説します。

DRMオンラインについて:
・http://diamond-rm.net/
・1970年4月に設立された「流通ビジネスを元気にする」流通情報出版社です。「ダイヤモンド・チェーンストア」「ダイヤモンド・ホームセンター」「ダイヤモンド・ドラッグストア」の雑誌3誌をはじめ、各種媒体の制作・発行、販促支援ツールの企画制作、セミナーの企画運営など、流通業界を中心に幅広く事業を展開しています。

PI研のコメント:
・DRMオンラインでの隔週連載、「ID-POS分析によるマーチャンダイジング戦略のすすめ」、第5回目となります。今回は、前回の続き、「バナナのF(頻度)をSAB-Zの視点から見る、その2!」となります。今後、バナナ以外にもこのSAB-Z分析を様々な商品で取り上げてゆく予定ですが、その最初ですので、バナナについてはより詳しく解説しています。ここでは、バナナの年間購入顧客17,182人を分析していますが、ID-POS分析は商品ではなく、顧客を分析するため、バナナの購入顧客は当然、バナナ以外の商品も年間では購入しているわけです。ここがPOS分析では全く見えない領域であり、ここに光を当てることがID-POS分析の大きな特徴のひとつといえます。いわゆる併買分析は、ここから始まるといえます。併買分析については、稿を改めて解説しますが、ここでは、バナナの購入顧客の年間全商品の分析、見方を変えれば来店頻度との関係を見てみました。バナナの顧客はSAB-Z分析すれば年間1回のZ購客から年間数10回のS顧客まで様々ですが、興味深いことに、Z顧客もS顧客も店舗との関係、すなわち、来店頻度を見ると全く同じ波形、ロングテールを描くことがわかります。いわば、フラクタルな関係ともいえ、ロングテールグラフがあらゆるところに見られるわけです。この、その2ではそこに焦点を当て、視覚化したグラフを提示しており、特に、Z顧客に注目するとバナナは年間1回しか購入しない顧客でも、店には年間716回来店している顧客、Z-S顧客もおり、逆に1回しか来店していないZ-Z顧客もいること分かります。これがバナナの購入顧客の購入実態といえ、バナナのマーチャンダイジング戦略を考える際にはこの購入実態を前提にして考えなければならないということを示しています。一言でいえば、商品のF(頻度)と店舗のF(頻度)とは無関係といえ、この事実を前提にマーチャンダイジング戦略は構築しなければならないということになります。

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February 06, 2017

マルキョウ、第1四半期、減収減益、下方修正!

マルキョウ、2017年2月、第1四半期、1/31
・http://www.kansaisuper.co.jp/upimages/irinfo/irinfo_441.pdf

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:586.38億円
・自己資本比率:74.2%(昨年 81.9%)
・現金及び預金:166.41億円(総資産比 28.38%)
・有利子負債:0.00億円(総資産比 0.00%)
・・買掛金 :110.31億円(総資産比 18.82%)
利益剰余金 :310.54億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:217.04億円(△0.9%) 、営業利益:4.52億円(△26.3%)
・経常利益:5.06億円(△24.4%)、当期純利益:0.79億円(△81.2%)
  ⇒ 通期予想:売上高:344.00億円(  %:進捗 63.10%)、営業利益:7.50億円(  %:進捗 60.27%)
・原価:78.00%(昨年 77.53%):+0.47、売上総利益:22.00%(昨年 22.47%):-0.47
・経費:20.23%(昨年 19.99%):+0.24
・マーチャンダイジング力:+1.77%(昨年+2.48%):-0.71
・その他営業収入:0.30%(昨年0.31%):-0.01
・営業利益:2.07%(昨年 2.79%):-0.72

