KPI、メガネスーパー、顧客と粗利!
メガネスーパー、KPI経営の深化で増益基調 30日間のクロスセルを測る「プラス1」など導入:
・日経BigData:2/3
・http://business.nikkeibp.co.jp/atclbdt/15/258673/020200198/?n_cid=nbpbdt_fbed
・KPI(重要業績評価指標)経営で再建を進めるメガネスーパーが、その活用を深化させている。2016年4月期には営業、経常、純利益のすべてが9年ぶりに通期で黒字となった。
・KPIのチェックは朝6時30分に始まる。全店合計のKPIの情報が全社員にメールで配信。その後、1時間ごとに各店舗のKPIの状況や全国順位などが配信される。KPI活用を徹底させるために週1回のアクション会議を開催している。経営陣のほか、ブロックや地区、店舗の責任者が全国から約150人集まってくる。こうした全社でのKPI活用が2015年度の9年ぶりの黒字を支えた。
・薄くてゆがみのない老眼用のレンズなど、付加価値の高い「プレミアムレンズ」の販売にも力を入れている。昨年12月には、40歳以上の顧客に対して、遠近両用などの「累進レンズ」を販売した割合を「カバー比率」として設定した。カバー率は以前使っていたが、老眼の若年化などから5歳低く設定し復活させた。顧客満足度の指標として、再来店の「リピート率」も復活させる計画だ。
・KPI:1店舗当たり
・顧客:⇒買上客数:プレミアム比率、カバー率=新規+再来:リピート率
・荒利:⇒客単価×粗利率=(商品単価×買上点数:プラス1比率)×粗利率
メガネスーパー:
・http://www.meganesuper.co.jp/company/
PI研のコメント:
・KPI(Key Performance Indicator)は様々な企業で活用されていますが、2/3、日経BigDataでメガネスーパーのKPIの実践事例が公開されました。メガネスーパーは「POS(販売時点情報管理)データを本社基幹システムで集計し、BIツールで分析可能」にしているとのことで、これを基盤にKPIを独自に設定、実践活用しているとのことです。記事によれば、そのKPIは、まずはすべての指標を1店舗あたりに換算、そこから大きく2つに分かれます。ひとつは顧客に関するKPI、そして、もうひとつは荒利に関するKPIです。通常、小売業はPOSデータをもとに、売上高=客数×客単価を用いますが、メガネスーパーは、これにID-POS分析と粗利を入れて変形させており、そこがユニークなKPIといえます。客数をID客数×ID客数PI値(頻度)に分け、ここが顧客に関するKPI、さらに、ここに顧客セグメントの考え方を入れ、プレミアム比率とカバー率とを算出、特に、プレミアム比率はプレミアムレンズとの購入がキーといえ、同時に付加価値、粗利アップにもつながる重要なKPIといえます。そして、もうひとつは客単価、すなわち、金額PI値に粗利を掛け、粗利PI値を算出、これをPI値と平均単価と荒利率に分解、粗利率を分離させ、金額PI値=PI値×平均単価を独立させるという、ここも実践ならではのKPIの設定といえます。また、この金額PI値は、記事では明らかになっていませんが、ID客数を使っている可能性が高く、ここにもID-POS分析を入れている可能性もあります。いずれにせよ、3つの別次元、POS、ID-POS、粗利を組み合わせたユニークなKPIであり、これが毎朝6時30分にはチェックでき、週1回、このKPIにもとづいたアクション会議を実践しているとのことで、実務に根付いたKPIの活用といえます。KPI、中々、実践活用が難しいといえますが、このような活用方法もあるといえ、実に興味深い実践事例といえます。メガネスーパー、今後、どのような効果が出るか、その成果に注目です。
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