マルキョウのコメント:
・当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府の経済政策等を背景に総じて緩やかな回復基調となりま した。しがしながら、国内においては、インバウンド需要も一段落し、個人消費も低迷が続くなど力強さに欠け、 海外においても、米国大統領選に見られる保護主義の台頭や欧州の政治問題などもあり、依然として先行き不透明 な状況が続いております。
・食品スーパー業界におきましては、少子高齢化・人口減少による需要減、節約志向の高まりを背景としたデフレ 基調の再燃など取り巻く環境は複雑さをより増しております。
・このような状況の中で当社グループは、既存店の改装を3ヵ店(神埼店、愛宕店、小田部店)で行うとともに、 単身世帯の増加に対応した個食タイプの惣菜やカット野菜の品揃え強化などに取り組んでまいりました。
・しかしながら、売上高については、同業・他業態との競争激化に加え、消費者の節約志向に対し価格訴求商品を 増加させたことで減少し、利益面についても、上記による売上高総利益率の悪化と株式会社リテールパートナーズ との経営統合に要する費用を特別損失に計上したことなどにより減益となりました。
・連結業績予想などの将来予測情報に関する説明:
・連結業績予想につきましては、売上高総利益率の悪化等により当初計画を下回る見通しであることから、通期の 業績予想を修正いたしました。

Kabutan:1/31
・マルキョウ、今期経常を17%下方修正
・https://kabutan.jp/news/?b=k201701310300
・マルキョウ <9866> [福証] が1月31日大引け後(15:30)に決算を発表。17年2月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期比24.4%減の5億円に減った。併せて、通期の同利益を従来予想の10.1億円→8.4億円に16.8%下方修正した。
・会社側からの【修正の理由】  
・売上高につきましては、同業・他業態との競争激化に加え、消費者の節約志向に対し価格訴求商品の増加により対応したことで当第1四半期連結累計期間では減収となりました。高付加価値で高品質な商品の開発を継続して進めるなど改善に取り組んでおりますが、当初の計画を下回る見込みです。利益面につきましても、売上高総利益率の悪化が大きく影響し、こちらも当初計画を下回る見込みであることから、上記のとおり修正いたしました。

マルキョウ:1/31
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=9866
・時価総額 17,634百万円(2/3) = 1,125円(2/3) × 15,675,000株(2/3)
・株価 1,125円(2/3)=PER(会社予想):  倍(2/3)×EPS   円(2017/09)
・株価1,125円(2/3)=PBR(実績):0.40倍(2/3)×BPS 2,824.96円(2016/9)

PI研のコメント:
・1/31、マルキョウが2017年2月期の第1四半期決算を公表しました。 リテールパートナーズとの経営統合を控え、2/24で上場廃止予定となるため、マルキョウとしては最後の決算発表になります。その結果ですが、減収減益と厳しい結果となりました。特に利益については、原価減、経費増、そして、その他営業収益減と、すべての項目で厳しい状況となり、トリプルで利益を圧迫したのが要因といえます。マルキョウ自身も、「利益面についても、上記による売上高総利益率の悪化と株式会社リテールパートナーズ との経営統合に要する費用を特別損失に計上」とのことです。また、売上高についても、「同業・他業態との競争激化に加え、消費者の節約志向に対し価格訴求商品を 増加させたことで減少」とのことで、厳しい結果となりました。結果、決算発表と同時に今期業績の下方修正を公表しています。ただ、財務内容は、自己資本比率が74.2%と昨年の81.9%に比べ下がりましたが、食品スーパー業界ではトップクラスの高さであり、有利子負債も0.00%ですので、安定しています。マルキョウ、厳しい決算状況の中、リテールパートナーズとの経営統合に入りますが、どのようにこの厳しい局面の挽回をはかるのか、経営統合後の経営戦略に注目です。

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February 05, 2017

テスコ、攻めへ反転、リストラ一段落、新たなM&A!

英スーパー最大手テスコ、食品卸ブッカー買収で合意-約5350億円:
・ブルームバーグ:2017年1月27日
・https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-27/OKFHEM6JIJUO01
・英スーパーマーケット最大手テスコは27日、食品卸のブッカー・グループを買収することで合意したと発表した。買収金額は約37億ポンド(約5350億円)。
・Tesco’s Lewis Charts New Course With $4.6 Billion Booker Buy:
・https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-01-27/tesco-agrees-to-buy-wholesaler-booker-for-about-4-6-billion
・Tesco Plc agreed to buy Booker Group Plc for about 3.7 billion pounds ($4.6 billion), pooling the U.K.’s biggest supermarket chain with the No. 1 food wholesaler and gaining access to the fast-growing market to supply restaurants and hotels.
・The takeover marks the biggest step yet in Chief Executive Officer Dave Lewis’s revival, as he seeks to regain the upper hand in a rapidly-changing U.K. retail market where the incursion of budget chains Aldi and Lidl, and the rise of online shopping, have wreaked havoc among Britain’s grocers. Tesco said it would also reinstate its dividend, which it had suspended after a multi-million pound accounting scandal.
・With the deal, Lewis hopes to capitalize on a shift in consumer spending toward experiences like travel and dining out. Tesco gains 200 food wholesale depots, giving it access to an 85 billion-pound market that’s growing faster than its main supermarket business. The deal also brings rights to supply about 5,500 independent convenience stores and a unit serving restaurants and pubs.

TESCO PLC:
・https://www.tescoplc.com/

Booker:
・http://www.bookergroup.com/
・esco & Booker proposed merger
・http://www.bookergroup.com/disclaimer.aspx
・THIS SECTION OF THE WEBSITE (THE "MICROSITE") CONTAINS ANNOUNCEMENTS, DOCUMENTS AND INFORMATION (TOGETHER THE "INFORMATION") PUBLISHED BY BOOKER AND/OR TESCO RELATING TO THE MERGER.

PI研のコメント:
・「英スーパー最大手テスコ、食品卸ブッカー買収で合意-約5350億円」という記事が1/27、ブルームバーグから配信されました。2015年度の決算では会計不正があり、約1兆円の赤字に陥ったテスコですが、2016年度は黒字転換、そして、この2017年度は大型M&Aに踏み切り、さらには、also reinstate its dividend、配当再開とのこと、テスコ、復活といえます。Chief Executive Officer Dave Lewis’s revival、まさに、CEOのルイス氏の復活を告げるテスコの反転構成がはじまったといえます。M&A先のブッカーですが、the No. 1 food wholesaler とのことで、これでテスコはレストラン、ホテル等への商品供給とabout 5,500 independent convenience stores、約5,500店舗のコンビニへの商品供給も手中に収めることになり、イギリスNo.1の食品小売業の地位をゆるぎないものにすることになるといえます。ちなみに、テスコ傘下のダンハンビーはこれで売却はなくなったといえ、今後、卸のデータも分析対象となり、テスコグループの中でのBig Data分析カンパニーとして、アメリカで失った市場を、本国、イギリスで補ってゆくのではないかと思われます。テスコ、このM&Aは第1弾と思われますので、次の成長戦略をどう打ち出すのか、今期決算の動向も踏まえ、注目です。

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February 04, 2017

KPI、メガネスーパー、顧客と粗利!

メガネスーパー、KPI経営の深化で増益基調 30日間のクロスセルを測る「プラス1」など導入:
・日経BigData:2/3
・http://business.nikkeibp.co.jp/atclbdt/15/258673/020200198/?n_cid=nbpbdt_fbed
・KPI(重要業績評価指標)経営で再建を進めるメガネスーパーが、その活用を深化させている。2016年4月期には営業、経常、純利益のすべてが9年ぶりに通期で黒字となった。
・KPIのチェックは朝6時30分に始まる。全店合計のKPIの情報が全社員にメールで配信。その後、1時間ごとに各店舗のKPIの状況や全国順位などが配信される。KPI活用を徹底させるために週1回のアクション会議を開催している。経営陣のほか、ブロックや地区、店舗の責任者が全国から約150人集まってくる。こうした全社でのKPI活用が2015年度の9年ぶりの黒字を支えた。
・薄くてゆがみのない老眼用のレンズなど、付加価値の高い「プレミアムレンズ」の販売にも力を入れている。昨年12月には、40歳以上の顧客に対して、遠近両用などの「累進レンズ」を販売した割合を「カバー比率」として設定した。カバー率は以前使っていたが、老眼の若年化などから5歳低く設定し復活させた。顧客満足度の指標として、再来店の「リピート率」も復活させる計画だ。
・KPI:1店舗当たり
・顧客:⇒買上客数:プレミアム比率、カバー率=新規+再来:リピート率
・荒利:⇒客単価×粗利率=(商品単価×買上点数:プラス1比率)×粗利率

メガネスーパー:
・http://www.meganesuper.co.jp/company/

PI研のコメント:
・KPI(Key Performance Indicator)は様々な企業で活用されていますが、2/3、日経BigDataでメガネスーパーのKPIの実践事例が公開されました。メガネスーパーは「POS(販売時点情報管理)データを本社基幹システムで集計し、BIツールで分析可能」にしているとのことで、これを基盤にKPIを独自に設定、実践活用しているとのことです。記事によれば、そのKPIは、まずはすべての指標を1店舗あたりに換算、そこから大きく2つに分かれます。ひとつは顧客に関するKPI、そして、もうひとつは荒利に関するKPIです。通常、小売業はPOSデータをもとに、売上高=客数×客単価を用いますが、メガネスーパーは、これにID-POS分析と粗利を入れて変形させており、そこがユニークなKPIといえます。客数をID客数×ID客数PI値(頻度)に分け、ここが顧客に関するKPI、さらに、ここに顧客セグメントの考え方を入れ、プレミアム比率とカバー率とを算出、特に、プレミアム比率はプレミアムレンズとの購入がキーといえ、同時に付加価値、粗利アップにもつながる重要なKPIといえます。そして、もうひとつは客単価、すなわち、金額PI値に粗利を掛け、粗利PI値を算出、これをPI値と平均単価と荒利率に分解、粗利率を分離させ、金額PI値=PI値×平均単価を独立させるという、ここも実践ならではのKPIの設定といえます。また、この金額PI値は、記事では明らかになっていませんが、ID客数を使っている可能性が高く、ここにもID-POS分析を入れている可能性もあります。いずれにせよ、3つの別次元、POS、ID-POS、粗利を組み合わせたユニークなKPIであり、これが毎朝6時30分にはチェックでき、週1回、このKPIにもとづいたアクション会議を実践しているとのことで、実務に根付いたKPIの活用といえます。KPI、中々、実践活用が難しいといえますが、このような活用方法もあるといえ、実に興味深い実践事例といえます。メガネスーパー、今後、どのような効果が出るか、その成果に注目です。

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February 03, 2017

関西スーパーマーケット、第3四半期、増収増益!

関西スーパーマーケット、2017年3月、第3四半期、1/31
・http://www.kansaisuper.co.jp/upimages/irinfo/irinfo_441.pdf

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:628.57億円
・自己資本比率:51.9%(昨年50.3%)
・現金及び預金:148.61億円(総資産比 23.65%)
・有利子負債:89.92億円(総資産比 14.31%)
・買掛金 :122.20億円(総資産比 19.44%)
・利益剰余金 :115.76億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:914.44億円(0.7%) 、営業利益:13.52億円(36.9%)
・経常利益:16.96億円(22.8%)、当期純利益:10.20億円(12.1%)
  ⇒ 通期予想:売上高:1,197.60億円(△0.3%:進捗 76.36%)、営業利益:14.30億円(4.1%:進捗 94.55%)
・原価:75.97%(昨年 76.22%):-0.25、売上総利益:24.03%(昨年 23.78%):+0.25
・経費:24.21%(昨年 24.36%):-0.15
・マーチャンダイジング力:-0.18%(昨年-0.58%):+0.40
・その他営業収入:1.68%(昨年1.68%):+0.00
・営業利益:1.50%(昨年 1.10%):+0.40

関西スーパーマーケットのコメント:
・当社グループは、平成27年度よりスタートした3ヵ年中期経営計画において「営業方針」 「営業力強化行動施策」「教育方針」「経営管理方針」「成長戦略」「新規事業戦略」の基本方針と戦略に基づき、 来店頻度を高めることを目的とした『お客様目線の店づくり』に取り組んでおります。
・「営業力強化行動施策」では、前期より活動中のプロジェクトチーム編成の見直しと新たなチームの組成により、 現在は7つのプロジェクトチームが「商品力強化」「販売力強化」「競争力強化」「基本の徹底」「教育」「コスト 意識向上」の各課題に向けて取り組んでおります。
・「経営管理方針」では、当期を「作業システム改革の元年」と位置づけ、店舗作業種類の削減と本社職場環境の改 善による業務の効率化を図っております。セミセルフレジの既存店への導入拡大を進めるとともに自動発注システム の全課対応や物流センターの納品形態の改善等についての取組みを継続しております。
・「成長戦略」では、8月竣工の本社新社屋1階にリニューアルオープンした中央店が順調に推移しており、 特に即食・簡便に加え時短商品が伸長しております。本格稼働を開始した本社の教育設備におきましては、生鮮部門 の調理技術やグロサリー・青果物の陳列技術、レジのサービスレベル向上等の従業員教育の強化に取り組んでおりま す。
・その他、兵庫県下11店舗、大阪府下13店舗、奈良県下1店舗の合計25店舗において、おいしい惣菜と簡便商品の品 揃えを充実させるために惣菜売場を中心とした小改装を実施いたしました。

Kabutan:1/31
・関西スーパ、4-12月期(3Q累計)経常が23%増益で着地・10-12月期も66%増益
・https://kabutan.jp/news/?b=k201701310205
・関西スーパーマーケット <9919> が1月31日大引け後(15:00)に決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比22.8%増の16.9億円に伸び、通期計画の18.6億円に対する進捗率は91.2%に達し、5年平均の72.4%も上回った。

関西スーパーマーケットの株価:1/31
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9919.T
・時価総額 48,103百万円(2/1) = 1,506円(2/1) × 31,940,954株(2/1)
・株価1,506円(2/1)=PER(会社予想):62.28倍(2/1)×EPS 24.18円(2017/03)
・株価1,506円(2/1)=PBR(実績):1.45倍(2/1)×BPS 1,037.08円(2016/3)

PI研のコメント:
・関西スーパーマーケットが1/31、2017年3月期の第3四半期決算を公表しました。結果は増収増益、特に、利益はいずれの段階でも2桁増となる好決算となりました。通期予想と比較しても、営業利益は 94.55%の達成率であり、今期予想を超えることは必至、好決算といえます。営業利益が改善した要因は原価、経費ともに改善、ダブルで利益を押し上げたことによります。関西スーパーマーケットは、今期、3ケ年計画の中で、「営業方針」 「営業力強化行動施策」「教育方針」「経営管理方針」「成長戦略」「新規事業戦略」に取り組んでおり、これらの取り組みが利益増に結びついたと思われます。やや気になるのは増収にはなったものの、その成長率は0.7%増ですので、わずかです。今期は「8月竣工の本社新社屋1階にリニューアルオープンした中央店」のみの新店、しかもリニューアルオープンですので、全体を押し上げるまでにはとどかなかったといえます。関西スーパーマーケット、この好決算をいかし、課題の成長戦略をどのように打ち出すのか、今期、残りの四半期を含め、来期の経営方針に注目です。

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February 02, 2017

ローソン、セーブオンとメガFC契約!

株式会社セーブオンとのメガフランチャイズ契約の締結について:
・ローソン:2/1
・http://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1290457_2504.html
・株式会社セーブオン(本社:群馬県前橋市、代表取締役 社長:平田実、以下「セーブオン」)と株式会社ローソン(本社:東京都品川区、代表取締役 会長CEO:玉塚元一、以下「ローソン」)は、群馬県・栃木県・新潟県・埼玉県・千葉県におけるメガフランチャイズ契約(以下「メガFC契約」)を締結しました。
・メガFC契約について:
・セーブオンが群馬県・栃木県・新潟県・埼玉県・千葉県で展開するコンビニエンスストア「セーブオン」503店舗(2016年12月末、長野県2店舗含む)を、2017年夏頃より2018年中に順次「ローソン」店舗に転換いたします。転換店舗については、今後セーブオンとローソン両社で協議し、転換後はセーブオンがローソンのメガフランチャイジーとして5県における「ローソン」店舗のチェーン展開を行います。
セーブオンとローソンは、2012年8月以降、これまで富山県・長野県・茨城県・福島県・山形県の5県で82店舗を「ローソン」店舗に順次転換してまいりました。

三菱商事、ローソン子会社化=TOBで、コンビニ2強に対抗:
・時事通信社:2016/09/16
・http://www.jiji.com/jc/article?k=2016091500115&g=eco
・三菱商事は15日、コンビニエンスストア3位のローソンを子会社化する方針を固めた。TOB(株式公開買い付け)を実施し、現在33・4%の出資比率を50%超に引き上げる。取得額は千数百億円になる見通し。経営への関与を深めて収益力を高め、コンビニ上位2社を追い上げる。週内にも正式決定する。
・小売り間競争が激化する中、三菱商事が持つ海外ネットワークを生かし、食材調達や商品開発力を強化。出遅れている海外展開を加速させるほか、金融などの事業でも商社のノウハウを提供する。
・大手商社は資源価格下落で収益が悪化、小売りなどの非資源分野に力を入れている。伊藤忠商事は統合したユニー・ファミリーマートホールディングスに33.4%、三井物産はセブン&アイ・ホールディングスに1.8%それぞれ出資。調達や物流などで結び付きを強めている。

PI研のコメント:
・2/1、ローソンがセーブオンとのメガフランチャイズ契約の締結を公表しました。「2017年夏頃より2018年中に順次「ローソン」店舗に転換」とのことで、今後、セーブオンの約500店舗がローソンへと転換してゆくことになります。ローソンは昨年9/16の時事通信社の報道にもあったように、三菱商事が「現在33.4%の出資比率を50%超に引き上げる」とのことで、事実上、三菱商事の子会社となっており、この動きはこれを反映、三菱商事としての小売事業強化の一環と思われます。三菱商事は食品スーパー業界でも、ライフコーポレーション、オーケー、アルビス等とも関係が深く、流通業へ力を入れており、今後、ローソンについても、さらに、事業拡大が進むと思われます。コンビニは新規出店が一段落しつつありますので、今後は既存コンビニ同士の業務提携、M&Aが成長戦略の柱となるといえ、今回のケースのようなメガフランチャイズ契約は、さらに、進むといえます。ローソン、今後、このメガフランチャイズ契約を含め、どのような成長戦略を打ち出すのか、三菱商事の流通への取り組みを含め、その動向に注目です。

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February 01, 2017

アイドマMC、第3四半期、増収増益、市場変更申請!

アイドママーケティングコミュニケーション、2017年3月、第3四半期、1/31
・http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1434192

B/S関連:キャッシュの蓄積:
・総資産:46.77億円
・自己資本比率:62.8%(昨年64.3%)
・現金及び預金:26.43億円(総資産比 56.51%)
・有利子負債:1.28億円(総資産比 2.74%)
・買掛金 :12.16億円(総資産比 26.00%)
利益剰余金 :19.31億円

P/L関連:キャッシュの創出:
・売上高:58.56億円(6.4%) 、営業利益:7.20億円(13.3%)
・経常利益:7.21億円(13.9%)、当期純利益:4.69億円(10.8%)
  ⇒ 通期予想:売上高:73.52億円(2.5%:進捗 79.66%)、営業利益:8.22億円(9.2%:進捗 87.60%)
・原価:74.56%(昨年 75.79%):-1.23、売上総利益:25.44%(昨年 24.21%):+1.23
・経費:13.15%(昨年 12.65%):+0.50
・営業利益:12.29%(昨年 11.56%):+0.73

アイドママーケティングコミュニケーションのコメント:
・当社は、流通小売業におけるクライアントからのニーズにより一層応えるため、スーパ ーマーケット及び食品メーカー等を対象とする独自のマーケティングデータ分析プラットフォームを用いて、 POSデータ、気象データ、商圏シェアデータ、独自調査のトレンドデータといった複合的なデータ分析を行うこ とで消費者に対する広告効果の最大化、消費者の視点に立ったセールスプロモーションの品質強化に注力いたし ました。また、当社では流通小売領域における知見を活かし、食品メーカー等と生活者と店頭とをつなぐ新たな ダイレクトマーケティングサービスの準備に着手しており、商品・ブランドの認知、販売促進や継続購入等のイ ンセンティブ機能を有するダイレクトマーケティングサービスを各種メーカーへ提供していく予定であります。 現在、ダイレクトマーケティング支援アプリ「CASH☆BACK」のテストマーケティング(オープンβテスト)を今 春に予定しており、その後に正式サービスを開始いたします。
・既存サービスに関しては、平成28年5月に西日本一帯への当社ソリューションの普及を目指して国内17カ所目 となる福岡支店を開設いたしました。これと同時に西日本エリアを当社の重要営業戦略地域として位置づけて全 国的に営業活動を行ってまいりました。その結果、西日本エリア及び東北エリアの新規クライアントに対する販 売促進業務が開始見込みとなるなど業容の拡大に向けて注力いたしました。
・また、販売促進業務の拡大や新規開拓へ向けて、当社独自の自動広告システムである「Automatic Digital Publishing System(ADPS)」を開発いたしました。今後のADPSの稼働・運用により、広告工数・コストの低減 や制作時間の短縮が見込まれることから、引き続き積極的な事業開拓を進めてまいります。

日本経済新聞:決算サマリー(Beta):1/31
・決算サマリー自動生成について:
・企業がネット上に開示した決算発表資料から業績データやポイントを人工知能(AI)技術を使って自動で文章を作成しました。
・アイドママーケティングコミュニケーションの16年4~12月期、税引き利益10.9%増4億6900万円
・http://www.nikkei.com/article/DGXLRST0482166W7A120C1000000/
・アイドママーケティングコミュニケーションが31日に発表した2016年4~12月期の決算は、税引き利益が前年同期比10.9%増の4億6900万円となった。売上高は前年同期比6.4%増の58億円、経常利益は前年同期比13.9%増の7億2100万円、営業利益は前年同期比13.4%増の7億2000万円だった。
・2017年3月期は税引き利益が前期比7.8%増の5億2600万円、売上高が前期比2.5%増の73億円、経常利益が前期比10%増の8億900万円、営業利益が前期比9.2%増の8億2200万円の見通し。

Kabutan:1/16
・アイドマMCが続伸、東証本則市場へ変更申請
・https://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201701160137
・13日、アイドママーケティングコミュニケーション <9466> [東証M]が東証1部または2部への市場変更を申請したと発表したことが買い材料視された。

アイドママーケティングコミュニケーションの株価:1/31
・http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9466.T
・時価総額 9,464百万円(1/31) = 700円(1/31) × 13,520,000株(1/31)
・株価700円(1/31)=PER(会社予想):17.99倍(1/31)×EPS 38.91円(2017/03)
・株価700円(1/31)=PBR(実績):3.42倍(1/31)×BPS 204.47円(2016/3)

PI研のコメント:
・アイドマMCが1/31、2017年3月期の第3四半期決算を公表しました。結果は増収増益、特に利益はいずれの段階でも2桁増となる好決算となりました。この時点の利益の進捗率も営業利益ベースで87.60%という好調さです。また、今月13日には「東証1部または2部への市場変更を申請」とのことです。これを受けて、株価も上昇、投資家は買いと判断したといえます。実際、PERは17.99倍、PBRも3.42倍ですので、株価へ対する投資家の評価も高いといえます。それにしても、日経新聞のAI(人工知能)による記事は、この結果を淡々とつえているのみであり、味気ない記事といえ、もう一言か、二言、数値を裏付けるコメントが欲しいところです。アイドマMCですが、今期は福岡支店と盛岡支店がオープンしており、新規受注が増加しており、これが売上高を押し上げています。今期、「Automatic Digital Publishing System(ADPS)」を開発し、「広告工数・コストの低減 や制作時間の短縮が見込まれる」とのことですので、今後、既存クライアントへのフォローと新規受注への強力な支援システムができたといえます。また、将来の成長の柱として、小売業に加え、メーカーへのキラーコンテンツとなる「ダイレクトマーケティング支援アプリ「CASH☆BACK」」の実証実験にも着手したとのことで、今後、本格展開が今春にもはじまるとのことです。アイドマMC、今期決算も好調な結果が予想されますが、これを踏まえ、来期、市場変更と新たな成長に向けて、メーカー向け「CASH☆BACK」がいつリリースされるか、注目です。

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